12/23
ゲスト
橋本五郎(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 読売新聞特別編集委員
御厨貴(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 東京大学先端科学技術研究センターフェロー
林尚行(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 朝日新聞ゼネラルエディター補佐
抜粋
Q.なぜ岸田総理は辞任したのか?
林氏「自民党というのは権力に固執した生き物だと思う。自分が総裁のままでは自民党が生き残れない。だから身を引けば解散総選挙で勝てるという計算があったのでしょう」
橋本氏「自民党を救うために辞任したように思えるかもしれないが、そうではない。安倍さんが長期政権になれたのは、後輩を育てながら目を摘むということをやってきていたからであって、それを自分の安倍回顧録にも書いていたので、岸田さんがもし読んでいたら、こんなことにはならなかったのでは?」
御厨氏「総裁選では岸田派から二人も出たでしょ。勝つつもりなら1人にする。二人も出たということは、とにかく総裁選に参加したかった、ということでしょうし、今までの総裁選とは異なってしまった」
橋本氏「総裁選のハードルが下がってしまった。結果、それはよくないこと」
Q.衆院選の結果は?
林氏「自民党は2000万問題で議席を減らしたのが主でしょう」
御厨氏「石破さんだったから。彼以外なら、もっと違ったと思う。一方、立憲は野党共闘とか言いながら、それができないことを野田さんが一番知っていたはず」
橋本氏「国民民主党が選挙期間中に方針を変えたことが勝因。当初は、政治とカネ問題を言っていたが国民の反応が違うと感じて、103万を手前に持ってきた。国民にはわかりやすかったのでしょう。一方、維新は身内の不祥事で足の引っ張り合いをしたことが敗因だろう」
「自民党は結構したたか。国民民主とは壁の議論、維新には旧文通費や高校の教育無償化、といったそれぞれの党に合わせて個別に議論をしている点に注目すべき」
Q.個性ある議員が減った
御厨氏「自民党本部、あの建物が悪い。立て直しして移転すれば雰囲気が変わる。それに個性のある議員を選んでいないリクルートの問題がある。ちょっと個性の強い人を候補者にしても良い。結局、誰も同じような議員で成功した経験があるから今の自民党になってしまっている」
橋本氏「鈴木宗男議員。あれだけロシア寄りを貫く。違った空気を持った議員がいれば、その党の世界が広がる。たしかに問題はあるが。その一方で、森山幹事長のように地方議員から少しずつ積み上げてきた議員というのも大事。議論の仕方を知っているから」
橋本氏「少数与党に必要なのは、大儀があるかどうか。もし178万まで進んだ時、財源の7兆8兆減る可能性があるのなら、『7兆も減ったら困るな』と理解できる国民が増えれば『大儀がある』ということになる。つまり大儀があるようにできるかどうかが少数与党に求められること」
Q.裏金問題
橋本氏「個人献金も危ないですよ。アメリカでは、個人献金で政権に入った人いるでしょ?イーロンマスク氏。日本ではあれだけ献金する人はいないと思うが、要するにたくさん献金すれば政権に入れているわけでしょ、アメリカでは。日本でも野放しは危険ではないか?」
Q.今後の自民党
橋本氏「支持率は下がったようですが、ちょっとしたことで上がることだってあるわけで、正直、自民党の支持率に限って言えばわからない」
御厨氏「石破総理、正直、何考えているのかわからない。だって、自民党の流れとは違う方向に向いていることがあるから、どうするのか見えない。ただ国会での答弁、一旦受け入れて、そのあとポイっと切り捨てる。そこはとても上手い。ひょっとすると気に抜けられるかもしれないし、ある日突然解散してダブル選挙するかもしれない」
メール「国会では小さいことにこだわり過ぎていて、このままでは日本は衰退するのでは?」
橋本氏「おっしゃる通りです。政策活動費は国会全体から見て大きいことですか?という話です」
提言:来年の日本の政治に望むこと
橋本氏「目を世界に向けよ!」
御厨氏「乱に対して論を張る」
林氏「国会の型。国民ファーストで」
12/24
ゲスト
櫻井よしこ(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 国家基本問題研究所理事長
宮家邦彦(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問
抜粋
櫻井氏「裏金と言われているが正確には不記載です。裏金というのは、あえて記載しないうえにそのお金で他のことに使った場合で、それを問題視するのなら当時の民主党の小沢議員が億単位の裏金で土地を買ったことに関する弁明をしていない。にもかかわらず裏金と騒いでいる。そもそも、今年の初めに検察100人を使って逮捕された人もいるが、大半の人が不起訴になってそれでCloseのはずなのに、わざわざ岸田さんは『自ら聞き取りと称し政倫審に参加した』。総理みずから出るなんて、こんなことはこれまになかった話」
「石破総理はやはりダメ。いつまでも不記載問題のプライオリティをあげたままにしているし、総裁選の前と後とで言っていることが変わる、朝三暮四だ。それにG20の態度。スマホいじったり、眠かったとか。総理は国民の代表です。そういった席に参加したのなら『日本をよろしく』と各国に挨拶するのが本来」
宮家氏「不記載はたしかに自民党が悪い。ただ、裏金裏金とこの一年言い続けて来た野党にも問題がある。世界から日本がどう見られるか、与野党ともに考えるべき」
反町氏「萩生田氏の応援演説に出られましたよね?」
櫻井氏「今まで出たことなったが今回は出た。なぜかというと、萩生田氏は不記載問題において、政倫審は議員の弁明の場だから弁明してもしなくても良いという気持ち出ても出なくても良いという気持ちだったが、当時の森山幹事長が『君は安倍派の幹部経験がないから政倫審には出なくてよい』と言われたから出なかった。その後、森山氏から『政倫審に出なかったから非公認です』と言われたとのこと。それを聞いて『コロコロとルールを変える自民党は問題ではないか!』と思ったから萩生田氏の応援演説に出て、裏金ばかり言う野党と態度が変わる自民党に対し意見を言った。で、同じ日に対立候補である有田氏のところへ野田代表がいかれたそうだが、何回も裏裏と言ったとのこと。私自身は野田さんを評価している部分もあったので残念だった」
櫻井氏「これはもうオバマさんが『アメリカは世界の警察ではない』と表明したことが始まり。実際、アサド政権がシリアの内戦で化学兵器を使って何千人も殺した。それにも関わらずアメリカは何もしなかった。オバマ政権が言った通り、アメリカは世界の警察ではなくなったのでしょう。その翌年にロシアがクリミア半島をとりにいき、中国は南沙諸島を埋め立て始めてオバマ政権の末期には建物が建ってしまった。つまりオバマ、民主党政権によって世界秩序が変わって今に至っている。その後、トランプ(楽天市場で探す ・ amazonで探す)大統領が誕生し、一瞬、米中関係が悪化したが、バイデン政権になってからまた中国との対話が再開されてしまった」
櫻井氏「以前、日中の間では戦略的互恵関係という言葉を使っていたが、安倍さんが使うのを控えようといって使わないようになっていたのですが、岸田さんが訪中する際、『訪中するのなら、戦略的互恵関係という言葉を使って欲しい』と言われたから岸田さんは再びその言葉を使うようになった、と私の調べではそう聞いています」
宮家氏「これからのアメリカは、同盟国とはいえ、自分たちのことは自分たちで守れ。でないとアメリカは助けない、といったことを日本に限らず世界の同盟国に言ってくる可能性が高い。ですからこの80年続いた、アメリカにおんぶに抱っこという平和主義はもはや終わってしまって、日本もそれなりに防衛力・軍事力を高める必要がある」
櫻井氏「私は中国を専門に分析するチームにも関わっていますが、今度この番組で3時間くらい話ができるくらい、とんでもないくらい軍事力を高めていて、ターゲットの範囲には日本も含まれているんです。ですから、日本国民には危機感をもっと持って欲しい」
櫻井氏「日本はGHQの指示によって、経済力をつけることができた。これは日本人がマジメだから。その一方で軍事力を強化することができなかった。さらに、あんな憲法をいつまでも、1字の変更すら許されないまま使っている。ですから、改憲論を国民全体で議論すべき。さっきの軍事力もそう。中国が強大になっているからです。それなのに石破総理は議論する、熟慮すると言いながら毎回結果を出してきていない。だから、来年には総理を辞めると私は思っている」
メール「情報機関を作れば政権が変わっても維持できると思うのですが」
宮家氏「その通りです。日本には情報機関が80年ありません。無い理由は関係省庁で折り合いがつかないからでしょう。ですが情報機関は戦争に勝つ(戦争に負けない)ために必要な組織です」
メール「自分の住んでいるところに良い自民党議員がいない」
櫻井氏「ご自分の選挙区で良い自民党候補がいなければ、他の保守系政党、国民民主党とか日本維新の会などの候補に投票してください。自民党の議員とはいえ、いい加減な候補者を議員にしてはいけません。それに自民党はいち早く公明党と縁を切るべきです」
提言「日本が来年一番準備すべきこと」
宮家氏「防衛費の着実な増額。それは相手国に対し抑止効果になります」
櫻井氏「日本国の国柄を識ること」