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ゲスト
小野寺五典(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元防衛大臣 自由民主党安全保障調査会長
興梠一郎(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 神田外語大学教授
柯隆(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 東京財団主席研究員
抜粋
興梠氏「ドイツのショルツ首相が訪中した時、『核兵器の使用に反対』と習氏との共同表明に。ショルツ氏は帰国後、各国にそれを伝播。つまり中国は欧米との共通認識はこれまで無かった。
例えば中国と欧米各国とでは人権問題や台湾問題で一致しないことばかりだったが、この『核兵器反対』で初めて欧米と一致した。王毅外相も岸田さんも言っていたでしょ。」
小野寺氏「核兵器使用に対してはどの国も反対していることなので、それほど珍しい話ではないと思う。」
柯氏「日本の自動車メーカーは中国に電気自動車を持って行っていない。中国メーカーはその技術を持っていない。一方ドイツは中国へ。このままだと日本企業はドイツに中国市場を獲られるのでは?中国の小規模電気自動車メーカーとトヨタの提携には驚いた」
私見→柯氏の言葉を鵜呑みにしない方が良いと思う。
柯氏「景気が低迷した中国が欲しいのは技術。だから日本企業には今のまま残ってもらいたい。経済安全保障で技術の輸出に日本政府は制限をかけようとしている。ですが中国は日本にルールを守って欲しいと思っている」
小野寺氏「安倍元総理が言われていた通り『台湾有事は日本の有事』であり、台湾と与那国島までの距離が100kmほどなので有事になれば日本が巻き込まれるのは間違いないでしょう」
興梠氏「台湾の制空権と制海権が中国に握られた場合、台湾に補給ができない。だから、米軍の中では台湾の中で弾薬を生産できるようにシミュレーションをしている可能性がある」
興梠氏「カナダのトルドー首相と習主席の映像ですが、大変珍しいでしょ?習主席の生の声って。そもそもカナダメディアのカメラで、習氏の声がこういった形で世界に流れたのは2回目。副首相の時の外交の時に(多少の不満を)言ったぐらい。
で、トルドー首相に怒ったという報道ですが、内容や言い方からして怒ったというほどの事でもない。」
反町氏「人民日報で岸田氏と習氏の写真が1面の最後の4番目なのは?」
興梠氏「最優先は米国でペロシ氏訪台の頃から水面下で実現したのが米中会談で内容と時間から言えば中国にとって成功。一方日本とは多少の矛盾はあるが1面に載せたのはそれなりに大事な関係」
柯氏「私は人民日報は見ない。国外で見ているのは興梠さんぐらい」
反町氏「習氏の笑顔は国内向け?国外向け?」
興梠氏「両方。今の状況はマズいと気づいた。国内経済のための微笑み外交。習氏が3期目になった途端、株価暴落。(これまでの)自分自身をリセットしたい。バイデン氏に祝電を送りもした。中国はアメリカが最優先。ただし日本に対して尖閣は別」
(それほどまでの中国経済は落ち込んだ。だからアメリカとの関係を改善し経済を回復したい模様)
北朝鮮のミサイルに対し
興梠氏「中国にとって朝鮮半島はバッファーゾーン(緩衝地帯)。多少の範囲で、好きなことをさせている。ただし核は別。中国が嫌がっているのは在韓米軍で、そこに核兵器が来ることは避けたい。それに北朝鮮も中国もお互いを利用している。ただ、北朝鮮がアメリカ寄りになるのは困るので、それなりの中と北との関係」
柯氏「同じく、中国は北朝鮮のミサイルなら良いが、核兵器に対しては厳しいと思う。」