あいちトリエンナーレに文科省が交付金を払わない流れ
前の柴山大臣からの継続のテーマでした。
・柴山昌彦文部科学大臣記者会見録(令和元年8月8日)文科省
(記事はリンク切れ)
要点のみ抜粋
・文化資源活用推進事業である
・交付するため事業の安全安心円滑な遂行が大前提
問題点
・事前に(問題となった)展示物があるとわかっていたのに展示内容の説明や補足がなかったという事実
・萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和元年9月20日)文科省
http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/1421524.htm
抜粋
あいちトリエンナーレについては、文化庁の「文化資源活用推進事業」として、実施計画書に基づき、外部有識者による審査を経て採択をされております。この度、展覧会が開始した時点において、実施計画書の企画内容や文化資源活用推進事業の目的等に照らし合わせて確認すべき点が見受けられることから、補助金交付の審査にあたり、現在の経過等を含め事実関係を確認しているところです。
・9/26 萩生田大臣は同展への交付金を払わないことにしました。
私見
「表現の自由」とか「検閲」といった文言を口にする人がいますが、交付金(税金)をもらうための前提条件が崩れました。
要するに、文科省に「グレーなものを展示する」という報告をせずにスタート。
展示会場に脅迫電話がかかるなどの異常事態になった。
つまり「未報告」と「安全な運営はできそうにない」と文科省は判断したので、支払わないと判断したと思われます。
2019/9/27 追記
文化資源活用推進事業とは・文化庁・文科省
日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業(文化資源活用推進事業)の募集
http://www.bunka.go.jp/shinsei_boshu/kobo/1413006.html
そのページにPDFがあり、抜粋すると
http://www.bunka.go.jp/shinsei_boshu/kobo/pdf/r1413006_01.pdf

・地域の文化芸術資源を活用した文化芸術事業であること

・実績報告書において、実績が計画と著しく異なる、効果や成果の把握ができていない等の状況が認められた場合は、交付決定を取り消すことがあります

・補助金の支払は、原則として事業完了後の精算払を予定しております。概算払については、関係省庁と協議し、承認された場合のみ可能
と書かれてありました。
よって、募集の申請書に明記されている以上「交付取り消し」自体はあり得ると愛知県側は承諾していたはずです。
表現の自由とか国家による検閲といった議論の前に「補助金がもらえない場合が募集の時点で明記されていた」ことは重要だと思います。
※補足 2019年度「日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業(文化資源活用推進事業)」採択一覧に
「あいちトリエンナーレ」における国際現代美術展開催事業 78,290,000円」と明記されていました
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kondankaito/nihonhaku_kkaku/03/pdf/r1419239_03.pdf