ゲスト
フョードル・ルキヤノフ(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) ロシア外交・防衛政策評議会議長(リモート出演)
畔蒜泰助(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 笹川平和財団主任研究員
小泉悠(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 東京大学先端科学技術研究センター専任講師
抜粋
メール「勝利の条件は?」
ルキヤノフ氏「わからない。停戦し隣国との関係性の調整?ウクライナ国内の占領地域の独立?」
畔蒜氏「ルキヤノフ氏がわからない、と言われた事に驚いたし、彼がわからないのなら私がわかる話でもない」
小泉氏「プーチン(楽天市場で探す ・ amazonで探す)の民族主義的なことになると勝利条件が本当に複雑で、ウクライナ全土を占領しないといけないが、今のウクライナの状況を見るとそれは無理だと思う。果たしてこの戦争に終わりがあるのか?と。いつまで続くのかわからなくなった」
私の提言「ロシアの未来を限るカギ」
ルキヤノフ氏「成長と経済の集中。諸外国ではなくロシアのポテンシャルを開花していくこと」
畔蒜氏「独自の近代化。これまでは海外からの技術を取り込んでいたロシアなので、今後は独自の開発が鍵だろう」
小泉氏「北風と太陽。ウクライナに対し強い北風を吹かせているが、太陽となる一面も持っているはずだ」
ルキヤノフ氏「サハリン計画に日本が残ったので、エネルギーなので日本が妥協したのだろうと理解している。ただ、今後の日露関係は世界情勢次第。またエネ分野の技術は欧州のものなので、今後は露単独で行うために研究開発を進める予定」
核兵器使用の可能性は?
ルキヤノフ氏「ウクライナで使うのではない。NATOやアメリカに対してで、それらの国が干渉するのなら」
小泉氏「すぐに核戦争の危険性はないとは思う。これまでのロシアも通常兵器で脅し、段階的に兵器のレベルを上げるので、すぐに核兵器とは思わない。ただ、今後のウクライナでの状況次第では、絶対に使用しないとは言えないので懸念は残る」
ルキヤノフ氏「ドンバス地域において、ウクライナの統治下から外したいとプーチン氏は明言。ただ武力的なつもりはなかった」
畔蒜氏「ピョートル大帝、ロシア帝国の再興?」 ルキヤノフ氏「生誕350年だったがそれほど関係はない。帝国を造ろうとしてはいない」
小泉氏「帝国を造ろうとしてはいないのはわかったがプーチンはウクライナの重要性が高いというのはわかった。やはり安全保障の観点からでしょうか?」
ル「安全保障が重要だと思います」
小泉氏「ウクライナに核開発の兆候、兵器拠点が32以上あると言って露は侵攻したがどれも判明していない。ウクライナを攻める理由が私にはわからない」
ルキヤノフ氏「反ロシア派をどうにかしたい。この30年間のロシアと西側との関係。西側の自己中心的主義。よく西側は『世界』というが、その定義は何ですか?」
「プーチン氏が東方経済フォーラムで「ロシアが失ったものはない」と発言した真意はどう思う?」
ルキヤノフ氏「戦死した兵士のことではなく、国家として失ったものはない、という意味だと思います。それにウクライナは情報戦をしていると思う」
反町氏「市民はどう思っている?国内問題から目をそらすための軍事作戦?」
ルキヤノフ氏「軍事作戦のことは半年も続いているので知っているし、国民の支持率が高い。国内問題と軍事作戦は別。ただ西側の経済制裁に対し将来どうすべきか国民が考え始めている」
ルキヤノフ氏「当初のNATOは破壊行為をするつもりはないと理解していたし、2021年までにロシアの意見を聞いてもらえなくなっていた。ロシアの要求『NATOの拡大はしない』という点に加盟国が触れなくなった点」
小泉氏「それではなぜフィンランド、スウェーデンに侵攻しないのか?」
ルキヤノフ氏「NATOは当初の防衛組織ではなく戦争を行う組織になった。ウクライナとフィンランドとは軍事的に重みが違う」
Q.小泉氏、大統領は何が心配だったのか?2022年ウクライナがNATOに加盟する兆候はなかったのに。
A.ルキヤノフ氏「30年でNATOの数が2倍以上に。米軍の配備。時期は明記されていないがグルジアとウクライナがNATOが公言していた」
Q.侵攻について大統領は?
ルキヤノフ氏「最初のシナリオとは違った物になったと思われます。ただ現状の大統領を見ると、西側が軍事力を拡大させて来たと思っているし、軍事力でドネツク、ルガンシクを制圧する、そして自分の考えは正しいと思っていると思われます」
畔蒜氏「2018年にプーチン氏に『北方領土』の質問をしたら、『また島の話か。と言いつつも、その後は丁寧に回答する』といったタイプでした」
Q.プーチン氏との距離感は?
A.ルキヤノフ氏「年に2回は2mの距離で接します。比較的FREE。事前に質問を準備するが全て聞けるわけではない。大統領はどんな質問でも恐れずに応える。手厳しい質問の時、激しい厳しい応え方をする。嫌な質問を避けないのは、他の国のリーダーにはないのでは?」#BSフジ #プライムニュース
私見ですがポイント抜粋
・NATOの拡大とくに軍事力の増強がプーチンとしては気に入らない。数年前から発言していたのに、どの国も取り上げなかった。
・戦争の終わりが見えない。終了条件が不明なので。
・欧米諸国の言う「世界」の定義とは?資本主義の国々が世界の主流と思っているが、我々はそうでないとプーチンは思っている。