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ゲスト
森本敏(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 元防衛相
後藤謙次(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 政治ジャーナリスト
中北浩爾(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 中央大学法学部 教授
抜粋
反町氏「本題の前に、今日ありました、礼文島の北東付近の上空で、ロシアのiL-38哨戒機による3回の領空侵犯について。約30秒から1分の侵犯を3回実施。フレアによる警告は初めて」
領空侵犯があったおよそのエリア
森本氏「領空侵犯に対し、音声で言い、それでダメなら両翼を揺らして提示するんですが、今回実施されたフレアは警告射撃の手前の段階。おそらく千歳か三沢基地からのスクランブルだと思います。で、今の時期、ロシアは極東演習という大規模な演習を中国とともに行っています。
先日、中国による領空侵犯があったので、今回はロシアがそれに応じて行ったのではないかと私は思う。で、フレアの使用許可がいつおりたのかは不明。ただ、1回目の領空侵犯が確認できたので地上に連絡をし使用許可がおりたから使ったと思う。
また、フレアの初使用ですが、中国軍機の侵犯があったばかりなのでおそらく『段階的な警告手順を議論していた』と思うし、その結果、使ったと思う。結局、最初は音声で言い、伝わらない場合も想定し機の前で両翼を揺らす、それでもダメならフレアを出すといった警告段階」
反町氏「フレアの危険性は?」
森「無い。当たっても害は無いが、警告されていることには気づくはず」
自民党総裁選
森本氏「これまでは領袖というか、この派閥だから、この人の推薦だからといったことがわかる感じで少数の中でなんとなく決まっていた。しかし今回は違う。次の衆院選で勝てるには?で選ぶ、つまり人気のある議員を総裁にしようとしている、ヨーロッパの決め方と同じ。これまでの総裁は支持率がいくら低くなっても『奥深さ』つまり、自民党の一部で選ばれた人とはいえ、そこにいたるまで長年自民党を支えてきたという安心感がある。しかし、今回のように『単なる人気』で選ばれた総裁は支持率が下がった途端、一気に周囲が覚める危険性がある。それにアメリカの経験がある小泉さん、日米外交について一言も言わない、どうかと思う」
後藤氏「全く同感です。過去に総裁選の流れを変えて来たのは小泉純一郎さんです。橋本龍太郎氏に支持母体である日歯連に乗り込み、総裁になっても靖国へ参る、といって支持者をかっさらっていったんです」
日米地位協定
総裁選中に石破氏が沖縄訪問した際に発言した
森本氏「日米地位協定について言えるのは自分だけだとわかっているので、あえて沖縄県民に対して言ったと思う。ただし、日米地位協定は世界各国における米軍への扱いが変わる可能性があるので、米軍・米政府は絶対に変えることはないと思う。仮に変えたら、例えば米韓のルールも変わる可能性があり、韓国では在韓米軍兵が犯罪を犯しても身柄が韓国に引き渡されることはありません。日本の方がまだ日本に有利な内容なんです。
結局のところ、誰がなっても日米地位協定を変える事ができない、と石破さんはわかったうえで発言した可能性がある」
中北氏「鳩山氏については沖縄の一部にはいまだに評価があります。実現はできなかったものの、努力した、という点で」
高市氏の「総理になったら、靖国神社参拝のおりは、内閣総理大臣 高市早苗と書く」
中北氏「日韓関係はもとより日中関係は悪くなると思う。そもそもA級戦犯が祀られているということから、昭和天皇陛下ですら参拝されなかった。このA級戦犯が祀られていることを解決しない限り、靖国神社参拝問題は前に進まない。国内でそれを解決すれば、中国や韓国の態度が変わるのでは?」
森本氏「お二人が言われたとおりで、尊崇の念を持つのは良い。ただ、あえて内閣総理大臣と書く必要はない。個人の名として書くなら良いが、総理として書けば必ず日中、日韓は悪くなる。日韓はひょっとすれば維持できるかもしれないが、日中関係は今以上に悪くなるし、アメリカ政府も『日韓、日中関係が悪くなるのを良しとしない』はずです。アジア地域をアメリカだけでは維持できないから、各国の関係の悪化は容認しない」
小泉氏の「外交、同じ年代がいるし、父が北朝鮮に訪問した」
後藤氏「外交はそんなものではない。もっと冷徹なものです。各国そういう気持ちで行うことです」
中北氏「準備不足でしょう」
森本氏「国家感がない。周りに菅さんが斉藤健さんがいるんでしょ?アドバイスすべきですし、アメリカ留学したと言われているが、なんの勉強をしたのか全く明らかになっていない。こんな考えでは衆院選挙で勝てたとしても参院選挙で負ける可能性がある。なっては欲しくはないが、短命の政権で終わる可能性がある」
森本氏「正直いえば、9人のうち誰かが降りて、この人を支えるといったら面白い。例えば小林さんが降りて小泉さんを支えるとか。つまり、この9人の能力、個々に平坦の能力なんです。ですから、途中で合流した3,4人で政権運営をしていく、という形の方が国家を支えることができる」
反町氏「アメリカ大統領選と同じですね。途中で撤退し、のちにこの候補者を支えると表明するといった点で」
後藤氏「まさに、森本さんのお話は決選投票です。裏で、その時はどうすべきか議論されているはずです」
森「そう。表で『私はこの人を支える』と堂々と言えば盛り上がる」
反町氏「立憲は野田氏になりましたが、そうなると自民の総裁は誰がベター?」
森本氏「野田氏は総理経験者、自民は誰も経験した事がない人の論戦になる。野田氏は雄弁ですからね」
反町氏「高市氏は右派には人気ですが」
森本氏「あのね。総裁選の中で右寄りが好む話をするのは構わないが、総理になった後は、右寄りの話をしてはダメ。目の前のこと、物価高、エネルギー不足、米不足、350万人の外国人が来ていること、つまりそういった事をちゃんと対策してから、右寄りのことを国民に説明すべき。
ただ、今のこの9人の議論を見ていると、日米外交、日中、朝鮮半島にどうするのか全く口にしていない。まさに国民をバカにしている総裁選です」
提言:自民党総裁選最終盤の焦点
森本氏「短期・中期的優先課題を明確にすべき」
後藤氏「総選挙の争点は何か?」
中北氏「政権担当能力上の悪さ加減の選択」
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ゲスト
宮本雄二(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 宮本アジア研究所代表 元駐中国大使
興梠一郎(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 神田外語大学教授
李昊(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 東京大学大学院准教授
抜粋
興梠氏「6月に公園でアメリカ人教授4人が刺された時も個別、偶発といった中国政府の説明でした。で、今回の日本人男児が殺されたの件でも『個別』と広報官が表現したので、アメリカ人事件を今でも追っかけているブルームバーグの記者が『何もわからない、と言っているのになぜ個別と言えるのか?』と追及していた。結局、この犯人は前科者とか、定職についていないと言い出して、結局ヘイトクライムではないと中国政府は言いたいのだろう」
宮本氏「これまで反日運動という名目のデモを調査したところ、学生が主体のデモなら反日運動、労働者が主体のデモなら名目上、反日運動と言いつつ実際は反政府運動が実状で、仕事が少ないなど政府に不満がある人は反政府運動のつもりで反日デモをしている傾向がある」
李氏「中国は元々子供に対して優しく、多少、そそうをしても許される。その結果、今回の事件でも献花をしている人が多いのはそういう気持ちからだと思う」
反町氏「中国に反日教育は存在する?」
李氏「反日教育というより、『日本に侵略された歴史』を日本よりももっと感情的に教科書に書いてあるのは事実。ただアヘン戦争、フランスによる中国での事件(名称失念)もあって、日本だけでなくイギリス、フランスに対しても不満を持つ中国人はいる。ただ、今回のシンセンの事件も含めて、頭のおかしい人はどこの国でもいると思う」
興梠氏「日本人学校は危険だと以前から言われているし、外務省でもそのように注意喚起しているし2023年からは『中国では大きな声で日本語で話さないように』と外務省が通達している」
渡航勧告のレベルがゼロなのは?
宮本氏「外務省の基準ではゼロのままです。ただ新疆ウイグル自治区など『テロが起きやすい地域』と認定しているのでレベル1にしているはずです。結局、中国政府から『この事件がヘイトクライムだった』という情報が出たらレベルは上がるかもしれませんが、現在は何も情報が出てこないから。それに仮の話ですが、上海にある日本人学校で事件が起き、その犯人は上海以外からやってきたとなると、確実に犯人はヘイトクライムだったという話になる」
興梠氏「シンセンの事件は学校に来る子供を狙っていたというのはわかっているわけでしょ。もし日本人学校だけが危ないとなったとしても、中国政府は何もできないでしょう、手に負えないから」
李氏「6月の事件だけだったらまだしもシンセンの事件もあったわけですから、外務省の中では『レベルをどうすべきか?』を議論していると私は思う」
デモについて
李氏「胡錦濤政権では情報部門の統制ができなかったからデモを抑えることができなかった。しかし習近平政権になって情報部門の統制ができるようになったから2018年からデモは起きていない。ただ、社会などに不満を持っている人達のベクトルがどこに向かわせるのか?」
宮本氏「2週間前に中国に行きましたが、中国アフリカ会議のあとの余韻を感じるぐらいセキュリティ(楽天市場で探す)が高かった。車で北京市に入る時なんて抜き打ちで検査をするぐらい、北京の厳戒態勢は上がっている」
興梠氏「地政学的リスクが変わってきた。冷戦時代は日中は付き合いがなかったが、今は中国に行かない方が良い。なぜなら中国は公然とロシア寄りでしょ?ということは駐在員は危険なわけですよ。日本企業も目を覚ますべき」
「まず中国は大変不景気なんです。都市部の16~24才の失業率は一時20%だった。農村部の失業率はもっとひどい。共産主義なのにセーフティーネットがない。だから一度、暴動が起きると手に負えない」
宮本氏「私が1970年代NYに2年住んでいたが3人日本人が殺された。つまり、中国よりも当時のNYの方が危険に感じるくらいの話であって、どこの国に行ったとしても自分の身は自分で守れるようにすべきだし、6月の事件のように身をていして日本人を守ってくれた中国人がいたわけで、そういう友人を作るべき」
李氏「あれだけ核汚染水は危険だ危険だと中国政府は言っていたものを急に問題はない、とは言えないので段階的に再開するつもりだから、一気に解禁はしないのでは?」
興梠氏「男児が殺されたのが9月18日、再開の話が出たのが9月20日。なにかを感じるでしょ。靖国神社に落書きして帰った男、それに日本人学校に卵を投げ入れた男、どちらも核汚染水といっている。ですから、水産物輸入再開を言い出したのは、核汚染水が原因で犯罪が起きているので、少し緩和すべきか?と思ったのでは?ただ、段階的に緩和と言っている」
興梠氏「2010年ごろから中国は自分達を『大国』と言いだした。だから中国はアメリカと対等であり、日本はアメリカの子分だと。フィリピンを見て下さい!米軍が撤退したからでしょうがボコボコにされているでしょ?結局、弱肉強食なんですよ。ですから日本は経済力、防衛力を含めた国力を上げない限り、中国は対等に話し合ってくれない、それだけ中国は相手の国力を見ている。プーチン(楽天市場で探す ・ amazonで探す)を見て下さい、ウクライナのようになりたいのですか、日本は?左派とか右派とかで分けるのではなくリアリスティックに見るべきですよ」
李氏「靖国神社は神様が祀られているわけでしょ?もし総理が参拝すれば、今まで日本が中国にしてきた謝罪が帳消しになるだけ。百害あって一利なしです」
興梠氏「(高市さんのように)前もって参拝するなど言わない方が良い。中国が準備できるから」
宮本氏「中国の有識者に長々と靖国神社の説明をすれば『そういうことなのか?ならば問題はない』と理解してもらえた。つまりそういった程度の問題であって、中国における靖国に対する問題は今の時代における風潮」
興梠氏「反スパイ法などで対中リスクは増しているので、実際、新規の日本企業は減っているし、在中国の日本企業は現状維持だった。ただ、ここにきて(命の)安全という問題が加わってきたわけで、そうなると規模の縮小、つまり雇用に関わって来るのでは?」
提言:今後日中関係のポイント
李氏「交流維持の努力を。中国は何かあると会わなくなるのでそれはしない方が良い」
興梠氏「政経分裂。政治と経済は分裂。男児の話をしに行ったら台湾に手を出すなと言われたわけでしょ?完全に分裂していますよ。はっきり言うべき、経済交流したいのでしょ?そんなことを言って良いのですか?と。そのために日本は国力をつけるべき」
宮本氏「首脳会談。中国は習近平氏に集中しているわけですから」
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ゲスト
高市早苗(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 経済安全保障担当大臣
小林鷹之(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 前経済安全保障担当大臣
林芳正(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 内閣官房長官
小泉進次郎(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 元環境大臣
上川陽子(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 外務大臣
加藤勝信(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 元内閣官房長官
河野太郎 デジタル担当大臣
石破茂 自由民主党元幹事長
茂木敏充 自由民主党幹事長
抜粋
靖国神社参拝について
高市氏「自分の信念として『総理大臣 高市早苗』としてお参りしたい。他国に言われるような話ではないし、マスコミが騒ぎすぎ。アメリカのアーリントン墓地だってお参りしたことがある。また、ユン大統領が許されるのならそちらの墓地にお参りし、ユンさんも日本、靖国にお招きしたい」「政府としての方針が決まっていて、肩書きを書くことそのものは何ら問題はない」
他の方「まず、昭和天皇も1975年まではお参りされていたが、それ以降はお参りされなくなった。その点も政府として解消しないといけない」
「信念としてお参りするのは個人の自由なので異論はない。ただ、他国との関係を考えて検討すべきことだと思う」
日米安保と地位協定
石破氏「航空自衛隊と海上自衛隊は同時に練習できない。民家が多いので、わざわざ海上に出て演習をしている。ですから、米国に行って演習できるようにすべきと思う。その際、地位協定がからんでくる」
小泉氏「横須賀が地元です。コロナの時、自粛してといったのにしてくれない米兵がいた。海外に行った時・・・」
小林氏「沖縄の皆さんを中心に地位協定の見直しすべきとは思う」
政治とカネ問題
高市氏「幹事長含め、調査に時間がかかったと聞いています。で、人それぞれによって異なるわけで、党に返金してしまった人、少額で事情聴取を受けたものの罪とはならなかった人、色々いるわけです。そのうえで、あとは有権者の皆さんに決めて頂く話です」
能登の二重災害
林氏「今、積算をしてもらっている最中で、積算をしないことには予算を立てることができませんので」
提言:「私が総理総裁にふさわしい理由」
高市氏「安全で豊かで誇りある国を創る」
小林氏「ビジョン、覚悟、責任。経験年数は少ないですが」
林氏「経験と実績(があります)」
小泉氏「次世代への責任。二児の父ですが今のままでは間に合わない」
上川氏「誰一人取り残さない」
加藤氏「明確な目標設定と実現プラン」
河野氏「改革の実績。向かい風がありました、傷だらけになりましたが」
石破氏「失敗と挫折の連続」
茂木氏「結果を出す力」
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ゲスト
山田惠資(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 時事通信社解説委員
久江雅彦(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 共同通信社特別編集委員
林尚行(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 朝日新聞社ゼネラルエディター補佐
抜粋
日テレの情勢調査
党員・党友票、国会議員票
石破氏 121、 40弱
高市氏 110、 40-
小泉氏 54、 90+
・「態度表明していない議員でも、総裁選後、地元に帰った時に『(総裁選で)誰に票を入れたかを説明しないといけない』わけですよ。ですから、それなりに考えているはずです」
久江氏「高市氏を当選させたくないという派閥があるので」
反町氏「それは宏池会ですよね?」
山田氏「小林候補の陣営は国会議員票が60あると当初言っていたらしいんです。読売なんかはもっと低い数字を書いていたら『もっとありますよ』と。ただ、その後『はがし』にあったと思うので減らしているとは思う。一番、はがされたのが河野候補だと思う。党員票が伸びなかったのが大きい」
反町氏「結局、派閥の影響は?上川氏、石破氏、小泉氏の領袖詣(りょうしゅうもうで)の意味は?」
山田氏「正直、派閥の領袖の力は以前ほど強くはない。岸田派は今でも強いが、麻生派、二階派、菅氏は以前ほどの力はない」
林氏「結局、決選投票の議員票のためでしょう。で、石破氏のそばに岩屋氏がいましたが、麻生派から出て行った人なので、今日、麻生氏と石破氏が食事をしたのはおそらく岩屋氏に頭を下げさせたのではないかと思う」
反町氏「新総裁が組閣をした時に派閥が見え隠れするのでは?」
林氏「国民にはそう見えるでしょうね」
山田氏「ただ80代の麻生氏二階氏、70代の菅氏、60代の岸田氏です。世代交代の時期になったのがわかる。そのうえで岸田さんは60代なのでもう1回チャンスがあるわけで、そうなると選挙後の影響に注目したい」
公明党との関係は?
山田氏「公明党の高木陽介議員が引退されるのですが、この方は自民党とのパイプが強かったので引退によってその影響が出る可能性がある」
久江氏「公明党というか創価学会票ですよ。多いところでは4万票、平均で2万票あるわけで、100m走なら20m先から走れる足かせがある。結局、公明党としては2つの選挙とも『選挙に勝てる人に自民党総裁になって欲しいわけ』ですよ」
「引退される高木陽介さんは安保委員会で自民党議員とつながっていたのは知っていますが、それ以外ではそれほど影響力はなかった。むしろ菅さんが創価学会の佐藤氏とつながっていて、学会票が得られていたのは有名な話ですよ。逆に言えば、菅さん以外でどうやって学会票を得れば良いのか?という話もある」
反町氏「多い所では4万票、2万票、少ない所でも5千票という学会票があるわけですよ」
山田氏「ある議員のそばにいた時に『高市さんが総裁になったら2万票が減ってしまうので高市さん以外になって欲しい』という声をしっかりと聞いたんですよ」
反「となると、学会の顔色を見ながら総裁を選んでいるような」
反町氏「3位の小泉氏が決選投票に残ったら、なぜ勝利する可能性が高いのかわからない」
久江氏「それは単純で、そもそも高市氏が浮上するまでは、石破対小泉だったわけですよ。で、小泉氏が決選投票に残った場合、相手が石破氏であろうと高市氏であっても小泉氏が有利なのは、安倍派の中にある『石破アレルギー』があってそれが噴出してくる。『石破氏に票を入れるくらいなら小泉氏に』と安倍派は動くと思う。現状3位ですが、元々小泉氏は2位以内だったのですから有利であるのは変わりません」
提言:総裁選で見えた日本の課題
山田氏「国民の信頼を取り戻せるか?」
久江氏「持続可能な日本」
林氏「真のリーダー。与野党そろうので国家感を語って欲しい。そのうえで信を問う」
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ゲスト
田﨑史郎(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 政治ジャーナリスト
橋下徹(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 弁護士 元大阪市長 元大阪府知事
石破茂(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 自民党総裁
抜粋
橋下氏「石破さんになったことでおそらく岸田派や菅派を中心とした組閣になるでしょうね。つまり、高市氏を支援していた麻生氏のことは考えなくて良いわけですから」
田崎氏「岸田総理に近い人から話を聞くと『派閥解消と言ったものの、本人の中では同じ派閥にいたもの同士、例え解消しても心が離れることはない、そう自信があると本人は言っていた』そうです。まさに今日の決選投票でその元岸田派約40票が石破氏に廻った」
「高市さんは勉強家でお酒を飲まれない方だし、石破さんの二人とも議員の仲間が少ない。それなのに決選投票とは、自民党って面白いなあと」
田崎氏「安倍さんはお酒を飲んで多少、くだらない話をしながら仲間を増やしていくタイプで、その事を高市さんにも話されていたと思います」
反町氏「ということは、派閥解消と言った張本人が最後の最後で派閥を使った、ということになりますね」
田「そうです。で、岸田総理は総理になった後の外交面を考えた結果『高市には入れるな』と。高市さんが総理になると、日中関係などで問題を生じる恐れがある、仮に小泉対高市、石破対高市などどんな組み合わせになったとしても高市には入れるな、と」
反町氏「安倍さん菅さんとクリスマスの時期になると飲み会をされていたじゃないですか?どんな話?」
橋下氏「(僕はさっきも言いましたが酒の席でも仕事の話をするので嫌がられていましたが)安倍さんに対しては松井氏が大阪都構想や万博、カジノ、梅田の北の改革(北梅構想)の話をばーんと言っていたら、横で当時の菅官房長官がニコニコ聞いて下さる、と言った雰囲気でした。もちろん、安倍さんはエンターテイナーですから、くだらない話をされてその場が和むことがありましたが、安倍さんが回顧録を出されましたが、そこには書かれていないような話、たとえばあの国のトップはこんな人だったといった話とか、とにかく(維新としての要望を)言ったものの、楽しい飲み会でした」
田崎氏「私も安倍さんと何度か食事をしたことがあるが、例えばあの大臣は実はLGBTだとか、とにかく話が面白かったのは覚えている」」
反「そうそう。結局、面白かった話の方が頭に残っている」
総裁選
反町氏「小泉氏が失速したのは?」
橋下氏「小泉さんは議論を交わしたのがまずかった。例えば台湾有事が起きたときに、まず最初は台湾に意向を聞くのか?中国に意向を聞くのか?と問われたにもかかわらずそれを交わした。ただ、若いからこれから経験を積まれると思うし期待していますが、(総裁選候補者が集まった場で)ああいった場で真正面から応えないのはまずかったと思います」
メール「コメンテーターさんらは急に石破さんを好きになったのですか?」
田崎氏「石破さんが嫌いな人は嫌いです。ここ数日に広まったのは『高市不安、高市さんが総理になった時、日本の外交は大丈夫か(日韓は改善しているし、日中は悪化するのでは?靖国参拝問題が大きかったと思う)』といった空気です。保守強硬派ですから」
驚いたこと
田崎氏「党員票で高市氏が109だった点。ここまで多いとは思わなかった。石破さんは108でした。一方、議員票は高市さんは72、石破さんは46。高市さんの票が増えた理由を考えると、小林さんが41だったので想定より10少ない、河野さんも22で予想より少ない、加藤さんは推薦人の20より下げて16。この辺りが高市さんに廻ったのではないか?と。また、麻生派の事務局が『麻生会長は高市さんだよ』という一斉メールを昨日から今日にかけて送信していたので、その影響も出たと思う」
靖国問題
橋下氏「高市さんが行かれるのは問題ない。ただし、日中、日韓問題になるだけでなく、アメリカの民主党が強烈に文句を言ってくる。安倍さんの第2次政権の時、1回行かれましたが、それでも文句を言われから1回だったのでしょう、それぐらい強烈です。一方、自民党の党員党友が増えたのは高市さんの影響が大きく、増加の貢献度でいえば1位か2位は高市さんですよ。だから党員票が多かったのは高市さんですよ。同じ自民党でも高市さん的な人を好む人がいれば、石破さん的な人を好む人もいるのが自民党なんですよ。で、僕的な考えでいえば、天皇陛下が参拝できるようにしないといけない、日本国内では合祀されていても問題は無いと言っても海外はそう見てくれないわけですから、戦犯と非戦犯とを建物を分けるべきと思います。もちろん、色んな意見が出てくるでしょうけど」
田崎氏「負けた高市氏を推したのは麻生さんです。弱体化すると思う。安倍政権以降、いろんな重要なポストを麻生派で占めてきた、その結果、麻生派が潤ってきたわけですよ。負けた麻生派が果たしてそういうポストを得られるでしょうか?結果、麻生派は弱体化すると思う。
一方、岸田派と菅派は勝ったと思う。とくに岸田さんは『総理は辞めるが政治家を辞めたわけではない』と本人は言われていた」
反町氏「もう一回総理?」
田「というよりも、『私は外務大臣を4年した。河野さんらは2年だった』と。で、調べたら岸田さんは3年半、河野さんは2年半だった。何が言いたいのかというと『自分(の在任期間)は長く言い、他人は短く言った』つまり『自分が好きなんですよ』」
解散総選挙があった場合で
田崎氏「高市さんよりは石破さんの方が無党派層に響くと思うので、石破さんが総裁で良かったかもしれない」
橋下氏「安倍さんは強硬保守です。ですが、それをマイルドにしつつ、他の政策を無党派層に訴えたことで支持率を得られたと思う。一方、高市さんは派閥を持っていないから、ご自身の圧倒的支持者にアピールできた反面、それ以外の人達をどれだけ取り込めるか?なかなか難しかったのでは?安倍さんは派閥を持っていたからこそ、靖国は気持ちの問題だとか、(何かの政策でも)先送りにしても良いといったマイルドにしていたのかもしれませんけどね」
田崎氏「政策活動費は無くなるみたいですが、よくよく調べると廃止しても支障がないとわかったみたいで」
反町氏「他の項目に振り分けられるからね」
橋下氏「立憲もイコールフィッティング、つまり自民党がしたら我々も、ではなく、まず我々立憲が領収書を公開しますと率先してやって、『我々もやっているので自民党も』というツッコミ方をすべきと思う」
田崎氏「立憲は早く解散をしたいはず。野田さんが党内人事で多少無理をしているので、不満が出始めている。だから解散をして欲しいはず。今、日本維新の勢いが落ちているので立憲にとってチャンスと言えばチャンスだと思う」
橋下氏「立憲は野党第一党なのですから、もっとしっかりして欲しい。せっかく野田さんが人事を作ったのに『不満を言っている人がいる』という声が漏れただけで、こちらは引きますよ。とくに一般の有権者は。野田さんに任せたのですから。そんな声が出てくるようでは野党第一党を維持できないはずです」
余談
田崎さんの今日のスケジュール(講演1本、情報番組、夜テレビ)
反町氏「失礼ですがおいくつ?」
田「73です」
橋下氏「いや、つくづくすごいと思います。このスケジュールだとおそらく年金をもらわれていませんよ。つまり、新しいロールモデルですよ。こういった方々が一人でも多く頑張られていると、年金(機構)は助かるはずなんですよ」
反町氏「(少し雑談をしたのち)解散は?」
石破氏「まず能登を予備費で対応すべきと思うし、来年の予算のこともあるのでまずはそれをしないといけないので、来年になるとは思えない。」
反「こういうことを言っては何なんですが、今、自民党の支持率は上がったと思うのです。ですから予算委員会後ではなく、今すぐにでも解散総選挙をした方が有利だと思うのです」
石「それはそう思いますよ、人間ですから。仲間のことを思えば余計。でも、国民の皆さんに提示できるものを最低限は提示してご判断いただきたい。何も(選挙の判断材料を)出さずに解散をして、選挙に勝つ、そういう不誠実なことはすべきではないと私は思う」
反町氏「立憲・野田さんとの討論は?この番組でも野田さんとは共演して討論したことがありますが」
石破氏「予算委員会でも党首討論でもどっちでも良い。結局バーターで、討論をする場合、予算委員会での総理発言の時間が減るだけなので。野田さんとは同い歳ですし、野田さんが総理で私は予算委員会のトップをした時は言い合いましたよ。」
「Aで問われてBで応えるようなことをしてはいけない、こういう場合、相手の話をまず聞いてそれを理解した上で、自分の発言をする、つまり相手を尊敬する気持ちを持つのが議論の場では大事だと私は思う」
最後に「私の決意」
石破氏「渡辺美智雄氏のお言葉だが、勇気と真心をもって真実を語る」
メール「くさらずに頑張ってこられた理由は?」
石「代議士だから。私の選挙区の皆さんの代わりで出ているから(やってこられたの)です。それができないのなら(政治家は)やるべきではない」