BSフジ プライムニュース・8/28,29,30,31,9/1,4,9/8放送分

最終更新日 2024年9月9日

HOME > BSフジプライム > BSフジ プライムニュース・8/28,29,30,31,9/1,4,9/8放送分

8/28

続報!プリゴジン事件 プーチン関与の真偽は ウ軍クリミア一時上陸

ゲスト

山下裕貴(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 元陸上自衛隊中部方面総監 元陸将


畔蒜泰助(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 笹川平和財団主任研究員

東野篤子(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 筑波大学教授(リモート出演)

 

抜粋

反町氏「プリゴジンの乱から2カ月、この期間は?」

東野氏「準備期間だったと思います。この間に、アフリカにワグネルの一部とロシア政府の人間が訪問していて、『プリゴジンがいなくてもワグネルが活動できるかどうかの調査』をしていた模様です。そして結果的に、彼がいなくても大丈夫という判断が下ったのでしょう」

 

ベラルーシのルカシェンコ大統領の話から

東野氏「彼は『(プーチン(楽天市場で探すamazonで探す)は)些細な事でも慎重にことをすすめる』『(プリゴジン殺害に対し)彼はあんな大雑把でプロの仕事ではない』と言っている時点で、一見、プーチンをかばっているように見えるが、ルカシェンコはプーチンが小物だと暗に言いたいのでしょう。それに、これまでの暗殺方法(毒を盛る、窓から突き落とす、交通事故を装う)は誰が見ても大雑把なわけで、プーチンがやったのだろうとこちらも暗に言ったのだと思う」

 

畔蒜氏「どうもプリゴジンはルカシェンコの『ベルルーシ内にいろ』という指示に耳を貸さなかったようで、『従わなかったから殺された、従っていれば死んでいなかっただろう』と彼は言いたかったようです」

 

クリミア上陸作戦について

クリミア西部タルハンクト岬付近集落でロシア軍配備のS-400防空ミサイルシステムを破壊、ドローン撮影の動画を23日に公開。

国防省情報局の部隊がタルハンクト岬付近の海岸に上陸。レーダー基地周辺でロシア軍と交戦し任務終了にウクライナ国旗を掲げ死傷者を出さずに脱出(24日)

 

山下氏「破壊された動画はS-400防空ミサイルシステム(射程400km)の中の発射機だと思います。他に交戦用レーダー、指揮車両、長距離監視レーダーがあるのですが、監視レーダーも破壊された可能性があり、それは大型なので代わりのものはロシアから輸送しないといけないでしょう」

「上陸用舟艇はフランス製のボートで7,8人乗りではないか?それだと航行180kmなので、母船がいたのではないか?ロシアの情報網もそれに気づいていたから、船の臨検をひんぱんにしていたのでは?」

 

東野氏「(軍用機事故で)亡くなった空軍パイロットですが、彼はお酒が飲めなかったので自らジュースと名乗っていたそうです。また、武器供与の議論にも彼は参加していたそうで、亡くなったことで『彼が望んでいたF-16を見ずに彼は亡くなってしまった』というコメントが出たそうです」

 

東野氏「G20はインドネシアが主催で仮にプーチン大統領が出席しても捕まることはないと思う。むしろ、G20にはG7が丸々入っているので、参加した場合の孤立感を味わうことをかわしたと思います。出るとしたら、彼はロシアを持ち上げてくれるメンバーなら(BRICS等)と思う」

 

畔蒜氏「トルコとしては、クリミアはウクライナの物と認めています、外務大臣を送っているので。一方で、ロシアとは経済的交流があるので、そこは管理したいのだろうと思います。」「穀物合意から離脱したロシアですが、トルコのエルドアン大統領はその件で、近々ロシアを訪問しプーチン大統領と話し合う模様です」

 

山下氏「トルコの軍事博物館を訪問したら、ロシアに勝ったことを示す展示品がたくさんあったので尋ねたら『今でもロシアは仮想敵国』だそうです。それだけトルコとロシアは何回も争って来た。モンゴルとも」

 

提言:プーチン政権の弱み

東野氏「国民に真実を話せない」

山下氏「プーチン本人。彼しか決定権がない」

畔蒜氏「分断の一方にしか理解者がいない。それは味方ではない。特に中国との関係」

 

ウクライナの動員逃れ

東野氏「6月の調査では、84%は領土の妥協はしたくない。逆にいえば16%の人は戦闘に出たくない。ただ侵攻当初、愛国心が高かった人から戦死しているので、徐々に戦闘に参加したくない人が増えるのは自然だと思う」

 

畔蒜氏「侵攻前は日露関係の維持だけでなく、露中関係、ロシアと中国の結びつきが強くならないことを日本政府は目指していたのですが、侵攻後それらが裏目に出ている。戦後、改善できるチャネルが日本にあるかと問われれば、無いと思う」

 

8/29

恒大集団“破産”申請 中国経済の限界露呈か 批判回避で反日扇動?

ゲスト

宮本雄二(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 元駐中国大使

興梠一郎(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 神田外語大学教授

徐一睿(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 専修大学経済学部教授

 

抜粋

恒大集団とは不動産業だけでなく、EVメーカー「恒大汽車」など、他分野の企業をもつ複合体。

 

恒大集団の開発スキーム 額は仮定

1 銀行から10億融資

2 マンション建設を発注。建設費は後払い。一方お客は購入できるので20億の売上

3 1+2→10億+20億=30億の現金が手元にある。しかし支払うべき建設費5億は未払い状態。

4 その30億で他の不動産(10億の土地を3つ)を購入

 

・中国には土地の購入権はないので、借地権。国有ではなく「公有」制、その村のものという見方。

 

反町氏「北京オリンピックの時、地上げがあったじゃないですか?」

徐氏「中国にはホームレスはいない。大か小かは別として、とにかく住む場所はある」「空地、農地は一度、地方自治体ごとの土地備蓄センターに借用権が移る。だから、例えば日本のような電柱の地中化をするとなると、そのセンターがまとめて管理するので一気に立ち退くことができる。」

 

興梠氏「家主が立ち退きに反対しているのに追い出される、暴力立ち退きがあった時期があり、金額はまちまち。都市部では払われている。ただ今は報道規制で不明」「結局、立ち退きがあると、一度、その土地は地方自治体の持ち物になるので、それを買う不動産デベロッパーから地方自治体にお金が入る。土地所有者(借用者)にもお金は入るが、地方だとその額が低かったりする」

 

碧桂園(へきけいえん)という企業

販売額は1位だが、最終損益は1兆1000億円の赤字の見込み。35兆の赤字。

徐氏「恒大集団はたしかに悪いこともしていたが、碧桂園は割とマジメな企業でJPモルガンが株を大量の購入している。飛び火では?」

 

不動産大手10社と恒大集団の負債総額約200兆円

反町氏「この200兆円を我々は心配した方が良い?」

徐氏「まず、銀行の不良債権が減ってきているので、銀行に飛び火することはなさそう。そしてその200兆すべてが銀行(からの融資)ではありません。習主席がこの話をしなくなったし、ローンを組めなくなった、今は現金一括のみ。ただ、この200兆円がバブルのように弾けたら、わからない」

宮本氏「中国政府は日本とは違って強制力があるので、200兆であろうと、一気に対応できる場合がある」

 

興梠氏「2020年から2021年に不動産価格が上がっているでしょ?バブルを作ったわけ地方政府が。一般層が買える価格では販売せず高価格で販売し土地供給数を抑えたからバブルになって地方政府が儲かった。今2回目のバブルを作ろうとしたが売れない。そして習氏は地方政府が儲かることを不快に思って、銀行に金貸すなと」「香港がそうだった。土地の販売数を抑えて、価格だけ上げた」

 

興梠氏「中国で今儲かっている人はシンガポールで投資をしている、日本でも一部投資している。ただ、以前のような爆買いはないと思う。(中国では不動産投資では儲からないとわかっている)」

 

興梠氏「中国の2023年6月の失業率は21.3%と公表されていますが、それ以前にある教授が出した数字は40%。しかし、40%は有料サイトに残っているだけ。それにアメリカのサリバン補佐官が『中国は重要な数字を公表しなくなってきた』と不安視していた」「中国は7月以降、失業率の公表を停止」

 

徐氏「24才までの失業率は20%、しかし25才になった途端、失業率がぐっと減る、仕事が見つかる。統計の取り方の謎は残るが、私自身は失業率の公表は停止しても良いと思っている」

 

興梠氏「中国の消費が落ちた理由、それは国民がローン漬けにされたからですよ。共働きをしてもお金が足りないから、おじいちゃんおばあちゃんからもお金を借りるわけでしょ。で、儲かっているのはどこか?(中国の)地方政府です」

 

宮本氏「数年前、処理水のことを日本政府が公表したら、中国の外交部はその当時から『注目する案件』としていた。ただ、中国国民はとても怖がっていて、例えば福建省の人達は福建省で獲れる魚ですら怖がっている」

 

宮本氏「処理水のことは素人案なのであまり言いたくはなかったが、東電だけでなくIAEA自身に調べてもらって公表してもらい続けるのも良いのでは」

 

徐氏「IAEAのグロッシ事務局長の文書の最後の一文に『日本政府がやることを推奨補償するものではない』と書いてあって中国人からすれば」

宮本氏「処理方法は認めると書いてある」

興梠氏「さらに一文あって『無視できるレベル』と。科学の話だし中露なので政治の臭い」

 

興梠氏「中国は、日本の半導体規制に反発しているだけ」

宮本氏「日本にも訪れるような中産階級の、全体の2,3割の人達は処理水のことは理解していると思う。逆に処理水のことで騒いでいるのは、ネットで調べない、わからない中国の大半の人達だと思う」

 

提言:中国経済との向き合い方

宮本氏「中国経済を使え」

徐氏「互いに知る。お互いの国に旅行を」

興梠氏「地政学リスク。アメリカが感じ始めている」

 

メール後

宮本氏「中国は矛盾している。でもこれを決められるのは上の方(習氏)。そこまで(話が)言っていない」

興梠氏「(レアメタルの)輸出規制、反スパイ法を出す中国。政治体制は維持したいが経済は交流したい。これが地政学リスク」

 

8/30

産物禁輸&迷惑電話 処理水対立の限界点は 人民反発と習氏の焦り

ゲスト

小野寺五典(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 自由民主党安全保障調査会会長 元防衛大臣

朱建榮(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 東洋学園大学客員教授

江崎道朗(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 麗澤大学客員教授 評論家

 

抜粋

反町氏「中国国民は真剣に怒っている?騒ぎに便乗?」

朱氏「ウェーボーを見る限り、大半の中国国民は真剣に怒っている。10年来、放射線が怖いと思っていた。放出について日本は中国を一方的に裏切った。元々日本が嫌いな中国人もいますが」

 

反町氏「大使館にレンガの投石が起きたのは中国政府のサボタージュ?」

朱氏「(尖閣国有化で起きた)2012年に反日デモがありましたが、日本大使館は目立つ通りにある。ですのでサボタージュではない。それに今回は日本のお店や車への破壊行為は起きていない」

 

朱氏「環球時報はわりと若い人が読んでいるので、落ち着きなさいと書いてあるので、落ち着くと思う」

小野寺氏「何か日本が悪いような論調になっていますが、それは違いますよ。そもそも放出された水は太平洋を回るわけで中国が怒っているのは理解できない」

 

朱氏「それは事実誤認です。中国は海洋漁業をしています。太平洋でも漁業をしているので無関係ではない」

小野寺氏「それは中国に限らない話ですし、元々中国では日本が悪い前提というのはおかしい」

 

日本の安全基準で40分の1、WHOの基準で7分の1の放出濃度で、海水で希釈し1日約460Lずつ放出。700ベクレルを超えたら放出停止。

 

江崎氏「中国国民は、この希釈して放出している事実を知らされてない。政府が認めていないから」

朱氏「いいえ。その話は(国民は)知っています。ただ、その処理を事実と思っていないのです」

 

小野寺氏「中国、ロシア、韓国が質問をしてきました。日本政府は文書で回答しましたが、そのうえで韓国の専門家は日本の説明に納得したが、中国は日本の説明を聞こうとしなかったわけです」

 

朱氏が言われている「日刊ゲンダイが報じた近畿大学の研究」と思われる記事

近大研究チームが5年前、トリチウム除去に成功も…実用化を阻んでいるのは政府と東京電力

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/328195

 

反町氏「朱さんね、IAEAを否定するというのは、国際機関に対する冒とくですよ」

江崎氏「(IAEAを否定するのなら)中国だけは世界基準を否定する国だ、という印象をこのテレビを通じて広めていますよ」

小野寺氏「中国だけは拳をあげちゃった。下ろすことできなくなった」

 

朱氏「毒ギョーザ事件の時は中国は世界基準以上で検査をしていたのに、日本政府は『日本国民が安心するまでは中国はがんばりなさい』と言った。まさに日本政府はダブルスタンダードですよ」

小野寺氏「毒ギョーザとは違うでしょ」

 

小野寺氏「韓国の専門家はちゃんと日本に来て説明を聞いて納得したわけですよ。ですから、中国も専門家を日本へおいで下さい」

 

朱氏「IAEAは調査をしていない。日本が調査した結果を見ただけです」 小野寺氏「いいえ、(IAEAは)10か所も調査をしています」

 

江崎氏「禁輸をされるのなら、これを機に日本近海での中国政府は漁業を止めて頂ければ、とくに尖閣では危険なので禁止にして頂ければと思いますが、朱さん?」

朱氏「かなり挑発的な質問ですが」

 

小野寺氏「海洋をしていた私からすれば、尖閣ギリギリまで来て日本の漁船の数よりもはるかに多く船で、大型な船で、夜に灯りをたいて、一気にサンマを大量に捕って帰るのは危険なので止めて頂きたい」

 

江崎氏「日本の近海で中国船が漁業をしているということは、中国政府自身、海水が問題ないとわかっているので、(日本政府に不満を言うのは)政治利用なのは明らかです」 朱氏「いや、不安なのです」

小野寺氏「本当に不安なら、海洋資源を守るためサンマ漁は止めて下さい」

 

小野寺氏「以前、韓国が日本の水産物規制をしたのでWTOに提訴をしたら敗訴した、その結果、世界的には韓国が正しかったという流れになる。私は今、政府にいないので詳細はわからないのですが、(勝てるように)段取りをちゃんと取ってから提訴すべきと思います」

 

朱氏「日本がWTOに提訴するのなら韓国に敗訴したわけですから国際的な場で議論すべき。『日本に対する中国政府は弱腰だ』という中国国民の声もあるので公明党山口氏が訪中すると他の議論ができない」 小野寺氏「大使館に投石がある現状で多方面の議論ができないのでしょう」

 

小野寺氏「処理水の件は、中国の専門家を交えて専門家同士で議論をして頂きたい」

朱氏「それはそう思います」

江崎氏「福島原発(楽天市場で探す)事故以来、長年、中国国民に不安があるのはわかりました」

 

反町氏「中国政府はこの件で半導体規制に、からめたいわけでしょ」

朱氏「ヨウ素に対し塩が効くから買いだめしているが政府が言ったわけではない」

小野寺氏「報道官の話から中国政府があおっているとしか見えない。そもそも中国政府が国民に情報を正確に流していない」

 

朱氏「過去に東電が情報を偽装したわけでしょ」

小野寺氏「中国政府から問い合わせがあれば、こちらはしますので」

 

反町氏「団体旅行を解禁、日本産水産物の全面禁輸。正直、矛盾した政策ですよね?」

朱氏「禁輸は暫定的」

江崎氏「日本との関係は改善したいのでしょう。在中の日本企業にもとどめたいのでしょ」

 

小野寺氏「日本が中国に説明すれば納得するのですか?それとも、説明しても納得されないのですか?」

朱氏「トリチウム以外の説明も」

小「いえいえ、しますよ」

 

反町氏「今後の会議日程で例えばG20など、岸田総理が習主席に、くだけた感じで『魚の話ですが』と言った方が良い?」

小野寺氏「まず専門家同士で。日本から中国に(会談の場を作る)お願いするような話ではないと思う」

 

江崎氏「まず中国が処理水を大きな問題にしているのはナゼか?を考えるべき。中国国内政治が理由なのか?中国も環境問題で言われているからなのか?G7の分断を狙っているのか?日本国内の分断を狙っているのか? 中国は外交政治が上手いので、中国政府の動機を分析すべき」

 

小野寺氏「国連の場で北朝鮮のミサイルの議論をしていたら、突然、中国・北朝鮮・ロシアは日本を非難し始め、議論をすり替えた。日本を世界から分断させたい?孤立させたいのか?と思った」

 

 

提言:岸田政権のあるべき対中外交

小野寺氏「経済安保。魚だけでなくレアメタルも」

朱氏「相手の不安を真摯な対応」

江崎氏「地球儀外交。自由主義国との連携を深める。中国と向き合う前に仲間を増やす、安倍総理(楽天市場で探すamazonで探す)がされたように」

 

メール後

反町氏「中国だってトリチウムを放出しているじゃないですか?」

朱氏「それはちゃんと中国が測って公表しているし、IAEAの範囲内なので」

反「そこはIAEAを信じるのですね」

 

中国のTPP加盟

小野寺氏「この処理水の件に限らず、他の件でも各国から異論が出ているので、おそらく現状では、中国の加盟は無理だと思います」

 

日本のホタテ

小野寺氏「ホタテが一番、中国に輸出されている海産物なのですが、実は中国で加工されてそれが北米などへ輸出されています。ですので、日本国内で加工・輸出したり、値段は下がるでしょうが国内で消費して頂きたいので、皆さんにはぜひ食べて頂きたい」

 

8/31

小泉悠&元空将が分析 露×欧米“裏の戦略” ワグネル次なる任務は

ゲスト

長島純(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 元空将 NSBTJapanシニア・ストラテジスト

小泉悠(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 東京大学先端科学技術研究センター専任講師

 

抜粋

小泉氏「このプリゴジンの動画が撮られたとされる4月は毎日ワグネル兵が多く亡くなっている状況で、後方の軍からの弾などの支援が無くて、一番怒っていた時期と思われます。結局、ワグネルはバフムトを占領できた頃ではありますし、彼の言葉遣いはかなり荒れています」

 

小泉氏「8月19日頃に撮影されたとされる動画では、プリゴジン氏の言葉遣いは教科書みたいな丁寧さでした。やはり彼はプーチンに殺されないと思っていたのかも。ただ、墜落する直前までアフリカに自由に行き来できていたのがわかります」

 

小泉氏「プリゴジンは自分に何かあればこの動画が世界に流れるのは理解していたと思う。で私はこのワグネルが動画をアップした所に登録してみようとしたら、審査されるのがわかりまして、『ワグネルに審査されるのは』と思って登録はやめました」

 

今後のワグネルについて 小泉氏「ロシアの海外における秘密組織なので、そのまま連邦軍に吸収されるのではなく、利権を欲しがっている人達が多いので彼らで分配されるか、プーチンが選んだ人間に任せるとかでは?一方、国内の兵士達は軍に吸収されると思う」

 

F-16戦闘機

・コンピュータ制御により高い機動性

・ステルス性はない

・空対空、戦闘機同士だけでなく、空対地、敵レーダーの破壊など多用途が可能

・デンマーク、オランダ、ノルウェーがウクライナに供与表明(玉突き供与ではない)

・米国は10月から戦闘訓練を開始

 

小泉氏「F-35への置き換えが進んでいる国が、F-16をウクライナに供与できるのだと思います」

 

空対地巡航巡航ミサイル:タウルス

ドイツとスウェーデンが共同開発。射程500km、多様な誘導方式に対応、高い貫通能力。

長島氏「ウクライナ軍はストームシャドーをそれほど使っていないところを見ると、使い方がわからない(使う機会がわからない)のではないか?と。それに速度がそれほど速くないのでロシアの防空システムに迎撃される可能性があるので、ゲームチェンジャーになるとは思えない。ただ射程500kmと精度の高さは良い」

 

ルムンバ民族友好大学(モスクワ。1960年から)

*1992年 ロシア民族友好大学に改称

アジア・アフリカ・中南米における専門家の養成を援助しソ連の影響力を広めるため設立

小泉氏「この学生が自国に戻り官僚、大統領にでもなれば、ロシアのパートナーになることを期待」

 

長島氏「ガボンでクーデターが起きたが元々フランスが権益を持ちビジネスをしている。アフリカが不安定化すると権益を持っているヨーロッパが困ると思う。クーデターが多い国は市民は貧しさ食糧難で不満を持っている。そこにワグネルが介在する場合もあり、結局、アフリカが不安定化すればロシアや中国が介入する恐れ。さらに言えば2100年頃には人口の38%がアフリカとなる予想があり、人口が多い地域が権力を持つ可能性があります」

 

小泉氏「ロシアは侵攻当初、NATOの拡大を恐れて、という話がありましたが、それ以前のウクライナはNATO加盟を言っていなかったし、そもそもフィンランドがNATOに加盟して何も起きていない。ですから、プーチン自身にウクライナに執着する理由があるのでは?」

 

 

長島氏「カリーニングラードはロシアの飛び地で、100kmの回廊があります。バルト海ではゴットランド島、オーランド諸島があり、仮にこの2諸島をロシアに占領されていまうと、バルト3国はロシア領に囲まれてしまうので、NATOは回廊の監視をしつつ絶対に防ぐと思います」

長島氏「北のオーランド諸島はポーランド領で中立地域ですが、ゴットランド島は武装しています。以前は非武装地帯だったのですが2014年のクリミア侵攻を機に、今は武装化しています。」

 

小泉氏「バルト海沿岸のスウェーデン、ノルウェーの海岸エリアはロシア寄りですし、バルト3国は元々ソ連でしたので、バルト海の大半はロシア領という認識だったようですが、結局バルト3国がNATOに加盟したので、そのロシアの認識は崩壊しました」

 

提言:今、日本が持つべき世界観

長島氏「多様性を持つべき、宇宙、サイバーなど」

小泉氏「ユーラシアの東西。日本との同盟国だけでなく、懸念されるユーラシア大陸の向こうの、アメリカにも同盟関係国がある、視野を広げるべき」

 

メール後

長島氏「NATOの目的はロシアが再び戦争を起こさせない事、軍事上の弱体化。その為には外交力が必要です」「NATOの初代事務総長ヘイスティングス・イスメイ氏が『NATOはアメリカを巻き込み、ロシアを締め出し、ドイツのダウン(抑える)のが目的の組織』と言われていて、実際にそれができているわけです」

 

小泉氏「ロシアで国民に見限られたのは体調を崩し経済が悪くなったエリツィンだけ。プーチンはそれを見せないように努力しています」

「(アルカイダのように)ワグネルが手に負えない組織になりそうだったのをロシアは今回、阻止したと思う。ワグネルの大半は軍配下に入れたので、あとは海外にいる秘密部隊程度」

 

9/1

地雷原突破と南部攻防 ウ軍×露軍が新展開へ 特殊部隊の正体と能力

ゲスト

渡部悦和(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 元陸上自衛隊東部方面総監 元陸将

山下裕貴(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 元陸上自衛隊中部方面総監 元陸将

黒井文太郎 (他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 軍事ジャーナリスト

 

抜粋

渡部氏「ウクライナ軍がロボティネを奪還したことは大変大きい。これまで反転攻勢が遅い遅いと、とくにアメリカの一部高官がそのように言っていましたが、『黙れ』と言いたくなるぐらいウク軍は頑張っていると私は評価しています」

 

黒井氏「ウクライナ侵攻(楽天市場で探す)の戦況は正直、我々には入って来なくて、ウク軍は少なく、どちらかといえばロシア側、特にロシアのブロガーの情報が多く、意外と正確な情報が多いのが現状です」

 

渡部氏「ザポリージャ州。ロシア軍にとってウクライナ東部からクリミア半島への、アゾフ海沿岸の道路は『陸の回廊』なのです。ウクライナ軍はその回廊である道路を破壊できれば、ロシア軍の供給源を分断できるのです」

 

地雷原を処理の映像

山下氏「地雷が太陽熱を吸収し夜に放熱する熱を赤外線の熱探知装置で検知したため(夜空に)星があるように見えます。そこで導爆索を使って幅8m、長さ100mの範囲にある地雷原を一気に破壊します。ただし地雷に耐熱処理をされてしまうと、放熱をふさいでしまうので検知できませんし、それはロシア軍はわかっているはずです。また、星の数と言いましたが、中には弾薬の破片の可能性もあります、鉄なので」

 

ウォールストリートジャーナル(WSJ)の8/24記事「ウクライナ軍は全方位で進行したい。アメリカは『南部に集中すべき』」について

反町氏「信用すべき?」

黒井氏「WSJって、たまに飛ばし記事があるし、たとえば日本の政局の記事でも、その外の関係者が言ったことを記事にすることがあるので」

 

黒井氏「特殊作戦部隊=サボタージュと言いますが、ロシア領内で起こす特殊作戦やドローンの件、ウクライナは公表していませんが、おそらくゼレ大統領直下の国防省の情報総局(ブダノフ局長)ではないかと。どこに落とすかは大統領の許可がいるはずなので。いつもドローンと(局長の)広報がセットなので」

 

黒井氏「ポドリャフが『ロシア領を攻撃する時は自国の武器』と言っているので、プーチンを刺激しないためにもウクライナ製の武器を使うのでしょう。アメリカの武器を使えばプーチンが怒るので」

反町氏「それって技術供与や半導体となれば」

黒「それはもうなし崩しで、侵攻当初からです」

山下氏「特殊部隊と言っていますが、アメリカだって軍の組織をCIAが使っているだけですから、おそらくウクだって大統領直下の情報総局が動いているだけでしょう、所属は国防省みたいですが」

 

提言:秋の戦いに向けた焦点

渡部氏「X批判、〇兵器」

山下氏「鉄の集中投射競争、火力」

黒井氏「持久戦。こう着状態なので弾薬が重要」

 

黒井氏「海外にいるワグネルは、利権のある地なら軍の下という位置でそのまま残ると思います」

 

9/4

ウ軍南部攻防に新展開 露軍大規模演習中止か 小泉悠&元陸自トップ

ゲスト

岩田清文(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 元陸上自衛隊幕僚長

小泉悠(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 東京大学先端科学技術研究センター専任講師

 

抜粋

岩田氏「1平方mあたりに地雷が6個、対戦車だけでなく対人の地雷もあるのですが、どれも圧力式なので手で運べるので夜間にそれらを運び出しているそうです。

それで少しずつ除去しながら進み、塹壕を見つけてはクラスター弾を撃って、ロシア兵が出て来れなくしてから、ウクライナ兵が塹壕に入って一掃しているようです。また1日に2回後方から砲撃をすることで、ロシア軍の榴弾砲がやられて、その次の榴弾砲が出てこないところを見ると榴弾砲の数が減ってきているので、ウクライナ軍は進軍できやすくなっているのだと思われます」

 

岩田氏「これまでのウクライナ軍の戦いから、民間施設は狙わないと思います」

小泉氏「国際社会からの支援を受けているので。ただ、ウクのドローンをロシアが迎撃した後、制御不能で墜落してロシアの子供が多く亡くなった場合はロシアはそれを最大限利用する可能性がある」

岩田氏「航空攻撃をロシアは日に50回できたとしても、ウクライナは10回しかできないぐらい差がある」

 

小泉氏「ロシアは軍・情報局・政治部はプーチンとのやり取りはできているものの、横のやりとりができていないと思われ、その状況下で、何等かの理由でウクライナ奪還に至ったと思う」

反町氏「それはプーチンの失政では?」

小「そうなんですが、国民の支持率が高い」

 

小泉氏「もともとロシアの9/3『第2次世界大戦終結の日』は2010年にできた日で、2011年にメドベージェフは国後島を訪問。つまり返還を求める安倍政権に対し、北方領土を返還しない意志の表れだと思う。そもそもロシア人にとって5/9『対ドイツ戦勝記念日』の方が印象が強い」

 

岩田氏「退官後、安倍総理と対談する機会があり、国家安全保障戦略は明らかに中国に向いていた。安倍さんは『(露・中・北朝鮮の)三正面はキツイ』と言われていて、ロシアとの関係を維持していたのは『北方領土の交渉は、関係が途切れたら終わりだから』と言われていた」

 

小泉氏「安倍政権は当時、中国が最も危険な国と想定し、ロシアとは小康状態を保とうとされて、ロシアとの関係を保っていた(訪露)と思われます。ですが、順番が逆になり、ロシアの方が危険な国となった。でも仮に今、安倍政権だとしても対応は変わらないと思う」

 

提言:ウクライナ軍とロシア軍 今後の鍵は

岩田氏「車がかり。トクマクまでの到達」

小泉氏「トクマク。秋までにトクマクやメルトポリに到達できるかが鍵」

 

停戦後

岩田氏「昨年6月米国防省長官がポーランドで『停戦後、ロシアが2度と戦争できないくらい弱体化させるべき』と発言し、その通りにすべき」

小泉氏「7月のNATO会議でウクの安全保障が議論され、ウクライナの防衛力をNATOはどうコミットメントすべきかと」

 

動員の格差

小泉氏「ロシアを表現する時、モスクワとサンクトペテルブルク、それ以外。それだけ貧富の格差がある。人口の1%の人が48%の富を持つ、ですから地方に行くと『近代国家?』という位、貧しい人達が。」

反町氏「そういう人達も戦争のことは?」

小「知ってると思いますよ。でも、プーチンに反論したくても貧しさでできないし、地方の人が動員されることが多いのです」

 

9/8

ウ軍精鋭6部隊集結か 露軍後陣に新たな伏兵 “空挺部隊”の反撃力

ゲスト

佐藤正久(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 元外務副大臣 自由民主党国防議連事務局長

磯部晃一(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 元陸上自衛隊東部方面総監 元陸将

長谷川雄之(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 防衛研究所地域研究部米欧ロシア研究室研究員

 

抜粋

Q.3か月かかって9km進軍は遅いか?

A.地雷原が広い中での距離としては「頑張っている方」です。

 

佐藤氏「1平方mに対戦車地雷を4、5個置いているロシアは。これは我々や西欧では置かない数で、正直ロシアは頭おかしいと思う位の数。除去するのは対戦車地雷だが、工作員を倒すために対人地雷も置いている。対戦車だと人間が踏んでも反応しないことがあるから」

 

佐藤氏「基本的に市街地は避けると習うが、ロシア軍はウクライナ市民を盾にする可能性がある」

磯部氏「佐藤さんが言われる通り、市街地を避けて進軍する可能性がある。」

佐「磯部さんが言われる通りトクマクが重要ポイントなら、ウク軍はトクマクへの道路を寸断すると思う」

反町氏「人間を盾に?」

佐「ザポリージャ原発のように原発を盾にするロシアですから」

 

ロシアの精鋭部隊「第76親衛空挺師団」

キーウ(ブチャの虐殺に関与の疑い)→ヘルソン→バフムト→トクマク

磯部氏「大統領直轄の部隊と思われ、2022年3月ウクライナ空軍基地への奇襲に参加。その際、多数の負傷者が出たのでは?ただし優先的に補充されているのでは?」

 

CNN ロシア軍、車タイヤで爆撃機を覆う ドローン攻撃からの保護目的か

https://www.cnn.co.jp/world/35208706.html

佐藤氏「ロシア軍は防空ミサイル不足なのかもしれません」

私見:単にドローンの衝突を防ぎたいだけに思える。

 

「純粋なロシア人を予備役動員をするよりも、クリミアタタール人の方を動員すると思う。それに彼らはイスラム教だし。士気は高くないでしょう」

 

北朝鮮の戦術核攻撃潜水艦

磯部氏「1958年ごろからのロメオ級です。新造艦ではない」

佐藤氏「下部のオレンジより後ろはロメオ級のままだが、オレンジより先端までが追加、建て増ししたので不安。ハッチ付近のミサイル口の形状が独特なのでユニークです。中朝露の連携か?」

 

提言:プーチン大統領の次の一手

佐藤氏「原発と北東部」

磯部氏「選挙と動員」

長谷川氏「対中外交」



同じカテゴリの記事
BSフジ プライムニュース・9/11,12,13,14放送分

BSフジ プライムニュース・8/21,22,23,24,25放送分

BSフジ プライムニュース・8/14,16,17,18放送分

BSフジ プライムニュース・8/7,9,10,11放送分

BSフジ プライムニュース・7/31,8/1,2,3,8/4放送分

投稿日 2023年8月28日
HOME > BSフジプライム > BSフジ プライムニュース・8/28,29,30,31,9/1,4,9/8放送分

This theme created by this site operator is original. Powered by WordPress