8/21
ゲスト
佐藤正久(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元外務副大臣
黒田勝弘(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 産経新聞ソウル駐在客員論説委員 （リモート出演）
興梠一郎(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 神田外語大学教授
ピーター・ランダース(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) ウォール・ストリート・ジャーナル東京支局長
抜粋
処理水放出
興梠氏「韓国野党が反対していたのは中国政府と組んでいたからです。それがバレて国内で批判を受けていますが。それに中国が反対しているのは半導体。以前から反対しているのならまだしても、急に反対しているのだから半導体輸出規制が契機」
黒田氏「ユン政権は処理水放出に賛成していますよね？韓国野党は、ユン政権の足をひっぱりたくて、処理水反対を言っていると思われる」
佐藤氏「処理水問題を福島問題と言うのは止めて頂きたい。同じ日本人なのですから発言には気を付けて下さい」
反町氏「WSJ(ウォールストリートジャーナル)の記事で日米韓首脳会談の写真だけがトップで、内容は７面なのは？この程度の扱い？」
ピーターランダース氏「会談の内容は事前に出ていましたし、1～6面は国内ニュースで７面は世界ニュースなので」
黒田氏「バイデンさんは日韓を和解させたので、ノーベル賞をもらっても」（一同、苦笑い）
私見→それは無い。和解に見えても、政権が変わったらどうなるかわからない
興梠氏「中国は日本にアメリカがいるのが嫌。アメリカがいると中国のプレゼンスを獲れず好きなようにできないから。だから沖縄に興味を持っているし、沖縄知事選を紙面で大きく取り上げているんですよ」
佐藤氏「中国の新華社通信が『日韓はアメリカの駒だ』と言ったのですが、その通りだと思う。この地域（東アジア地域）の安定の為にアメリカは日韓を駒だと思っていると思うが、それならば日本はしたたかに実利を獲れば良いだけの話です」
興梠氏「中国は日米の間を割って、長年、日中にしたいわけです。これまでは中国経済は良かったから『どんどん中国に投資して下さい』と日本に言っていたが、今の中国経済の状況は悪くなっているしスパイ防止法によって、日本企業は投資しづらくなっていますよね」
北朝鮮ミサイル情報共有
佐藤氏「ICBMの情報はアメリカは欲しいが韓国は無関係。日本の情報の全てを韓国に提示する必要はないし、米軍の全情報を韓国に提示するとは思えない」「韓国は日本のミサイル落下情報は必要ありませんし、GSOMIAをドタキャンした韓国ですよ」
佐藤氏「以前ね、鳩山総理に『日本に国連軍の基地があることを知っていますか？』と尋ねたら『教えてくれてありがとう』と言われたぐらい、一部の米軍基地(*)に国連軍の旗が掲げられていることを知っている日本人は意外と少ないのです」 *横須賀、横田、普天間等
ピーターランダース氏「北朝鮮のミサイルが飛んだら、韓国2発日本１発ということがありますよね？日米韓で共同発表してくれたら、我々の仕事もラクになります」
提言：これからの日米韓の関係
黒田氏「朝鮮半島の軍事は鬼門」
興梠氏「日韓の壁。独仏英は乗り越えられたがアジア地域はまだら模様」
ランダース氏「軍事協力」
佐藤氏「韓国とリスク共有？前のめりにならず韓国の自立を」
メール後
ピーターランダース氏「私が子供の頃は、お店の棚に中国の製品はありませんでした。つまりその時代に戻すことは可能だと思いますがプロセスが大事で、一気に（中国製を）減らすことはできないと思います」
8/22
ゲスト
隈部兼作(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) ロシア・ユーラシア政治経済ビジネス研究所長
駒木明義(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 朝日新聞論説委員 元モスクワ支局長
抜粋
仮にウクライナが飛ばしたドローンでロシア国民に被害が出た場合
駒木氏「最悪のパターンを想定すると、来年の大統領選後、『ウクライナがヒドイ事をした』といって動員令をかける可能性が」
反町氏「偽旗作戦？」 駒「その可能性もあると思う」
隈部氏「ロシアの極東地域の人なんて、おそらくドローンのことは知らないと思いますよ。情報が制限されているのかもしれませんが」
反町氏「特別軍事作戦のことは？」 隈「それは知っています」
ロシアの徴兵制と(日本で言う)高校1,2年生にドローン教育
駒木氏「ロシアの50代以上の人は徴兵の経験があるのですが、いじめが横行していた、青春の貴重な1年を失ったと当時は評判が良くなかった。ドローン教育をするということは子供の頃から戦争に慣れさせる可能性があります」
北海ブレント（英国産原油）と露ウラル（ロシア産原油）
北海ブレに比べ露ウの方が価格は安い傾向は継続中。ウク侵攻後、両方値下がり。
隈部氏「2023年当初も下がったがそれは世界で原油がダブついたため。ただ7月になって露ウの価格が上昇したのは、安価の為、中国インド、パキスタン等で人気に。ただインドなどは露ウラルを購入しそれを精製し他国（ヨーロッパ）へ輸出するだけで「かなりの利益」を得ていた。それだけ露ウラルの価格が相場よりかなり安かった。ですから、欧米の経済制裁で価格が下がったのではない」
隈部氏「ロシア産原油は以前はギリシアやキプロス船籍で輸送していたが、経済制裁（プライスキャップ）によって保険会社、船会社がロシア産を運ばなくなった。ロシアはそれをみこして関連会社を増資し、今はロシアの船会社によって輸送している、影の船団」
駒木氏「中国の港まで陸路で運搬し、港から他国へ輸送。ただ、ロシア船籍とはわからないものの、おそらく背後にはロシアと思われる船が確認されています」
隈部氏「ロシアの西部の港か黒海の港からスエズ運河を通過してインドに輸送」「サハリン１・２の原油の品質は良いので、露ウラルに比べると価格は維持されている」
反町氏「インドがロシアから輸入した原油を精製しそれをヨーロッパに売っている。ヨーロッパは経済制裁が効いていないと思うのでは？」
隈部氏「直接ロシアからは買っていないことが制裁」
駒木氏「欧米はロシアの原油輸出を止めるつもりはなかった。石油不足になるから」
ロシア産天然ガス、LNGをEUが購入した額
天然ガスの輸入量は半分に減ったものの価格は２倍。
LNGの輸入量は約1.3倍、価格は３倍。
反町氏「制裁したEUが買っているのはおかしい」
隈部氏「他に買う所がないからでしょう」
隈部氏「ロシアはEUに対する天然ガスの供給量が減っている。ノルドストリームの爆破や停止で。その分を中国に買ってもらおうとして、パイプライン「シベリアの力」を使い、さらに「シベリアの力２」をモンゴル経由で敷設しようとしたものの、消費できない中国は２は拒否」
LNG輸入全体におけるロシア産の割合と金額
2021年 8.8% 3722億円
2022年 9.5% 6776億円
隈部氏「日本の場合は電気代高騰につながるので、これは制裁に含めていない。他国でも似たようなことはしている」
反町氏「経済制裁している割に、日本だって21年より22年は3000億円も多くロシアに支払っている。これがロシアの戦費になっていますよね？」
駒木氏「そう思いますが、EUはパイプラインで買っているわけです。首脳らで議題にならないのは、みっともないからです」
隈部氏「ウクライナ侵攻(楽天市場で探す)後、撤退した日本の企業もあれば、中小企業の一部は残っている所もある。それは数年後を見越しているから。ただ、性能が上がった中国の自動車や建機の割合が急増しているので、数年後、日本車がロシアで売れるのは難しいかもしれません」
日本が関わるロシアのLNG関連のプロジェクトの１つ「アークティックLNG2」（日本の商事会社等）
隈部氏「制裁によってガスタービンをロシアに設置できない。だから代わりに中国製のガスタービンを使わざるを得ないのだが、そのサイズが小さくてまともに機能できるのか不安」
※侵攻後、商船三井はロシアから撤退。
ロシアの財政状況（1～7月期）
歳入 14.5兆ルーブル 前年同期比 7.9%減
うち石油ガス税収 4.2兆ルーブル 41.4%減
ロシアにかけている制裁で一番効いているのは？
隈部氏「SWIFTからの排除です。ドルで送金できないので、一度人民元などにしてから送金せざるを得ない。これがドル離れにつながっている」
反町氏「そうなると、人民元ルーブル圏の拡大になるのでは？」
隈「そうだと思う。現金を直接持って行くと通関で調べられる」
駒木氏「半導体の輸出禁止で兵器製造に影響は出ていると思う。中国から買うとしても、逆に高値に」
「この制裁で、ということより、SWIFTってニューヨークを経由する、GPSはアメリカが握っている、（船舶の）保険もアメリカに依存していることに気づいた国が増えたと思う。これらがドル離れにつながっていると思う」
提言：対露制裁の実効性を高めるために必要なこと
隈部氏「複眼的思考。制裁をかけている国は40弱。グローバルサウスはプーチン(楽天市場で探す ・ amazonで探す)だけでなくG7も好かんと」
駒木氏「限界を理解しつつ穴ふさげ。ロシアでは年金基金の取り崩しされているので、これが進むと国民に影響が出るのでは？」
メール「ロシアに戦争を止めさせるには？」
駒木氏「ウクライナの復興支援をすることで」
隈部氏「グローバルサウスからプーチンに」
8/23
ゲスト
河東哲夫(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 外交アナリスト 元駐ロシア公使
小泉悠(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 東京大学先端科学技術研究センター専任講師
小泉氏「これまでの経過で」
・ロシアは兵器生産能力が向上した。
・ウクライナでの兵器生産はこれからだろう。
・スロビキン氏の解任。
ザポリージャ州に地雷源や対戦車ブロックによる防衛線を敷設。最近解任され、きっかけはプリゴジンの乱と推定されている。
小泉氏「解任理由はこれまでと同様に公表されていない」
反町氏「スロビキンは解任されたのに、プリゴジンはノーダメージですか？」
小泉氏「プリゴジン氏は決してノーダメージではなく、彼のケータリングの会社や、ネット上に偽情報を流す会社は閉鎖された模様です」
BRICS ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ
人口：約32億人（世界の約40%）
GDP：約25兆ドル（世界の約25%）
河東氏「BRICSと言ったって会議が終わったらバラバラになるだけ」
小泉氏「元々G7から指示を受けるのが嫌いな国が集まっただけで、何か決まってもそれほど影響のあるものではない。とくに南アからすれば『露が穀物5万tくれるのは当然で、そもそもロシアがウクライナと戦争をしなければこんなことには』と思っている位」
小泉氏「F16を欲しいのはロシアのレーダーが探知できる能力を持っているからで、単にロシアの巡航ミサイルを撃ち落としたり、爆弾を落とすだけなら、スウェーデンのグリペンでも可能ですし、その訓練期間は短くて済むと思われます」
河東氏「本来ウクライナでは秋では議会選挙の予定で、大統領は延期しようとしている。仮に延期できずに与党が大敗した場合、大統領選が予定より早く開催される可能性もある。F16が輝いて見えるがロシアだって良いミサイルを持っているので簡単に撃ち落とされる可能性はある」
反町氏「ロシアが北朝鮮から武器を購入したのですが」
小泉氏「大半が50年前の旧ソ連製なので、その後継を同盟国から買えば扱いやすいのでしょう。M1989コクサン170mm自走りゅう弾砲が北朝鮮製で弾とセットで買うのでしょう。露司令官いわく古くても弾が出れば使えると」
小泉氏「北朝鮮ミサイルでICBM火星18は固体燃料ですがおそらくロシアの個体燃料の技術が流れたと思う。ウクは液体燃料です。軍事パレードでショイグ国防相が北の核ミサイルに拍手を送っている映像を見ると、国連でP5のロシアが北朝鮮に核・ミサイル制裁をかけた張本人なのに、その北から武器を買ったのが事実なら、大国ロシアはほころび始めたのかと感じます」
反町氏「日本はウクライナ支援をしてきたが医療設備は？」
小泉氏「良いと思う。戦場で亡くなる人が減れば、再度戦場に行けたり、家族のもとに戻れる可能性があるので、医療関連の支援は道義的にも批判されないと思うし秋冬になれば都市のライフラインが狙われるので」
小泉氏「ロシアの貧富の格差で言えば、1日2$で生活する人は昔に比べ減っていますが、1%の富裕層が国民の48%の資産を持っていると言われているので、都市部の人達はお金やコネで動員を回避できるが、地方や少数民族の人は回避できないという格差は今でもあると思う」
提言：私がロシアに期待すること
河東氏「自ら調べ、自ら考えよ。当初、ウクライナの東部でロシア語を話す人達が弾圧を受けたから、と言っていたがその事実はない。調べればわかる話」
小泉氏「人の道。ロシアの将来ある若者も亡くなっている」
メール後
河東氏「北方領土問題の時、プーチンは『領土問題は議論で解決できるものではない』という一部報道があったらしく、ただそれは未確認ですが。つまり、武力で領土を獲るような国なので、日本がこの戦争のことでロシアに何か言えることは無い、難しいと思う」
8/24
ゲスト
河野太郎(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) デジタル大臣 内閣府特命担当大臣（デジタル改革 消費者及び食品安全）
野村敦子(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 日本総合研究所調査部主任研究員
抜粋
河野大臣「処理水はWHOの基準の7分の1以下にして放出するので合理的な事をするだけだと思う。まず地震が起きればタンクが損傷するので放出しないわけにはいかない。中国は政治的に反対しているだけです。中国は自国の（放出している）海で獲れた魚を国民に食べさせている」
河野大臣が「WHOの７分の１」と言われたので検索
飲料水のトリチウム濃度限度
WHO 10,000(ベクレル/Ｌ)
東京電力の処理水 1,500(ベクレル/L)未満になるように希釈
マイナンバーに健康保険証が紐づけされていなかった64万人。
河野大臣「会社員の扶養家族の場合が多く『奥さんやお子さんの番号も会社に提出して下さい』と要請していたものの未提出だったために、紐づけされていなかった。ですのでシステムの不具合ではありません」
マイナンバー、ワクチンの時と同様に自治体格差があった
河野大臣「ワクチンは物が目に見えた点。自治体ごとのデジタルに長けた人がいる所いない所、つまり人の格差。あとコンビニ住民票、24時間できる所、『俺は絶対に番号付けはしない』という市長の所はできない」
反町氏「しないと言った市長はどこ？」
河「名古屋市です」
反町氏「菅総理の時は毎日ワクチンの進捗状況を問われたと思いますが岸田さんは？」
河野大臣「菅義偉という人はせっかちで真夜中に電話をしてきて翌朝7時に議員会館で会ったら『昨日の件は？』と聞かれたので『真夜中の電話で、その後寝たのでまだ』と言うと機嫌が悪くなる人でした。一方、岸田さんはノーマルの人なので」
マイナ保険証のメリットは？
河野大臣「紙の保険証の場合、入院の場合は病院が手続きをしてくれますが、白内障といった日帰り手術の場合、とりあえず全額を窓口負担をしてもらって、あとで返還されているはずでが、これがマイナ保険証だとそれがなくなると思います」
河野大臣「今、日本は毎年80万人、人口が減っている。人でなくても良いところはAI(楽天市場で探す ・ amazonで探す)やロボットに。どうしても人間がしないといけない所は人間に。人口減、高齢化、過疎化している日本なのでデジタル技術でそれらをクリアし、その技術を他国に供与できる日本になるべき」
反町氏「ビッグモーターの件で2013年から累計8000件以上、国民生活センターに問い合わせがあったようですが」
河野大臣「今、報道で出ている内容というより、買い取り後、キャンセルしたくなって、消費センターが仲介した例が少しあるようです」
河野大臣「もしビッグモーターに修理を出して、想定以上に高かった場合、保険の等級が下がって保険料が上がる、つまり消費者被害になるので、金融庁、保険会社で調査している段階です」
提言：国民の信頼を取り戻すために
河野大臣「次に病院に行くときはマイナ保険証を使って」
野村氏「失敗から学ぶ。透明性と説明責任。デジタル先進国はその２つを重んじている」
メール後
メール「マイナンバーに公金受取口座を登録すると資産が行政にバレると聞くので登録していないのですが？」
河野大臣「それは誤報です。あくまでも受取に使うだけで行政はあなたの資産を見ることはできません。そのうえでもしも税金を滞納した場合、このマイナとは関係なく行政は令状を取って資産状況を今でも確認できます」
メール「紙の保険証の不正使用をもっと公表すべき」
河野大臣「はい。ただ、不正使用なので数字として上がって来ないのが実状です。ただ、自治体も保険資格を喪失しているのに保険証を返却せずに使っている人を、薄々把握しているのも実態です」
8/25
ゲスト
磯部晃一(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元東部方面総監 元陸将
兵頭慎治(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 防衛省防衛研究所研究幹事
黒井文太郎(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 軍事ジャーナリスト
抜粋
兵頭氏「プリゴジン氏に対し、色々あったが功績はあったし、とくにワグネルはアフリカでの貢献は大きかったとプーチン大統領は評価しているのでしょう。ただ深読みすると、今後、反乱は起きて欲しくないのでしょう」
黒井氏「本来ならFSBでプリゴジンは断罪されたはず。でも断罪しなかったのは、プリゴジンを20年間もち上げてきたのはプーチン自身。断罪してしまうとプーチンが責任を問われる、『プリゴジンを利用してきたのはプーチンだろう』と言われることは絶対に避けたい為に断罪しなかったと思う。墜落の原因はアメリカ説が有力でしょう」
兵頭氏「この墜落した機体は７月から最近までロシア国内で駐機（メンテ）されていて、ほとんど飛んでいなかったという情報があります。あと、アフリカにおけるワグネルの利権をロシア政府自身がコントロールしたかったのではないか？と思われます。そして、この時期に墜落事故が起きた、というのは9月10日に統一地方選が始まるので、プーチン自身は政権維持のために選挙のことも頭にあったのではないでしょうか？」
磯部氏「（これが事故ではないと仮定した場合）プリゴジンの乱から２カ月経ちましたが、この期間でワグネルの実権をロシア政府が掌握する準備が整ったから、今、起きたのではないのでしょうか？」
フライトレーダー24より
19:11 8500m上空、位置情報喪失
19:19 9100m、なぜ上昇したのか不明？
（約30秒）
19:20 6000m
磯部氏「位置情報を止めることは普通はしない。ミサイルだとバラバラになる。バラバラではないのでミサイルではない。この機体は安定して人気のあるビジネス機。この機体は処分する予定だったので、その日の朝、ビジネスフライト会社がこの機体の査定をしたという情報がある」
黒井氏「プリゴジンを2カ月間、FSBは泳がせていたと思います。そうすれば彼の人間関係を把握できますし、プリゴジンは重要な情報を他方に喋っている可能性があるので、その相手を取り調べたい為に、自由にさせていたと思う。FSBは情報漏れを防ぎたい」
長野アナ「この事故でワグネルのナンバー１、２，３が死亡しましたが」
兵頭氏「プリゴジンはプーチンに怒られることは覚悟していたが殺されるとは思っていなかったようです。ただし常に戦場にいた彼は『プリゴジンの乱とは関係なく、自分の身に何かあった場合の規範を作成済』という情報があり残存部隊が何か起こすかもしれない情報がありますが、すでにベラルーシに主要部隊がいて、重火器はロシアに接収されていてので、そのワグネルが何か起こしても大きな問題にはならないでしょうし起こさないかもしれません」「磯部さんがワグネルの管轄が終わったのではないかと言われましたが、私はまだ終わっていないのではないか？、と思います」
Tu-22M3超音速爆撃機をウクライナがドローンで破壊
兵頭氏「破壊数が少ないので武器の損失よりも、プーチンが疑心暗鬼になるかもしれないという政治的な狙いの方が強いのでは？」
磯部氏「この機体は60機あり、この破壊によってより内陸の空軍基地へ移動させたらしいです。ただ、足が長いのでドローンで1機破壊しただけではあまり効果はない。ですのでウクライナ軍は、兵頭さんが言われた政治的な狙いの方があるのかもしれません」
黒井氏「ウクライナ軍は『ウクライナ製のドローンはどんどん進化・生産』とアピールしている。アピールが多いのでNATO加盟国が部品や技術をウクに供与しているのでは？と推測してしまう。万が一それが事実だとしたらロシアにバレれるとまずいので伏せている可能性もある」
磯部氏「フィンランドがNATOに加盟したのでロシアにとってバルト海から出にくくなった為にプーチンは余計に黒海に重きを置いていると思われます」 「水中ドローンの登場でウクライナ侵攻に限らず、北朝鮮や中国などの海上戦術ががらっと変わるので日本にも影響が出ると思う」
イラン製「ミサイル搭載型ドローン」
黒井氏「数が多ければ脅威ですが、本来は偵察型なのでそれほど脅威とは思いません」
クリミア上陸作戦
兵頭氏「NATOの一部で出始めたクリミアは諦めるという話を打ち消すためではないかと思われます。 この上陸作戦が行われたのは8/24の独立記念日で、クリミア半島の西の端の岬に上陸し国旗を掲げただけなので作戦自体は大きくありません。ただこの行動でクリミアは諦めていない意志」
磯部氏「これは攻撃作戦ではなく行ってすぐに帰る襲撃作戦。この作戦でロシア軍はクリミアのこの地域の防衛も視野に入れざるを得ない。先日イギリスからウクの海兵隊が帰国したので、断定はできないが教わった作戦を即実践したのかもしれない」
黒井氏「クリミア半島襲撃を公表した長官は意図的に注目するような発言をする人なので、おそらくロシア軍をクリミアに向けさせたいのでしょう。ですがクリミアの防衛力は高いので、ウクライナ軍はクリミアよりも現状のサポリージャ等の戦場だと思います」
ウクライナの徴兵逃れ
磯部氏「どこの国でもあり得ます。ただ隣のお兄さんはワイロで徴兵逃れをしていたという話になると国家で戦おうとしている時に、士気の乱れにつながるし、ワイロを無くしてEUに加盟したいから、大統領は200か所の徴兵事務所を処罰したと思います」
磯部氏「ウクライナには祖国を守るという大義名分があるが、ロシアには無い」
兵頭氏「プーチンの動員方法は長期戦なら有利だと思うが、選挙までは動員はしないでしょう」
黒井氏「1990年代様々な国を見ましたが戦地でのワイロはありました。そのワイロの情報は流れてくるので、それを処罰する国か握りつぶす国かの違いがありました」
提言：注目すべきプーチンの動向は
磯部氏「最後までやり抜く覚悟がないなら関わってはいけない。これはプーチンの言葉です」
兵頭氏「出馬」
黒井氏「発言の言い回し。彼は海外にはウソをつくが、国内向けにはウソは言わない。ただし言い回しを変えて言っているのでそこを注目したい。また現状、戦争を止める気はないと思います」
メール後
兵頭氏「プリゴジンの事故によって、ベラルーシのルカシェンコがそれまでやってきたことに水をさされた状態です。ワグネルを引き取った時、ルカシェンコがややプーチンに上から目線の態度だった思う。で、この事故にクレムリンが関与したかどうかはわかりませんが、結果として、そのルカシェンコは以前のプーチンに従順な態度をとらざるを得なくなった可能性があります」