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なぜ?プーチン支持増 ロシア国民の本音とは 小泉悠×佐々木正明ほか
ゲスト
佐々木正明 大和大学教授 元産経新聞モスクワ支局長
小泉悠 東京大学先端科学技術研究センター専任講師
抜粋
小泉氏「世論調査は電話か対面なので、佐々木さんのお話を伺うと、電話でプーチン批判なんてできませんし、学歴が高い人ほど、政府の意向をくむ傾向が高いと思う。ロシアに関わった一人としては、ロシア人自身で戦争を止めて欲しいとは思う」
佐々木正明氏による プーチン支持率上昇
・潜在的な反米意識の刺激。アメリカに対抗した宇宙計画など
・情報統制やプロパガンダ流布の成果
・ソ連時代の記憶の復活。4月位から、外国人である私(佐々木氏)に本心がいえなくなった人が増えた。密告罪がある。ですから世論調査も怪しい。この傾向はクリミア併合の時にもあった。
佐々木正明氏による ロシアにある3つの分断
・ソ連時代を知っているか否か?
・接しているメディアが国営系か、独立系か。現在は独立系は排除されていますが、以前は欧米諸国の情報は独立系から入手できた。地方は国営系が強い
・独立後のウクライナを知っているか
サハリン2
佐々木氏「非友好国に対しカードを持っていて、日本にその1枚使って来たのと、日本国内にゼレンスキー疲れを起こそうとしているのでは?」
小泉氏「もしサハリン2がロシア企業になっても石油とLNGを停止するとは思えない」
佐「中古車業、漁業含め、日本への揺さぶり」
佐々木氏「ロシア国内の国民は欧米諸国の情報をメデューサやテレグラムで得ようと思えば得られるが『メデューサはfake』という政府の言葉を信じ、対極的な国営を見ている。要するに政府寄りの人は、政府以外の情報には触れない」
佐々木氏「知人が送ってくれた最近のモスクワ写真を見るとダンスをしていて、戦争をしている国には見えませんよね?ということは欧米諸国の制裁が効いていないように見えます。またロシア軍模型の土産品、新聞の軍事記事が多いことから、国民にとって軍隊が身近だと思う」
小泉氏「ドイツやフランスにロシアの戦車が来ることはないでしょうが、ポーランドやバルト三国はそれはあり得るので、もしプーチンが『停戦する』と言った場合、NATOの中でその言葉に対する受け止め方がバラバラになる恐れがある」
私の提言
佐々木氏「戦争を止めるのはロシア国民」
小泉氏「戦争は戦場で決まる。佐々木氏の気持ちは理解できるが、国民がプーチンを止められる状況ではないと思う。やはりロシア側の戦況が不利にならないと、と思う」
その他
・反町さんが休むと影響が大きい、もう少し、突っ込んだ質問ができるのが反町さんだと、改めて気づく。顔をニタニタさせながら「なるほど」と言う反町さんの回復を祈願
・不謹慎だが、プーチンに天罰が下ることを期待する。そうすればゼレンスキー疲れからも解放されるし、ウクライナに平和が戻ってくる。
ただゼレンスキー疲れというより、戦争報道に対する心労だと思う
メール「ロシアはウク復興をする?」
佐々木氏「すると思う。例えばマウリポリでの復興の様子を映像としてロシア国内に流しているし、クリミア併合の時も同様にしていた。ただ戦費がかかっているロシアに、復興のためのお金があるのか疑問です」
メール「キーウを狙う?」
小泉氏「ありえます。プーチンは国家主権の掌握が目的だから。東部を抑えたあとは首都を狙う可能性も」
メール「経済制裁以外の方法で戦争を止めるには?」
お二方「経済制裁の目的は戦争を止めることで、ロシア国民ではないことをロシア国民に向けて発信。ですから、我々日本人は、ウクライナで起こっていることを含めロシア人に伝えること、インフルエンサーとなることが重要」