7/31
ゲスト
佐藤正久(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元外務副大臣 参議院議員
柯隆(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 東京財団政策研究所主席研究員
廣瀬陽子(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 慶應義塾大学教授
抜粋
モスクワにドローンが。モスクワだけで今月4回目
佐藤氏「これは始まりだと思う。ウクライナ製のドローン部隊ができつつあるので、モスクワやクリミアに向かうドローンが増え、ウク製なので西側の武器供与には影響はないと思う。ロシアの防空システムは本来もっと離れた所で落とすべきだった」
ゼレンスキー大統領の故郷へのロシアのミサイル攻撃
佐藤氏「要衝ではないので意味はない。単なる嫌がらせで、嫌がらせが得意なのはロシアと中国」
ロシアへのドローン攻撃
廣瀬氏「まず5月のクレムリンがショックだったと思うし、これからロシア国民はこの戦争が身近に感じる可能性がある。これまで動員は地方から進めていたので。来年の大統領選でもプーチン(楽天市場で探す ・ amazonで探す)大統領が勝利すると思いますが、目指しているのは圧勝なので、多少の影響はあるかもしれません」
廣瀬氏「プーチン大統領にはICCから逮捕状が出ているので、BRICSへの参加は南アフリカに難色を示されて訪問しなかったわけですから、中国の習氏に面会することはプーチンにとっては外交のポイントを稼げることになります」
佐藤氏「G7を開催している裏で、中国が中央アジア会議を開催したのは、ロシアが弱体化している間に中央アジア各国を中国に引き寄せようとしたからです。それだけに中露の関係は変わってきているのです」
中国→ロシアへの輸出品
廣瀬氏「部品となると、武器の部品なのかわからないので取引されている可能性がありますし、武器となると第3国経由でロシアに入っている。冷蔵庫、人間用電動搾乳機、洗濯機をカザフスタン経由で。ただそれらの半導体を戦車に使うには低レベル」
柯氏「CIPSというシステムを使えば人民元とルーブルでやり取りはできるが、最後の最後でSWIFTを通過しないといけない。通過した時点でヨーロッパのサーバーに記録が残ってしまって欧米は把握できるので、想定以上の通貨取引はされていないと思う」
柯氏「中国がいまだに発展途上国と言っているのは、WTOの優遇措置を得たいのと、グローバルサウスからの一票を得たい。また、発展途上国と言えるかどうかは、国連憲章に定義があり、色んな変数をかけると発展途上国と言える。個人的には中国は中所得国だと思いますが」
廣瀬氏「ロシアと中央アジアの関係が強固なのは、ロシア語圏であるということと、中央アジアの各国からロシアへの労働移民が多い。ですから、そのロシアと中央アジアの各国の間に、中国が容易に入って来るとは思っていないと思う」
中国の6月の輸出量 12.4%減、都市部若年層の失業率 21.3%
柯氏「ある中国の教授の調査によると、北京での失業率は40%超えるの可能性がある。その教授は(公表した時点で)勇気があると思う。今年は成長率5%も難しいと思う」
広瀬氏「ルーブルはSWIFTから排除されているので人民元と取引せざるを得ない状況です。またロシアの人民元の取引数は0.4%だったのが14%、そして今、39%と急増していて、それだけロシアは中国の経済に依存しているのは明らかです」
柯氏「秦剛氏の交代理由は不明。ただ英語が話せる秦剛氏から、日本語が話せる王毅氏に変わったのと、戦狼外交の王毅氏に戻ったことで残念に思っている国はいるでしょう。ただ王毅氏は来年70才だから、引退そして後継の育成の段階だと思う」
佐藤氏「中国の外相が不在が1か月で、その間何も言わず理由も言わない。中国は日本など他国に対し『透明性x2』と言っているのにその中国が透明性がない。それに王毅氏が『アジア人は西欧人にはなれない』なんて、完全に差別語です。それをマスコミが叩かないのはおかしい。そもそもブリンケン氏と7時間対談した秦剛氏が辞任したのはアメリカはショックだと思う」
ガリウム、ゲルマニウムなどの半導体規制
佐藤氏「そのガリウムは日本で作ろうとすると環境問題に影響が出るためコスト高で、環境問題をあまり気にしていない中国の方が安価なので規制をかけられると大変。以前、内モンゴルで麻酔工場が火災になった時、日本で手術できなくなるかも、という事態に陥ったので、中国依存から脱却しないといけない。中国は日米などの半導体規制への報復だと思う」
反町氏「中露はレアメタルレアアース大国ですがロシアは?」
広瀬氏「まず技術的にどこにどれだけあるのかロシアはわかっていないと思う。ですからレアメタル・レアアースを中国のように戦略的に(外交カードとして)扱えるだけのポテンシャルをロシアは持っていないと思う」
反町氏「ロシアは日米韓が気になる?」
廣瀬氏「日米韓+カナダという枠ができるかもしれません。できた場合、これまでNATOだけを見ていたロシアは、さらには日米韓カナダまで見ないといけなくなるので、緊張感を持って注視していると思う」
提言:今後の対中露政策のあり方は
佐藤氏「米国への過信を捨てる。日本はハシゴを外されないように」
柯氏「合従連衡。中国との距離感、ロシアとの距離感」
廣瀬氏「ブレない外交」
メールから「中露関係で、中国はロシアを完全にジュニアパートナーと見ているように思えるが」
廣瀬氏「中国はロシアのことを意外にもジュニアパートナーとは思っていない模様です。それに習近平氏とプーチン氏は意外にもケミカルな関係で、一部ではソウルメイトと言われているようです。一方、ロシアですが、今はこんな状況ですからロシアが中国に対し何もできない状況です」
8/1
ゲスト
河東哲夫(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 外交アナリスト 元駐ロシア公使
隈部兼作(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) ロシア・ユーラシア政治経済ビジネス研究所長
兵頭慎治(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 防衛省防衛研究所研究幹事
抜粋
連日のロシアへのドローン攻撃
兵頭氏「航続距離は500kmなので爆薬量が増えれば距離は短くなるので、キーウから飛ばす必要はない。パルチザンや当局の一部がモスクワの近くから飛ばしている可能性もあります」
河東氏「政権はかえって団結する」
隈部氏「市民生活はほぼ正常なので影響少」
兵頭氏「クレムリンや国防省はドローンに対応しつつあるらしいが、仮に政権内部に協力者がいた場合はロシアは大変でしょう。メドベージェフ氏のあの手の発言は多いので。核兵器の使用は今の局所奪還ではなく、4州かクリミアかはプーチン(のレッドライン)次第だが、大規模に奪還されたらの話だと思う」
グローバルサウス
河東氏「ロシアにはアフリカ位しか味方がいないのでは?国連では大事な1票なので」
兵頭氏「ワグネルとの関係は国々で濃淡が異なる。穀物合意からの離脱には不満はあるし、委員長は戦争をやめろと言っている」
隈部氏「G7に不満。我々に支援がないから」
穀物合意破棄まで
隈部氏「ロシアの言い分は・農業関係だけでもSWIFTを使わさせてほしい・破壊されたパイプラインを原因含め、どうにかして欲しい・ロシアから穀物を輸出しても欧州諸国が止めているのでアフリカ各国へ届かない」
河東氏「ロシアは昨年数字上4千万トンの穀物輸出をしている、ただどこからそれだけの量を輸送したのかわからない。またウクライナの穀物を締めて、その代わりにロシアへの経済制裁を少しても減らして欲しいと思って、離脱したのかもしれないが、詳細はわからない」
ニジェールで起きたクーデターを評価 プリゴジン
「独立を獲得し、植民地主義者を排除を意味する」
兵頭氏「ロシアの関与は少なく、民衆の国旗はフランスへの反感でしょう。隣国マリーの政変でもロシアが介入したのでプリゴジンはニジェールに介入したい為の発言か?」「ニジェールはワグネルにとって新たなビジネスチャンス。これまではゼロ」
ロシアの飛び地カリーニングラードとベラルーシをつなぐ「スバウキ回廊」。戦略的に要衝で、NATO(リトアニアとポーランドと)を分断させたい場合はロシア側が利用する可能性。
ワグネルの戦闘員100人が国境地帯スバウキ回廊(100km)に移動という情報
兵頭氏「武器をロシアに返しているし、100人程度なのでそれほど脅威ではない。NATOの分断の可能性はNATOを敵に回すことになるのでウクライナ侵攻(楽天市場で探す)よりは容易ではない。ベラルーシが難民をポーランドに返した経緯があり、不法移民としてワグネルが混ざる可能性があるし、ワグネルの一部がポーランドのどこそこに行きたいと言っていることで、かく乱を狙っているのでは?ただ、プーチンが意図したことではないと思う」
隈部氏「ポーランドに攻めることはしない。ただでさえロシアは大変なのですから」
兵頭氏「ワグネルは乱の時に、ロシア兵を何人か殺していますから、共闘することはないと思う。ロシア軍は軍だけで戦うと思う。ロシア軍でプリゴジンの乱に関与した、スロヴィキン氏ら4人ですが、もっと多かったのでは?という説もある。そもそもプロゴジンがこれだけ自由に動けているので、その4人も復職する可能性はある。ただスロヴィキン氏は拘束後、消息不明ですが」
プリゴジンの乱後のイメージ、プーチンへは19%改善、プリゴジンへは36%悪化
河東氏「ロシア人は皇帝に憧れがあり、悪いのは皇帝の周りと思っている人が多い」
隈部氏「ロシアのアンケートの数値はあてにならない。プーチンを悪くは書けない」
エジプトの大統領に待たされているプーチンの動画
隈部氏「プーチンが少女との撮影した画像を含め、イメージ戦略の変更はあるかもしれない」
河東氏「この動画はSNSなので、誰かのいたずらのつもりで(upしたので)は?」
河東氏「1990年代の混乱したロシアを収集したプーチンなので、今でもプーチンのままで良いと思っている」
反町氏「それは50才以上ならわかる。若年層は?」
河「10年の前の調査だが、欧米や日本に対し不満を持っている若者がいて、彼らが保守的になっている」
隈部氏「最近はプーチン離れが起きている」
兵頭氏「(グラフで)若干、支持率が下がっているのは動員をした時です」
提言:プーチン政権のロシアと日本はどう向き合うべきか?
河東氏「ロシア人を敵視しないこと。経済文化を維持。今は返還を求めず北方領土返還運動を世界で」
隈部氏「検証。2021年秋には侵攻がわかっていたので」
(反町氏「ロシア産のそば粉が入っていると?」隈部氏「そうです。遺伝子組み換えはしていませんし、制裁の対象ではないので、我々が食べている可能性はある」)
兵頭氏「人的交流。隣国なので」
メール後 隈部氏「SWIFT制裁後は二国間でやりくりしている。当初は大変だったようだが、今は何とか。やはりSWIFTの方が決済が早いので」
河東氏「プーチンの弱体化は無い。攻められるほど逆にプーチンに民衆が結集してしまうだろう。万が一プーチンが失脚したら、ポストプーチンを求めるだけ。以前、北方領土返還をあれだけ私達がいっても結局は返してくれない(国民性な)のですから」
兵頭氏「ウクライナのドローン攻撃で死傷者が出ていないので、今は問題ではないが、仮に死傷者が出てしまうと欧米の見方が変わるし、ロシアが結集する可能性がある。ウクライナのさじ加減が重要」
8/2
ゲスト
片山さつき(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 自由民主党金融調査会長 参議院議員
町田徹(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 経済ジャーナリスト
加藤久美子(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 自動車生活ジャーナリスト
抜粋
内部告発「従業員300人以上いる企業は、内部通報の窓口が義務化されている」
加藤氏「内部告発をしたのは二人いて、2021年秋、告発したのにうやむやになった」
町田氏「社長の甥っ子が告発事案があると副社長に申告したが、社長に回された。その後、ある工場長が告発者だったが、その上司との感情のもつれと社長は判断し、3人で会い、告発そのものがうやむやになった。つまり、内部通報のシステムができていない」
町田氏「少し前、中古車がなかなか手に入らない時期があった」
片山さつき氏「そう。ちょうどその頃、中古車企業へのクレームが消費者庁で20%ほど上昇。ただビックモーターのシェアは15%。だからクレーム全てがビックモーターとは判断できなかったと思う」
国交省:車検や修理の不正、街路樹の駆除
金融庁:保険の不正請求
消費者庁:内部通報制度
・保険契約者が事故を起こす→損保ジャパンに連絡→ビッグモーターに紹介→ビッグモーターで意図的に修理箇所が増える→水増し請求→損保ジャパンは請求された額をビッグモーターに払う
・ビッグモーターは自賠責保険の際、損保ジャパンに優先的に割り振り。
・事故を起こした保険契約者には等級が下がることで、保険料負担が増える場合があった。
加藤氏「修理代として100万もあれば目立つが、少額だったので目立たなかった模様」
町田氏「出向していた数が37人と多い損保ジャパンですが、合併する前の会社に副社長が大卒後、入社。その頃から損保ジャパンとビッグモーターの取引が急増」
片山氏「損保ジャパンが2022年に取引を開始した理由を調査する必要がある」
加藤氏「26万台という中古車を扱っているビッグモーター。自賠責24か月分17650円ですから、17650 x 26万台扱っている中古車販売店はビッグモーターぐらいしかない。それだけの規模。で、自賠責の割り振り先が損保ジャパン」
町田氏「ビッグモーターと損保ジャパンの不正は、もし不正車検に遭った事故車の所有者の等級が下がって保険料が増える話ですが、同じ車種を乗っている他の契約者の保険料も上がる可能性があるので」
反町氏「そんなことになったら訴訟が起きて損保、持たないでしょ」
町田氏「知り合いの自動車整備工場の人に聞いたら、『なんて事をしてくれたんだ、まともにやっている俺たちまで疑いの目で見られる』と言っていました」
片山氏「そうなんです。マジメな中小の整備工場まで疑われてしまう話なんです」
片山氏「これまであった不正は『高級塗料を使いました』と言いつつ、実際は安い塗料を使っていたことがバレたというぐらいで、そんなことをしないと労働量に対する対価(賃金)が払えない自動車整備業界の本質もあるわけです。ビッグモーター程ヒドイのは初めてですが」
加藤氏「実は損害保険会社では『払い渋り』が起きていて修理費30万かかったのに15万、100万かかったのに60万しか支払われないことが多い。車を盗難された人はなかなか盗難と認めてくれない。払い渋りが多いのが実は損保ジャパンで、その損保ジャパンがビッグモーターにまともに払っていたのが信じられない」
時間当たりの修理工賃は損保会社ごとに決めている。
反町氏「これだと、優越的地位による濫用はあって、板金工場。つまり大手整備工場と中小の板金工場との関係性で、この濫用があり得るのでは?」
加藤氏「私の知人に板金工場の人がいるのですが、例えばオークションで買った中古車のペットの毛の清掃ってかなり大変なのですが、それをタダでしろとビッグモーターに言われたり、保険適用の車の修理のついでに(無関係の)従業員の車も修理しろ、とビッグモーターに言われたそうです」
町田氏「(ビッグモーターのように)無理難題を言ってくる企業はビシっと切って他の取引先を探すことをした方が良いと思います、私も自営なので」
反町氏「町田さんの言う通りなのですが、町田さんのように言えない中小企業もあると思うのです」
提言:ビッグモーター問題教訓をどう生かすか
片山氏「論語と算盤」
町田氏「再建?前社長副社長が100%株式を持っている会社、こんな会社でガバナンスできるのか?」
加藤氏「事実解明。被害者救済。ビッグモーターは不正が当たり前。ただビッグモーターの中でマジメな店舗は売上が低い店舗なんです」
メール:損保ジャパン払い渋りの証拠は?
加藤氏「私の周囲の知人の経験談からです」
メール:企業良し悪しの見極めは?
加藤氏「見積もりを紙でもらう事です。例えばビッグモーターで『このオプションはサービスで付ける』と言いながら契約時に20万増えたので、クレームを言ったら『PC画面で承諾したでしょ?と、でもそれは画面をスクロールしながら説明を受けただけだった』とのことでした。」
メール:夫婦でコツコツと自動車修理工場を営んでいます。その中で手間がかかるのが保険会社の修理依頼で、今回の件で同様に見られるのが残念です
片山氏「もちろん、そういった方々が不利益にならないようにして参ります」
その他
片山氏「デンソーの人がQRコードを開発したのに、お金をもらわなかった人はね、もったいないですよね」
→QRコードの特許申請をデンソーはすべきだったと思う。完全にフリー素材と同レベル
8/3
ゲスト
黒江哲郎(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元防衛事務次官 元国家安全保障局国家安全保障参与
高橋杉雄(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 防衛省防衛研究所防衛政策研究室長
抜粋
高橋氏「ウクライナ軍はドローン攻撃によってロシア市民に『戦争がスマホの中ではなく身近な出来事』と気付いてもらい政変につながればという程度のものだと思う」「5月の2回目で飛行し、先尾翼型で1000km、20kgで大した爆薬は載せれない。低速なので落としづらいと思う」
反町氏「防衛白書の脅威認識として中国、ロシア、北朝鮮は入っていても韓国は入っていない。しかし観艦式での海軍の旗に文句を言うなど非友好国のような事をしている。核共有の話までしている」
高橋氏「米韓、日米同盟関係があるので脅威国とまでは」
反町氏「韓国にはレーダー照射問題があるわけじゃないですか?」
黒江氏「地理的に韓国の背後には中国があるので、できればこちらのグループに入ってもらうべきです」
高橋氏「韓国は日本とは違って(防衛すべき)範囲が広い。それに日本には拉致問題があるので、韓国には協力してもらうこともあるので」
黒江氏「日本には迎撃システムはありますが、ロフテッド軌道で北朝鮮は飛ばせるようになっています。今の日本なら撃っても問題ないと思っていると思う。もし反撃能力があれば撃ったら反撃されるかもしれないと思うわけです」
高橋氏「飽和攻撃を防ぐには、飽和攻撃させないためにバラバラで迎撃できるようにすべきと思う」
高橋氏「北朝鮮がICBMを成功させたいのは最終的に『ソウルを守る為にアメリカ本土を犠牲にするのか?』とアメリカ(15000km)に言いたいからです。また『北が試射としてイラン(6000km)に落とす想定』は変化球すぎる。むしろ北製ミサイルがいつの間にかイランでイラン製として発射される方が現実的。なぜなら、自国の大陸内で試射できるのはロシアぐらいで、中国ですらそんなテストはしていない。そもそも米露は北極点を超えてお互い撃っていないのが現実です」
高橋氏「ペロシ議長が訪台した時、中国が日本のEEZにミサイルを落としたのは『日本のその領海のEEZを認めない』という政治的意図がある。一方、北朝鮮が日本のEEZに落とすことには政治的意図はない、意味がないから。だから中国の方が悪質」
反町氏「台湾有事の際、自衛隊の船などを使って島民を避難できるのか?イメージがわかない」
黒江氏「防衛白書には邦人保護の記載があるし、国民保護法がかなり包括的内容なのである程度はできると思う。ただ、実際に訓練をして足りないことを見出すことが大事だと思う」
高橋氏「プーチン大統領の誤算はウクライナがここまで死力を尽くすとは思わなかった点です。日本の場合、相手国に、日本だけアメリカだけなら勝てるかもしれないが、日本+アメリカだと勝てないと思わせるほどの同盟関係を密にすることで、侵略させない事になる。例えば2008年のロシアのジョージア侵攻の際、米軍が首都のトビリシに空軍を送ったことがあるのです。これも侵攻抑止につながると思う」
黒江氏「偽旗作戦についてはメディアの方々にファクトチェックをして頂きたい。もちろん政府でもやりますが限界があるので」
反町氏「わかります。ただSNSに載ったら、すぐに報道してしまうのです。ただブチャの件が事実かどうかは我々では」
黒「情報源との照合をします」
高橋氏「ファクトチェックには普段から、それぞれの情報源にクレジットスコアをつけて、信用のあるメディアとそうではない所とを見分けること。あと北のミサイルは政府はもっと速報しても良いと思う、会議発足前に」
黒江氏「私自身は最終的には核廃絶すべきと思う。ただ、現状は核廃絶の人と核拡散の人との議論が全く噛み合わない。それでも、水と油の関係でも双方が議論すれば知恵が生まれ、何かしらの道筋が見いだせるのではないかと思う」
防衛力の抜本的強化
日米同盟の強化
同志国などとの連携の強化
反町氏「防衛力よりもまず外交をすべきでは?という議論が必ず生まれる」 高橋氏「外交でできることとできないこと、防衛でできることとできないことがある。防衛よりも外交の方が重視されている。外交には2択に見えるが、同志国を増やすことも含まれる」
黒江氏「すぐ外交は?という意見は、やはり日本が敗戦国だからだと思います。でも、力を信奉する国があるわけで、そこと外交をするにはこちらが力を持たないと話すら聞いてくれないわけです」
「2022年末に安保三文書を出した時、一番最初に外交を書いていたのにマスコミは防衛力強化の方を書かれていた。武力が外交に変わることはないわけで、まず外交が最初です」
黒江氏「私が現役の時、中国幹部と会談した時、一方的に述べる人でこちらが色々要望を言っても拒否されることが多かったのですが、後任者は建設的な議論ができる人で我々の要望に対し、この案ならどうですか?という人だった。中国といってもパーソナリティは一つではない。ただ、上手くいっていたのに急に止まってしまったのは、民主党政権下の尖閣諸島の国有化です」
提言:日本の防衛戦略はかくあるべし
黒江氏「抑止と対話、地道な努力」 高橋氏「7(8?)-5=。アメリカの戦力を10とすると中国の戦力は7または8。アメリカは世界の他の地域を見る必要があるので5しか使えない。米中の戦力を日本は把握すべき」
メール後
高橋氏「今の中国が尖閣を侵略することはないと思う。それだけ台湾に使う戦力が減るので」
反町氏「5年後の日本に対し中国はどう思う?」
高「今に比べれば脅威でしょうね。そして尖閣には侵略できないと思わせることが大事」
8/4
ゲスト
渡部悦和(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元陸上自衛隊東部方面総監 元陸将
駒木明義(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 朝日新聞論説委員
東野篤子(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 筑波大学人文社会系教授(リモート出演)
抜粋
クリミア半島とヘルソンをつなぐチョンガル鉄道橋が破壊された映像から。
東野氏「修復には時間がかかると思われ、ロシア軍の兵站に影響はあると思う」
ロシアのノヴォロシスク軍港に停泊していたロプーチャ級のロシアの戦車揚陸艦に対し、ウクライナ軍の水上ドローンが接触した映像。別の映像では傾いた船がタグボートにえい航されていた。同一の揚陸艦かは調査中
渡部氏「アゾフ海域においてウク軍は攻撃力を持つ証を示した」
東野氏「ロシア側はこれまで『ウクライナ軍が水上ドローンを開発しているようだが戦況に影響することはない』と言っていたが、今回の件で覆された。ただし、この揚陸艦のダメージはロシア軍にそれほど影響はないと思う」
渡部氏「スターリンクのイーロンマスク氏はかつてウク軍がルハンスク州への進行速度が速いと判断した時『スターリンクの使用許可を出せ』と言ったり『クリミア半島では使うな』と言っている。私が『彼はクリミアはウクライナの物ではないと思っている』と思う。まず使用料は米軍が支払っている」
東野氏「イーロンマスク氏はもともと連絡用に使って欲しいと言っているので、軍事的な使われ方が目立つ度に発言をしている。おそらく『スターリンクの体裁を守ろうとしている』と思う」
駒木氏「以前のロシア軍なら、ネットのアクセス先を変えて、各地にいるウクライナ軍に味方する人達の連絡を妨害をしたら、盗聴することができたのですが、このスターリンクなのでロシア軍はそれができない。現実問題として、スターリンクがないとウクライナ軍は戦争ができない」
渡部氏「スターリンクは550kmという低空の高度で、遅延がないのです。それに強じんなので、だから防衛省も自衛隊も導入したのです」
東野氏「イーロンマスク氏はキングメーカーになりたいのだと思います。このウクライナ侵攻に関与したのは自分だと言いたいのだと思う。ただアメリカ政府は彼がエスカレーションすることを警戒しているだけ」
反町氏「キャスティングボードを握りたい?」
東「そうだと思います。旧twitter現Xを自身が掌握していることと同じです。結局、欧米諸国が彼のスターリンクに頼り過ぎた結果だと思う」
駒木氏「そう思う。彼がtwitterを買収したらすぐにトランプ(楽天市場で探す ・ amazonで探す)氏のアクセスを戻したことからです」
渡部氏「中国はこのスターリンクをどう潰すか思案していると思う。なぜなら、今、中国はtwitterを遮断していが、仮に国民がtwitterに接続してしまった場合、これまで中国が築いてきた万里の長城が崩れていることになるからです(言論統制が崩壊する)」
駒木氏「ロシアの世論調査で政権に批判的な回答はできにくい。相手は電話番号をわかっているので。ただ『今の気分は?』みたいな模範解答がない質問で最もマイナスの答えが多かったのは9月の動員の時だけだった。つまりロシア人は動員に対しては不安を感じているのだろう。私自身は侵攻開始やクリミア橋への攻撃の時にも世論に反応が出るのかと思っていたが、出なかった。一番出たのは動員だけ」
渡部氏「汚職がある中ゼレ大統領は奮闘している」
東野氏「スイスは中立国なのであくまでも中立という世論と支援すべきという世論で二分しているため、ゼレ大統領に対し以前から好意的ではない。ただキーウのクリチコ市長と大統領は、市政運営で対立し以前から不仲でした」
提言:ウクライナ侵攻。中期的な焦点は
東野氏「静かな理解国を増やせ。後日行われるサウジアラビアでの和平会議で、主にグローバルサウスに対しウクライナ侵攻を理解してもらう」
渡部氏「ウクライナ支援継続。支援すれば戦う国民性」
駒木氏「プーチン氏の求心力。逃げた高官もいる」
メール後
東野氏「クリミアでは自分がロシア人だと思う人が増えたがそれは人工的に作られた人口構成の可能性」
渡部氏「私はメリトポリを取れればアゾフ海までいけると思う専門家の一人」
駒木氏「プーチン大統領は特別軍事作戦と言っていましたが、最近はウクの背後の西側との戦争とちょくちょく言っています」