7/27 BSフジ・プライムニュース
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ロシア軍事侵攻5カ月 米国の誤算と本音とは “米追従”日本の立場
ゲスト
薗浦健太郎 元首相補佐官 元外務副大臣
鈴木一人 東京大学公共政策大学院教授
新垣拓 防衛省防衛研究所地域研究部米欧ロシア研究室主任研究官
抜粋
反町氏「米国がウクライナを支援している、日本の立場は?」
薗浦氏「正解だった。なぜなら日本の隣には中国北朝鮮もいる。日本が米国に同調していなかったら、もしもの時、米国含めNATOが日本を助けてくれると思いますか?G7の結束を堅持して世界にアピールすべきだし、日本は未加入のNATO会合にも参加した。これは早い段階からアメリカから『参加して』と岸田総理に要請があったそうです。」
鈴木氏「そもそも、ロシアとウクライナの戦争です。日本も何もしなかった、と言われるよりも、いくらかでも支援をしておいた方が良い、それは「過去に、支援が出遅れた苦い経験が日本にはあった」ので」
薗浦氏「侵略して2カ月後、ロシアの戦力の回復がアメリカの想定より早かったように思えます。その結果、東部でのロシア化が早いペースで進んでいる。その一方、アメリカが支援しなくなった時点でウクライナは負けると思います」
薗浦氏「バイデンさんは就任直後、米国の経済再生を最優先にした。日本も経済再生をしたいが自立性、たとえば安全保障上、日本だけで生産せざるを得ない分野だったり、不可欠性、日本の技術がないと生産できない分野の確立といった、経済安全保障の面を考える必要がある」
薗浦氏「中国は党大会終了後の11月に中国国際輸入博覧会をやるので、中国側の思惑は『たくさんの国、企業が参加した』とアピールする場に利用したいはずで、日本は漫然と参加するのではなく、日本側の安全保障、機微の分野のルールを中国側に要求する場、機会にすべき」
反町氏「なぜ7/28に米中電話会談をするのか?」
新垣氏「バイデン氏が『中国との電話パイプラインがあるということを国内アピール』ではないかと」
反町氏「もともとパイプがあるのなら、わざわざ電話会談をアピールする必要はないでしょ?」
新垣氏「そ、そうですね」
鈴木氏「今回は、バイデン氏はウクライナの話は中国にはしないと思います」
鈴木氏「ノルドストリームのガスの話は元々、EU側が将来ロシアから買わないようにすると決めたものの、先にロシアの方がバルブを(2割までに)閉めた話です。推測ですが、EU程の購入額ではないものの、中国やインドが購入するメドがついたから、バルブを閉めたのでは?」