BSフジ プライムニュース・7/24,27,28放送分

最終更新日 2024年9月9日

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7/24

ウ軍“工兵隊”を分析 露軍防御線突破の鍵は 岩田清文×高橋杉雄ほか

ゲスト

岩田清文(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 元陸上自衛隊幕僚長


高橋杉雄(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 防衛省防衛研究所防衛政策研究室長

 

抜粋

IISS軍事アナリスト・フランツ-ステファン・ガティ氏

・前線の大部分は砲兵の支援を受けた歩兵の戦い

・ウクライナ軍はまだ大規模な諸兵科連合作戦を習得していない

・戦力は機動より砲撃に頼った消耗戦法に切り替わっている。現在の砲撃を秋まで維持するためにはクラスター弾が必要

諸兵科連合

歩兵ー戦車ー対戦車ミサイルの三すくみ

 

高橋氏「本来なら歩兵が出て相手の兵団を発見しないといけないのに、いきなり戦車が先陣を切るから、いきなり対戦車ミサイルを受けてしまったということがありました」

岩田氏「諸兵科連合を習得するには10年20年といったかなりの時間が必要で、例えばそれぞれの兵科が数か月練習したのち実戦で失敗したからといって、攻められるようなものではない。それだけ難しい」

 

岩田氏「工兵はとても頼もしい部隊です。ウクライナ侵攻(楽天市場で探す)でおわかりの通り、歩兵部隊よりも前に出るわけですらリスクが大きい部隊です」

・戦況に応じて道路・橋梁・鉄道・飛行場・陣地・地雷原など建設または敷設あるいは破壊するため必要な技術と資材をもつ部隊

※陸上自衛隊では施設科にあたる

 

反町氏「今ウクライナ軍の状況は?」

岩田氏「おそらく、一番最初の対戦車塹壕ではないかと。一部はそれを超えているようですが、大半は偵察のために前に出ると後方のロシア軍からミサイルが飛んでくるのでなかなか進めない。そもそも地雷が多い、物量が違うようです」

高橋氏「ロシア軍は偵察車を見つけ次第、ドローンで破壊しているようです」

 

岩田氏「塹壕でクラスター弾を使ってロシア兵が起き上がる前に、工兵が地雷原に入って地雷を除去しながら道路を作って一気に戦車で侵入したい。だからクラスター弾が欲しいのだと思う」

 

岩田氏「夜にクラスター弾を使うのですが、ゲームチェンジャーにはならないとは思いますが、ここで変化を求めるために使うと思う」

反町氏「でも不発弾が?」

岩「確率は100発のうち不発は2発なので、私が隊長なら『国を守るという強い意志』のもと、イケっと言う」

高橋氏「不発でも地雷とクラ弾は違って、クラスター弾の不発といっても、終戦後、一般人がその不発を触ると危険というだけであって、地雷の不発弾とはそもそもが違います」

 

反町氏「自衛隊施設課の装備について」

岩田氏「陸自は海外活動を想定していませんので、国内での防衛です」

高橋氏「これって92式94式つまり、80年代に構想が出て90年代に登場した装備品です。1980年代はソ連が北海道に侵略するという機運があったので、それらを想定したものだと思います」

 

提言:ウクライナの次の一手は

岩田氏「闇夜との戦い。私も演習経験がありますが真っ暗なんです。ウクには暗視装置がある。一方ロシアには少ない。暗視装置は緑、真っ黒の世界です。地雷があるかもしれないという恐怖と戦っているはずです」

高橋氏「忍耐か賭けか。数mずつ陣地攻略か?予備兵団を使って一気に進むか?」

 

7/27

新展開のプーチン戦略 黒海封鎖の狙いと波紋 北朝鮮式典参加の真意

ゲスト

兵頭慎治(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 防衛省防衛研究所研究幹事

香田洋二(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 元海上自衛隊自衛艦隊司令官 元海将

合六強(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 二松学舎大学国際政治経済学部准教授

 

抜粋

ロシアのショイグ国防相が北朝鮮を訪問したのは?

兵頭氏・香田氏「プリゴジンの乱後プーチン(楽天市場で探すamazonで探す)の親書を持って訪朝したのでショイグへのオトガメ終了を国内にアピール。また北が露に砲弾を渡したとしても最小限の数それは北は防衛が最優先だから。弾の見返りはミサイル技術?」

 

香田氏「北朝鮮がミサイルの最終試験をするとしたら、我々ミサイル関係者の間では6000km離れたイランの砂漠に落として精度を測ると思う」

反町氏「イラン?友好国に?」

香「海だとミサイルを回収できないし精度が不明。砂漠なら回収はできるし、落ちた場所はイランの装置で測定可能。「軍は兵士を守る」というのは北でも同じだと思うのです。ですから、精度が低いものは撃ちたくないはず、なぜなら兵士を殺しかねないから。ですから精度が高い物を撃つのが軍の目的だと思う」

 

兵頭氏「ロシア側は農産物の制裁緩和要求をしていますが、直前のクリミア半島への攻撃によって、過剰な圧をかけている。オデーサへの連日攻撃、機雷の設置、海上演習、民間船への攻撃予告など、政治的要求を超えた部分を感じる。矛を収めて合意に復帰する可能性もあるが」

 

合六氏「ルーマニア国境付近の倉庫(*)まで破壊したロシアは徹底的にウクライナの経済を叩きたいと思っていると思う。昨年、ウクの農産物は復調していた点、また、別の見方をする人によればウクの農産物を停止できればロシア穀物の値が上がって儲かるから、という意見もある」

*7/24 ドナウ川のレニ、ロシア軍は穀物倉庫や港湾施設を無人機で攻撃

 

兵頭氏「穀物合意は国連とトルコが仲介していたのですが、アゾフ大隊をウクに帰国させたことで、プーチンは『今まで味方だと思っていたトルコが』という思いもあって合意破棄やオデーサへの攻撃に出ている可能性もある」「エルドアンの方が距離を置いている」

 

兵頭氏「ウクライナへの軍事的圧力をかけていると思われのですが、これまでの圧力よりも規模とスピードが違う。プリゴジンの乱後のロシアの下からの突き上げそしてクリミア攻撃で、感情的圧力も加わっているように見えるので、プーチンは矛をいつ収められるのか?と思う」

 

香田氏「オデーサ攻撃でウク国民は困らない。輸出はできないが食事はできる。大戦中の日本は食事ができなくて困ったわけです。

むしろ輸出されなくて困るのは中国アフリカだと思う。ですから、食料難から『とにかく両国戦争を止めろ』と世界から言われて停戦になる方が(一部占領されている)ウクの方が困ると思う」

 

香田氏「以前、巡洋艦モスクワがウクライナのネプチューンミサイルで沈みましたよね?ウクはアメリカから供与された巡航ミサイルを持っているが全く使っていない。それはロシアもわかっている。だから、うかつに近づけない。またロシアが演習で使ったミサイルは古く、36才だった私が現役の頃のミサイルです」

 

香田氏「ロシアは黒海に機雷を敷設したと言っていますが、敷設した場合、黒海を通過するロシアの民間船に敷設場所を告知しないといけない。軍事機密を告知すると漏えいリスクがある。ですから機雷を敷設するというのは、ロシア側にも決意とリスクを伴う」

 

香田氏「ウクの商船にNATOの船が帯同しないと言っているわけですよね。イランイラク戦争の時クェートの船がたくさん攻撃を受けた。その際アメリカは『星条旗を船につけろ』と言ってから被害は減ったし当時のソ連も止めに入ったなぜなら原油価格に影響が出るから。ですから黒海を通過するウク船にeg.仏国旗をつけるオプションもある」

 

反町氏「香田氏が言われた、フランスの旗をかかげるのはあり得る?」

兵頭氏「NATO加盟国の船となると、ロシアはNATOと対峙するわけにはいかないので、ウクの商船がNATO加盟国の船の旗を掲げるという(案)はあり得る」

 

ルカシェンコの『ワグネルはポーランドの首都ワルシャワに行きたがっている』という発言

兵頭氏「ロシアから受け取った戦術核とワグネルを使ってポーランドやリトアニアを揺さぶっている。ただワグネルの武装はロシアに接収されているので軍事的にどうこうするとは思えない」

 

 

兵頭氏「NATOのデカップリングを狙っている面もある。ロシアが喜ぶ」

合六氏「ルカシェンコのジョークだと思う。ただ、ポーランドに対し、ベラは移民を強制的に送り、追い返された件が過去にあり、水銃で追い返したポーランドが世界から人道的非難を受けた経緯がある」

 

提言:今後ロシアはどう動くのか

兵頭氏「プーチンの判断。ロシアが過剰な攻撃をしているので、このまま突っ走るのかどうか」

香田氏「ロシアの生命線はクリミアの水。ドニエプル川を止めるとロシアは困るのでは?。日本がシンガポールに勝てたのは水源を止めたからです、戦っていない」

合六氏「トルコ。ウクライナ寄りになったトルコとロシアはどう向き合うのか?」

 

7/28

露首都の迎撃は脆弱か 独機密文書でウ軍酷評 クリミア攻防最新情報

ゲスト

磯部晃一(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 元東部方面総監 元陸将

佐々木孝博(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 元在ロシア防衛駐在官 元海将補

小原凡司(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon楽天市場) 笹川平和財団上席フェロー

 

抜粋

小原氏「ウク戦争で無人機の有効性に気づいた北朝鮮が無人機に力を入れ始めたのでしょう。ショイグと一緒に映っている点からロシアからの技術供与があったと思わせるように見えます」

「見た目がアメリカのリーパーそっくりですが、性能がそこまであるのか不明」

「中国がアメリカそっくりの無人機を作りましたが、性能が低く、その分、値段も低かったです」

磯部氏「今は飛べるだけかもしれませんが運用を重ねると性能が上がるのが怖いです」

 

佐々木氏「常任理事国のロシアが制裁をしている北朝鮮に技術供与をしている、なんて公に言えないとは思いますが、実際はわかりません。」

 

小原氏「無人水中攻撃艇『ヘイル』ですが、大型なので核を載せられる可能性があり、それを敵国の海岸まで潜航させて爆発させ、津波を起こすことが考えられます」

佐々木氏「こういう魚雷は外力の影響を受けるので、ちゃんと正確に向かっているのか把握するのが難しい面があります」

 

佐々木氏「以前から北朝鮮はロシアから武器を買っているので、規格は同じ。またロシアが文章(祝電)を持参する時は何かしらの締結をするという傾向がある。よって、北から武器、弾を購入しその見返りに食料か技術供与があるのかもしれませんが、詳細は調査中です」

 

7/24 モスクワ上空で2機のドローンが飛来し、2機とも破壊された。1機はロシア国防省から200~300mの所で撃墜。もう一つは高層ビルに激突。

 

・ドローンを飛ばした側が、GPSを使ったかどうかは不明。仮にGPSではなくても協力者がいれば近くまで誘導可能。

・反プーチン派がロシア領内からドローンを飛ばした可能性はある。ただ、そのドローンを飛ばす計画そのものはウクライナ軍なのかどうかは不明。

 

・ロシア国防省の屋上に配備している機銃について。

初期設定なら、配備された高さより低い高度で接近したドローンには攻撃が届かない可能性がある。

機銃なので、仮に撃てば民間人にも被害が出る可能性はあるが、ロシアなので仮に被害者が出ても仕方がないという考えだろう。

・そもそもその機銃がドローン撃墜が目的ではない可能性があります

 

ーーー

ドイツ大衆紙「ビルト紙(7/25付)」

ドイツ軍の機密文書「ウクライナ軍への批判」

・ウ軍の部隊編成や指揮命令系統に問題を抱えている

共同戦闘の指揮が確認できず西側の装備や人数の優位性を活かせていない

自軍の砲撃にさらされている危険がある

・西側諸国の訓練が取り入れられない

訓練を受けた若い兵士が訓練を受けない上官に指揮され訓練の成果を打ち消すことが多かった。

ーーー

磯部氏「これは批判ではなくレポートだと思う。この手の内容はよくあるものです」

 

小原氏「反転攻勢の最初レオパルト2が複数破壊されましたが、それは西側にウク軍がそうさせられたという説があります。主目的はロシアの長射程砲の位置を把握するためで、まず兵士の命を守る確率の高いレオ2で侵攻し、破壊されたので地道なゲリラ戦を展開している。つまり、兵士が進軍しロシアの長射程砲の位置を把握。今度はこちらの長射程でロシアのそれを狙う。これを繰り返しながら少しずつ進んでいるということです」

 

小原氏「ドイツ紙の言っていることは、要するに、戦場でリアルタイムに情報共有できるシステムを供与されていないことを指摘していると思われます。後方部隊は砲撃の際、先行した自軍の位置を正確に把握できないといけませんので(誤爆を防ぐため)。つまり、砲弾の落下地点がズレると自軍を巻き込む可能性があるので」

反町氏「21世紀の今、自軍の位置の情報共有できないのですか?」

小「もちろん、供与されていたとしても、その戦場で使えるかどうかは別です。ジャミングの可能性もあるので」

 

反町氏「スターリンクで情報共有できるのでは?」

小原氏「もしスターリンクを使えばロシアに位置情報が漏れます。まず、ロシアは侵攻当初、戦車対戦車を想定していたものの、それができず、昔のように塹壕を作って防衛する作戦に変えている」

 

磯部氏「ウクライナ軍も想定した作戦ができていないのは、西側のF16をはじめ供与が遅れているからです」

小原氏「遅れたからロシア軍は深い塹壕を掘ることができた。だからウク軍は反転攻勢に時間がかかっているのです」

 

磯部氏「プーチンはクリミアを死守したい。半島のセバストポリと近隣のノヴォロシスクに軍港があり黒海の制海権を死守するために今ロシアが占領したウクライナ南部4州を防衛し長期戦に持ち込みたいと思う。そうすればNATOの支援疲れが期待できるし、アメリカで来年トランプ(楽天市場で探すamazonで探す)氏が再選すれば供与が減るのでロシアにとっては好都合」

 

小原氏「ウクライナは侵攻された側なので、長期的な戦略なんて考えられるわけがないわけです。そして今、NATO各国から武器供与を受けていて、全部を使い切っていないわけです。もし、F16や対空システムをもらった場合、おそらくNATOの中でも軍事大国になるのです」

 

提言:ウ軍x露軍の戦略~今後の焦点

磯部氏「意志のぶつかり合い」

佐々木氏「ロシア国内の不安定性。プリゴジンの乱が反プーチンが起こりうる事態の証明に」

小原氏「武器、兵站、経済、士気を統合した戦い」

 

メール後

佐々木氏「モスクワへの4回目のドローン攻撃直後、報道管制が敷かれました。ですから、モスクワへの攻撃はプーチンにとっては不愉快だと思います。また、今朝(7/28)も攻撃があったという情報もありました」

磯部氏「アメリカはロシアに勝たせたまま終わらさせたくないから支援をしているのです。なぜならある国がそれをマネをして、他の地域で紛争を起こさせたくないとアメリカが思っているからです(中国がロシアの勝ち方を見て、同様の方法で台湾を占領するようなことを防ぎたい)。ですからメール主の、アメリカはウクライナを(兵器の)実験場にしたいからではない、です」

小原氏「ゼレンスキー大統領は占領された地域を奪還できない限りは終戦できないと思います。一方、プーチンにとっては、どこも占領できないまま終戦することは絶対に避けたいと思います。なぜなら、ロシアのような専制国家でこのような結果だと、政権が崩壊するのは歴史が証明しています」



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投稿日 2023年7月24日
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