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ゲスト
伊吹文明(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 元衆議院議長
小林鷹之(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 自民党衆議院議員 前経済安保担当相
手嶋龍一(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 外交ジャーナリスト(冒頭)
抜粋
反町氏「民主党にはカリフォルニア州ミシガン州知事の有力候補者がいますがハリス一本化?」
手嶋氏「バイデン票が3900万票ありこのままハリスに動くかどうか?ですが民主党内で候補者選びが続けば続くほど、そしてトランプ(楽天市場で探す ・ amazonで探す)確定にならない方が米TV局は収益が出る構造」
伊吹氏「当選3回までは無派閥で、4回目に渡辺美智雄氏が立ち上げたので入ったのですが、教えてもらったのが『迷惑をかけた人ほど当選する。ただ、当選した後、報告連絡相談をしない人は必ず次落ちる、よく見ておくように』と言われたことを思い出した」
反町氏「民主党はハリス氏にしたのはホワイトハウスは諦めた(大統領選は諦めた)が、上院33議席下院フルの435議席で過半数をとるためにハリス氏を?」 手嶋氏「と言いますか結局大統領の人間力でそれらは決まると思う。当初評価が低かったレーガン大統領はのちに高評価」
反町氏「小林さんは当初は伊吹派で、次に二階派だったと思うが、その違いは?」 小林氏「伊吹さんはほぼ毎週、御講和と言っていたのですが他では聞けない話を聞かせて頂き、二階さんは伊吹さんとは全く異なり『とにかく選挙。そして仲間を5人作れ、ならば助けてくれる』と教えて頂きました」
内閣・自民党支持率低下
伊吹氏「自民党の後始末が悪かったと思う。岸田さんが責任を取っていないとよく言われるが、私が思うに岸田さんがね『自民党総裁として私に責任があるのは痛感している。ただ総理という立場上責任を取るのが難しい』とちゃんと説明すべきでなかったのではないか?」
伊吹氏「どの社会においても報告連絡相談が大事で、一人で何でも決めてしまうとその人個人の責任になるが、誰かに相談すれば共同責任となる。自民党党内にそういう雰囲気が漂っているのが国民にも伝わっているのではないか?(だから支持率低迷では?)」
伊吹氏「メディアにお願いしたいのが、右翼左翼、保守といった言葉の定義を正しく使って欲しい。例えば、ロシアのピョートル大帝の頃に比べればプーチン(楽天市場で探す ・ amazonで探す)政権は保守だ、と言っているがとんでもない。保守とは民衆の自由を重んじている」
小林氏「自民党には400人ぐらい議員がいます。20人位の党ならガバナンスはとりやすいが、400人では困難です。ですから総理の『派閥解消』に対しては違和感はあったし、それならば代替案を提示すべきではなかったのではないですか?と当時も申しました」
伊吹氏「久しぶりに麻生さんと意見が一致したのだが『派閥にあったお金と人事権、派閥解消によってそれらはどこにいったのですか?』です。だって党への寄付は現状でもできるでしょ?」
伊吹氏「昔は『お天道様が見ている(だから悪事は働くな)』とよく言われていたが、お天道様と国民の目、保守にとっては一番大事なことで、今の自民党に欠けていることだと思う」
小林氏「お金のことであれもダメ、これもダメということになると入りの所を制限されてしまう。すると政治活動に制限が入ってポスターや郵送はできなくなって、結局、お金持ちしか議員に立候補できなくなってしまうと私は思う」
伊吹氏「僕はね、出の部分は正直に全部載せれれば良いと思う。ただ、入りの部分はそこまで制限をかける必要はないと思うし、それができない人はそもそも議員には向かない」
伊吹氏「教育基本法の改訂の時も細心の注意を払った点が『価値観の違い』。昔は家族で支えるだったが、今は独りでも生きていける、その価値観の違いに配慮しないといけない時代。ただそのうえで日本人の人間力、日本人の力を養うべきと思う」
提言:自民党再生に必要なこと
伊吹氏「お天道様を大切に」
小林氏「国家ビジョン」
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ゲスト
真田幸光(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 愛知淑徳大学教授
小幡績(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 慶應義塾大学大学院教授
ピーター・ランダース(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) ウォール・ストリート・ジャーナル東京支局長
抜粋
反町氏「ハリス氏父ジャマイカ、母インド。カラー系だが?」
ピーター氏「黒人票はオバマ氏の時は多かったが、今は共和党に流れている。また女性の中には『大統領は男が』という人もいる。ただハリスなので黒人票、女性票が増える可能性はある。なおハリス副大統領としての移民対策はほぼ手つかず」
反町氏「司法長官だったハリスが9/10、トランプ氏と討論会で彼を追及するのか?」
ピーター氏「追及というより、例えば中絶問題、共和党は禁止だが、ハリス氏は自分ならという案を出すかも。それ以前にトランプ氏が9月の討論会に出ない可能性も視野に入れた方が良い」
ピーター氏「トランプ氏の34の訴訟。詐欺罪だけが確定していて、性的暴行の方は民事なので、それらで選挙戦を勝てるつもりはないとハリス氏本人が言っているとおりです」
ピーター氏「まず共和党はお金持ち優遇、民主党は中流階級を優遇というのは昔からで、共和党のproject2025の中身にはお金持ち優遇の政策があり、トランプ氏は『勝手にスタッフが作った物で私は知らない』と言っています」
確トラの時、日本は?
真田氏「トランプ氏は既得権益に突っ込むところがあるので、流れが変わる可能性がある点。また彼は現実社会を重視するので、現実社会に強い日本なら、その流れに乗ることができれば上昇できる」
確トラの時、日本は?
小幡氏「トランプ氏はあれこれ言うのでマーケットが振り回される可能性がある。そのうえで、世界的に不景気に向かっているので、彼が色々言うことでさらに悪くなる可能性があるので、日本にはマイナス」
トランプ氏「ドリルベイビードリル(石油天然ガスの大量増産)を主張」
真田氏「国際商品なので価格が下がる、すると米国金利も下がる可能性がある。日本円は円高方向に。その一方で石油天ガスの業者・国(既得権益)は怒るだろう、価格が下がることで」
小幡氏「1バレル80$ぐらいですけど、石油そのもの値段はもっと低くて、その原資(原価)に金融商品としての価格が付加されて80$になっているだけ。トランプ氏が掘れ掘れといっても、掘るのを止めていたのを再開するぐらい」
ピーター氏「日本向けのアメリカ産天然ガスが増える可能性はあって、その場合、ロシア産の天然ガスの輸入量がゼロになる可能性もある」
ピーター氏「トランプ氏『ベイビードリルドリル』と言ったのは共和党員に対して言っただけで、民主党が『掘るな』と言っているのでト氏が『掘れ』と言っただけ。もし掘れ掘れと言われたシェールが掘らなかったとしても何かあるわけではない」
真田氏「確トラになったら、ボーイングのブラックボックスであるメインエンジンの工場や、サムソンの主要メモリはアメリカで生産することで雇用を増やし、コアではない部分は米国以外のところで作らせる、結果、米国の税収を増やすのではないか?」
トランプ氏「中国からの輸入品に一律60%の関税、それ以外の国には10%の関税をかける」と。
小幡氏「60%の関税は米国経済はマイナスでしょう。日本にもマイナス。ただ10%の方はどの国も10%なので米国民が損をするだけ」
小幡氏「一方、為替介入。神田財務官がされていますが、あまり頻繁にすると『為替介入が日本に対し報復関税』をかける可能性が出てくる。ただ財務官が変われば介入をしなくなるし、為替も介入がない状態の相場に落ち着くと思う」
真田氏「トランプ氏の60%関税の話は『アメリカの技術を使って中国で生産し、それを世界市場で販売し利益を上げているような品目のみ』だと市場を見ているので、中国製の全てが60%関税とは思えない。だって歯ブラシなら米国製である必要はなく中国製でも買うでしょう」
反町氏「あえて言うと、トランプさんになった場合、日本をすっ飛ばして、米中でやっていこうよ、G2で。つまりニクソンショック2みたいなことが起こる可能性は?」
ピーター氏「あり得ると思う。ですから日本政府は情報収集能力を高めるべきでは?」
真田氏「米の法人税は20%なのでト氏は15%に下げるかも」
反町氏「アメリカって景気悪い?」
真「15%になった時日本企業も活かせれば。その一方、金融バブルでお金の行き場が株式に行ってるだけで、実態経済は伴っていない。サブプライムローン問題の頃に似ている」
小幡氏「アメリカは億プレイヤーが多いため、中流階級と言っても日本のそれに比べて所得が低い。トランプ氏はそれをわかったうえで中流階級に多い労働者が喜ぶ政策を言っている、それは単に票が欲しいから。その政策は逆に富裕層には厳しい内容なので、富裕層で成り立っている米経済にとっては悪循環で良くない」
ランダース氏「トランプ氏は1950年代、扇風機を始めとした家電がどれもアメリカ製(GM)だった良い時代を知っているから、アメリカ再びと言っているのでしょう。実際中国は艦をたくさん持っているのに、米海軍の艦は年に1隻程度と造船力が低下しているのは事実」
ランダース氏「ハリス氏の出身地カリフォルニア州は法人に対して厳しい州。だから衰退しているしハリスが大統領になると全国に広がる。その一方で共和党が主体のテキサス州は法人を優遇し繁栄している。と言っているのは共和党であり流れを作ったのはイーロンマスク氏です」
提言:トランプ氏の経済注目点
真田氏「疑心暗鬼のクリア」
小幡氏「中央銀行への介入」
ランダース氏「関税はどうなる?10%か60%か0%か」
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ゲスト
長島昭久(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 元防衛副大臣 自由民主党衆議院議員
朱建栄(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 東洋学園客員教授
矢板明夫(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 台北在住ジャーナリスト(リモート出演)
抜粋
朱氏「中国に対するアメリカの半導体政策(制裁)はまさに戦争ですよ、戦争」
長島氏「中国の経済慣行と我々のやり方とがあまりにも違うからであって」
朱「いやいや(否定のうなずき)」
→経済制裁を戦争と表現する中国の方のご意見
参考記事
ブルームバーグ 2024年3月21日付
中国は2027年までに台湾侵攻の準備整える方針を維持-米司令官
「すべての兆候は、27年までに台湾侵攻の準備を整えるという習近平国家主席の指示にPLAが応じていることを示している」とした上で
長島氏「台湾侵攻で想定されるプロセスでまず海上封鎖が大事で、理由は不明だが(台湾周辺で)中国軍の海上演習を時々やっていて、それがいきなり海上封鎖になることもありうるので」
長島氏「友好的な統一をしないと言っている台湾に対し、そちらから統一を言ってきたら、それは武力(行使)でしょ?」
朱氏「それは台湾がレッドラインを越えてきたら、我々(中国)も対応しないといけないから」
朱氏「日本は台湾を50年間支配していた。だから今でも日本が台湾を守らないといけないと思っているのでは?与那国町長が『日本は旧宗主国として台湾に対する責任を放棄してはならない』と言ったではないか」
反町氏「町長の意見が国民の総意ではないですが」
参考記事
琉球新報 国境の島・与那国町長、交戦権「認める」訴え 「一戦交える覚悟、問われている」 都内の憲法改正集会で
長島氏「台湾有事をウクライナになぞらえると、アメリカはNATO、日本はポーランド。陸続きではないポーランドであり、有事の際はその立場で対応することになるとが想定されます」
反町氏「台湾有事の際、日本以外の国に逃げることは?」
矢板氏「例えばフィリピンといった東南アジアは正直、中国の顔色を見るので中国が『逃げてきた台湾人を追い出せ』と言われたら従う可能性がある。一方、台湾は日本との関係が長いのでやはり日本を頼ると思う」
提言:ほぼトラ、台湾有事への備え
矢板氏「日台安保対話を」
朱氏「両岸、東アジアの信頼促進措置」
長島氏「日本主導の有志国連携。トランプさんだと『自分達で自分達を守れ』と言いそうなので」
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ゲスト
中林美恵子(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 早稲田大学教授
ジョセフ・クラフト(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) ロールシャッハ・アドバイザリー株式会社代表取締役
三牧聖子(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 同志社大学大学院准教授
抜粋
三牧氏「バンス候補、2021年に『民主党は子供を産めない議員に支配されている』とハリス氏を批判していた動画が拡散」
クラフト氏「共和党の選対スタッフに聞いたところ、バンスに極右の発言をさせ、トランプは中絶を軟化つまりそういう役割分担の可能性。どこまで本心か?」
クラフト氏「民主党の幹部に聞いたところ『シュガーハイ』だと。つまり砂糖を食べると血糖値が上がって一瞬、ハイになっている。どん底だった民主党が一時的に今良くなっている、この後が怖いと彼らもわかっている」
クラフト氏「ハリスになった途端、献金が急に増えたと報道されているが、これはハリス人気ではない。バイデンさんの為の献金が止まっていたのものが動いただけ。ハリスの人気ではない。バイデンのおかげ」
トランプvsハリス 支持率
クラフト氏「まず日本のメディアってCNN、NYタイムス、ワシントンポスト、この3つぐらいから情報得ているでしょ。正直、正確なデータとは言えない。それにロイターは民主党寄り」
クラフト氏「三牧さんが言われた通り、批判された民主党議員はすぐ『女性議員だから批判された』と言う傾向がある。政策批判とすり替える」
中林氏「そう。ジェンダー批判にすぐ反応する民主党議員が多いのは事実」「オバマ氏が支持表明をしていないでしょ?皆が一斉に支持すべきではないと判断か」
クラフト氏「ハリス氏って司法長官でしょ?だから、自分がシナリオを書いてシナリオ通りに進められますよね?でも、副大統領という立場ならシナリオ通りに進まない時がありますよね?そういう時に、笑ってごまかす傾向があり、時々『今の笑みは何』と指摘されることがある」
共和党大会に行かれた中林氏「過去に行った大会とは異なり今回は共和党全体ではなく”トランプ氏をとにかく応援したい人”が大半」
反町氏「ハルクホーガンがTシャツ破いて」
中「そう。ただトランプ氏のアドリブが長く私は『中道の人へのメッセージがなかった』のが残念」
クラフト氏「大統領選はとにかく資金力。これがないと選挙戦は終わりです。政策(インフレ、移民、中絶など)。そしてその人のキャラクター、好きか嫌いか。とくに私のように中道の人間は悩む所」
クラフト氏「昔なら、共和党員が民主党に、民主党員が共和党に票を入れることがあったが、今は完全に分断。だから残りの10%(どちらにも属さない人達、中道)の数%が動くだけで有利不利になる」
米大統領選 勝敗のポイント
三牧氏「中絶の権利、労働者の票、不法移民対策」「ハリスは女性、黒人を前面に出す傾向がある」「バイデンの不法移民対策はトランプ氏の後追いというイメージがある」
中林氏「バイデンもトランプも嫌い、ダブルヘイターの票をどう取り込むか?共和党大会に労働組合のトップが参加していた。2022年の中間選挙でバイデン氏が勝ったので中絶問題で有利に。若者の票、リベラルでバイデン氏が勝ったのは彼らのおかげ」
中林氏「ネタニアフ首相が米議会で演説をしたがハリス氏は行きませんでした。ですから若者票を欲しいのかなと思った」
反町氏「米国民は?」
中「イスラエル支援の国民が多いと思う。ただネタニアフの演説を聞かなかったのは選挙活動があったからだとハリス氏」
クラフト氏「ウィスコンシン ミシガン ペンシルベニアはラストベルト。ノースカロライナ ジョージアは黒人が多い。ネバダ アリゾナはラテン系が多い。ラストベルトが鍵」
三牧氏「現状のアメリカの2大政党制には嫌気がさしたという人が米国民の過半数います。ですから、ケネディ氏を推す動きがあった」
クラフト氏「残念ながら、お互いを批判する、これが今のアメリカの現状です。相手を配慮すべきですが」
提言:大統領選、今後の注目点
中林氏「やっぱり主役はトランプ氏」
クラフト氏「メディア。幅広い、両サイドの情報データを日本の皆さんに届けて欲しい」
三牧氏「反トランプを越えられるか?」