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ゲスト
佐藤正久(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元外務副大臣 自由民主党参議院議員
宮家邦彦(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) キヤノングローバル戦略研究所研究主幹
朱建榮(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 東洋学園大学客員教
抜粋
朱氏「ウクライナであれだけ人が死んでいるのに、西側諸国が戦争をやれやれと言っている」
佐藤氏「全然違います」
ウクライナ侵攻(楽天市場で探す)に「インドネシアの停戦案」
宮家氏「内容からして、言ったところでマイナスになるわけではない。本当に停戦させたいのなら、もっと根回しをしていたはず」
反町氏「プラスには?」
宮「プラスにもならない。たくさんある案の一つで、とりあえず出した程度の内容」
佐藤氏「中国の停戦案の主権の尊重とか停戦といった部分から、習氏はプーチン(楽天市場で探す ・ amazonで探す)政権の崩壊は避けたいのでしょう。崩壊して自由主義国家になったら、国連で孤立するのは中国ですから」
朱氏「この戦争を裏であおっているのアメリカ」
宮家氏「あおっているの意味が理解できないので、コメントできません」
佐藤氏か宮家氏「オースティン氏が国防相会議を提案したのに、それを蹴ったのは中国だ、ということを明らかにしたかったのでしょう」
宮家氏「台湾海峡で中国艦船が横切ったでしょう。あれは以前から。わざわざ出してきたのは、このまま放置していたら、衝突事案にならから、話し合いをしましょうというアメリカ側の思惑だと思う」
朱氏「シンガポールのシャングリラ会合で、中国がアメリカとだけ会談をしなかったのは、諸悪の根源がアメリカにあるからだし、世界もそういう印象を受けたはず」
反町氏「諸悪の根源?」
朱「アメリカの肩を持つのは日本ぐらいです」
反「うーん」
佐藤氏「中国はペロシ氏の訪台で演習をしたり、スパイ気球でブリンケン氏の訪米中止。さらにG7で台湾問題を取り上げたことで、林外相との会談もキャンセルされた。台湾の議論をしたことが中国は気にくわないし、日米関係を分断するために日本とだけ会談をしたと思う」
佐藤氏「空軍と海軍のニアミス映像を見たあとで『挑発に対する必要な措置で合理的合法的で安全』という中国側の発言から、3期目の習近平政権、中国はぶち切れていると思う」
朱氏「映像が全てではないと思う。なぜ領海領空の境界まで米軍はなぜ来るのだ」
宮家氏「あの映像を見て、あんなスレスレを飛ぶなんてプロの軍人ではない。2001年に海南島事件があったでしょ。中国軍のこういった行動が起きる時期は、米の新政権誕生の時。ここからは私の推論だが、米国が重要な会談をしようとした時に中国軍は事を起こす傾向がある」
佐藤氏「レーダー照射の再発防止には真相究明そして、照射問題後に韓国側が作った新レーダー基準を停止させる、この2つ。照射した兵士は英雄に。まず防衛省は周波数を持っているから韓国側に『合わせましょう』と言ったら文政権までは断られていた。浜田防衛相の会談報道は前のめり」
「岸田政権はユン大統領をしばらく支えたいということで、棚上げのようになっているが、防衛省としては隊員の命を守りたいはずなので、事務官レベルで話し合いをしないといけない」
提言・米中関係を動かすカギは?
佐藤氏「継戦能力、半導体含む」
朱氏「米中持久戦は第2ステージに」
宮家氏「抑止力の抜本的な強化。中国軍が増強しているのだから、抑止力が必要。仮に台湾有事を起こしても失敗すると思わせることが抑止力になる」
メール・米中関係が良くなった時、日本は蚊帳の外では?
佐藤氏「環境問題や電気自動車でそうなりそうなので、日本は目配せしないといけない。米中と西欧が手を結んだ時、電気自動車が主流になり、日本車に対する関税が上がる可能性がある」
反町氏「日本のハイブリッド車が排除される?」
佐「そうです。そうならないようにしないといけない」
メール・米中衝突の可能性が高まっていると思う。
宮家氏「私もそう思う。中国軍が米軍に追いついた。核も追いついた。さらに心配な点。プーチンは賢いと思っていたが戦略的に大きな判断ミスをした。日本の周辺にも2人ほど判断ミスをしそうな人がいませんか?」
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ゲスト
山下裕貴(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元陸将 元陸自中部方面総監
東野篤子(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 筑波大学教授(リモート出演)
小泉悠(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 東京大学先端科学技術研究センター専任講師
抜粋
山下元陸将「ウクライナのダム破壊ですが、横から見るとて空洞が多いトンネル構造なので内側から爆破しやすい。むしろ外からミサイル破壊する方が難しい。ただ橋を落としたことと同じでなので、破壊した側にも不利益あり」
東野氏「専門家の中で今日のダム破壊を予想できた人は少なかった模様。現時点では詳細は不明なので、犯人を断定することはできない」「パルチザン組織が独り歩きすると、世界の世論に影響が出そう」
ロシア軍「インターンシップ動員」
・ライフルやグレネードランチャーが支給されおよそ200人が国境警備の任務についた
小泉氏「ロシアでは下級将校が少ない状況で、卒業が早くなりそうという話があった。昨年の動員はあくまでも兵士なので、それをまとめる士官が必要という理由からでしょう。彼らを国境警備に回しているのかもしれない」
山下氏「士官候補生を使うということは、その期の士官に空白部分ができてしまう」
6週間~1週間前 情報戦、けん制攻撃
4~3日前 ミサイル攻撃
3~2日前 航空攻撃
2~1日前 攻撃準備射撃
Xデー 第一線旅団攻撃前進
山下氏「このシナリオがウクライナに当てはまるとは思いません。なぜなら航空戦力が少ない。それに旅団の数が圧倒的に少ない」
小泉氏「旅団の数は兵士ではない警官などを使って増やす可能性がありますが、ただ練度がない部隊ができてしまう」
東野氏「カホフカダム決壊によって、ウクライナ軍が準備していたことが練り直しになったと思う。おそらく軍は人命救助を優先していると思う」「ウクライナにはオシリがあるので」
山下氏「ダム決壊は想定していたと思うので予備案で行くと思う。ただウクはロシア軍が実際にやったんだなと思っていると思う」
小泉氏「ロシアの大統領選が来年あるので、ウク軍はプーチンが立候補を表明する時期に、ロシアにとっての戦況を悪くしたいという狙いが1つですが考えられるが、あれこれ考えられるので、秋までには」
山下氏「仮にウク軍が一点突破し後方が抑えられたら、その部隊が囲まれ孤立し甚大な被害。F16が届く秋まで待った方が」
東野氏「国民性の違いもあるが、待てないと思います」
小泉氏「ザポリージャが奪還できれば御の字と思うし、ウク軍は絶対に失敗はできない」
山下氏「7月のNATO会合までに反転攻勢はあると思う。兵器供与を今後ももらう為に、ウクは成果を示す必要がある。ただし、ウクライナ軍の前にはかなりの障壁(ロシアの防衛線)がある。先ほど軍事的合理性といった話があったが、戦争は政治の延長線で行われる」
山下氏「今日までウクライナ軍がしてきたことは形成作戦であり、もしここで反転攻勢をしなかったら秋口にまた1から形成作戦をしないといけない」
小泉氏「私もそう思う。ただ批判を受けそうな越境攻撃ではロシア人2名が死んでいますしドローン攻撃でも人災が出る所だった」
提言・反転攻勢・成功に向け必要なこと
東野氏「キレイゴトは身を助く」
小泉氏「読み。季節含めタイミングが重要」
山下氏「戦場の摩擦。マサツとは、計画通りに進まないという意味。ウクライナ参謀本部が摩擦を解消」
メール戦争の終わりは
東野氏「ロシアが諦めること(が望ましいが)、それでは回答になりませんが、まず戦争の終わりを語る前にウク軍の反転攻勢を見るべきだと思います」
メール日本は
山下氏「数年前にはありませんでしたが、今、日本の南西エリアには初動部隊を置いています。奪還作戦が発生した場合を想定すべき」
メールロシアは
小泉氏「ロシアの30万人という動員数がまだ残っていると思う。もし、ウクライナが南へ反転攻勢をした時、ロシア側でも攻勢が起きるかもしれませんし、それでも兵が足りなければ第2次動員もあるかもしれません」
反町氏「そうなると、プーチン大統領は最悪の状態で出馬表明することになるかもしれませんね」
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ゲスト
伊吹文明(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元衆議院議長
山田惠資(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 時事通信社解説委員
抜粋
LGBT法案
伊吹氏「西欧諸国の考え方が全て正しいから日本もそれに見習えという意見に対しては、一歩引いて考えるべきではないかと思う。西欧だって少し前は国毎に考えが違ったわけですから」
「この法案は行為法だからまだ良いんです。この後に、同性婚を認めろという議論になりそうで、そちらの方が問題です」
伊吹氏「共産党や立憲民主党さん、いわゆる急進派と呼ばれる人達は『自分達の考えが通らないのが差別だ』というお考えなのではないでしょうか?当事者ではないのでわかりませんが」
自公の亀裂について
伊吹氏「小渕内閣の時、参院では野党が多いねじれが生じていたのをきっかけに、自由党公明党とで自自公連立ができた。あれから23年、自自公連立ができた時の苦労を知らない議員が増えたからでは?」
TBSのデータですが、自公の連立について
反町氏「連立を継続すべき23%、解消すべき64%。支持政党は抜きにしたデータですが、6割以上の人が解消すべきと」
伊吹氏「公明党さんがどう考えるかでは?それに公明党の票は、公明党の上の人による指示で絶対自民党に入るとは限らない票です。各党員による自由(意思による)票です。」
伊吹氏「民主党の鳩山政権の誕生の頃、民主党と名乗っただけで選挙運動をしていない人でも当選していた。今回の維新でも同様に『どこで選挙運動をしていた?』という人が当選していた。私の発言はその頃と似ているから気を付けるべきという主旨」
伊吹氏「”解散”を党の利益や自分の利益を優先して実施してはいけないという意味。そして解散の機運は関西、大阪では盛り上がっているとは思う。だから民主党政権誕生前夜に似ているから、気を付けるべきと」
反町氏「維新の当初は自民党の安倍さん菅さんが橋下さんらを支援していた、つまり維新の城を造ってしまったのは自民党でしょ?」
伊吹氏「それが半分。残り半分は府庁市庁にその基礎があったこと。大阪はそういう素地だったから」
山田氏「だから全国制覇できるかどうか?」
山田氏「維新が全国政党になるとは思えません。身を切る改革は都市部では可能でしょうが、地方では無理という地方の首長のお話があった。それに候補者を出して当選するのは関西位で、地方では無理。比例を含め議席は増えるかもしれないが全国政党にはほど遠いのでは?」
伊吹氏「今回の補欠選挙は、安倍さんが亡くなり、その票が維新に流れたという反町さんの意見でしたが、僕は違う。それなら参政党に流れたはず。維新は昔の小泉竹中路線に似ている」
反町氏「参政党が大きくなったら?」
伊「その方が自民党にとっては怖い。ただ参政党はマネジメントしないと」
山田氏「仮に、自公+維新の連立ができたとしても、維新が公明にバーターできる選挙区はどこにも無いんですよ。ですから、その3党の連立は一時的なもの、補完するものだと思う」
提言・いま改めて自民党に言いたいこと
伊吹氏「私利党略か民利党略か?お金を積めば少子化が解決するかと言っても?」
山田氏「伊吹さんのようにきちっと言える政治家が、今の政界には残念ながらいない」
メール・今の政治には何が必要?
伊吹氏「日本人の気概(きがい)、経営者の在り方を政治家が向き合っていなかった。それらを引き出せなかったのは我々政治家の責任だと思います」
メール・小野田議員が自民だけで当選したが
山田氏「選挙区によると思う。ただ私としては、自公の選挙協力がなかった場合の選挙結果を見てみたい。どういう結果になるのか知りたいです」
メール・維新は既得権者を排除して当選したが?
伊吹氏「既得権者、公務員を指して言われているのかもしれませんがその行政サービスを受けているのは国民ですよね?サービスが低下して困るのは市民ですし先ほどの防衛増税論でいえば既得権者は国民です。その辺を考えて投票して頂ければと思います」
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ゲスト
岩田清文(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元陸上幕僚長 元陸将
兵頭慎治(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 防衛省防衛研究所研究幹事
抜粋
ロシア発表の「ウクライナ軍の戦車85両破壊、兵士4660人死傷」について
兵頭氏「大本営発表なので盛っているとは思っていたが、縦列していたレオパルド2が破壊されている映像を見ると、それなりの死傷者は出ている可能性はある」
反町氏「もしロシアの数値が事実なら」
岩田氏「壊滅的です。ですからロシアの発表を戦争当初から見ていると、発表の10分の1程度と思った方が良い。ですから約460人。1個旅団の10分の1の兵士が死傷した可能性はある。戦争中の発表は盛る傾向があります」
「ただし、ロシアはトラクターを破壊して戦車を破壊したと言ったことのある軍隊です。ですので、台数を鵜呑みにしない方が良い」
ウク軍に供与されたレオパルト2が破壊された映像。
反町氏「本当に訓練したのか?と思わざるを得ない」
岩田氏「たしかに。これを見ると、当初のロシア軍が同じようにやられていました。私が軍トップなら一旦引いて原因を追究して態勢の立て直しに最低2日は必要です」
反町氏「ロシアがベラルーシからキーウに進軍する可能性は?」
兵頭氏「無い。その素振りは今年初めにありましたがウク軍に見透かされたので今は占領地の守りに徹している」
岩田氏「もしキーウに進軍したら、そのロシア軍のリーダーはかなり無能。ですから守るしかない」
ダム決壊について
兵頭氏「自然崩壊の可能性もあったがノルウェーの研究所が600km離れた場所で地震波を検知しM1~2レベルで『爆破された可能性』と推定。アメリカの専門家の見解では内部爆発の可能性があると。結果としてウク軍ロ軍ともに被害が出ている」
反町氏「ダムを道路とみなすなら、道路だけを破壊すれば良かったのでは?」
兵頭氏「実は、このダムの道路は以前から少しずつダメージを受けていて多少の水漏れはあった模様です。ただ言えることは、この決壊の時、地震波が検知されたことから、爆発があったということは事実です」
岩田氏「この水害によって、ウクライナ軍の車両はヘルソン州を南下できなくなったのですから、ヘルソン州で防衛していたロシア軍の部隊を東のザポリージャ州の防衛に回せるようになったので、ロシア軍から見ればあくまでも戦術的には理にかなった行為だと思います」
兵頭氏「ロシア国内で起きている反ロシア勢力の行動や、クレムリンやモスクワに飛んだドローンによって、ロシア国民に国内で戦争が起きるのか?といった不安が高まり、プーチンは国境防衛にも力を入れないといけなくなり、来年の大統領選挙に影響が出ないようにと」
ウクライナの榴弾砲の弾薬不足で米企業が日本企業にTNTの調達を要請。ロシアメディア「スプートニク日本版」は「爆薬供給をすれば日本も参戦したことに意味する」と
岩田氏「情けは人の為ならず。ですがTNTは兵器ではなく部品(原材料)ですし防衛装備移転三原則に抵触するかどうか調査する必要が」「政治的おどしです」
兵頭氏「スプートニクしかも日本版なので、あくまでも日本国内向けの発言であり、この意見がそのままロシア中枢の発言とは思わない方が良い」
岩田氏「7月までに成果を上げろ、という政治的な発言ほど現場に厳しい言葉はないし、それこそ歴史的に見ても作戦が失敗する原因になりやすい。このラインまで取れと言われたら、(前線の)現場には期限をつけずに専念させることが大事」
提言 反転攻勢・成否のカギは?
岩田氏「戦術戦闘能力。レオパルト2の部隊では損害が出てしまいましたが、これからだと思います」
兵頭氏「政治介入。プーチンがマイクロマネジメントをして失敗したように。また期限をつけるような介入があると失敗する」
メール・ロシアは大祖国戦争のように防衛力が高いと思うのですが。
兵頭氏「ロシアは我慢強く防衛力は高い。ただ越境攻撃になると展開が変わる」