6/26
ゲスト
磯部晃一(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元東部方面総監 元陸将
山下裕貴(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元中部方面総監 元陸将
畔蒜泰助(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 笹川平和財団主任研究員
鶴岡路人(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 慶應義塾大学准教授(リモート出演)
抜粋
経緯
6/24 ワグネル部隊がロシア南部のロストフ軍司令部を占拠
6/24 プーチン(楽天市場で探す ・ amazonで探す)大統領緊急演説「裏切りと激しく非難」。英国防省によるとワグネルはモスクワに進軍
6/24 プーチン大統領、ルカシェンコ大統領と電話協議
抜粋
反町氏「ロシア軍とワグネルに取引はあったのか?暗殺は?」
畔蒜氏「ウクライナにいたワグネルはロシア軍が接収するが、アフリカやリビアにいるワグネルはベラルーシに移動したプリゴジンが関わる、といった取引があったかもしれません」
「政治的約束はあっても命を狙われるのは歴史上の常識」
反町氏「48時間以上、プリゴジン氏の消息が不明なのですが?鎮静化を図ったのは?」
畔蒜氏「プリゴジン氏は、もう情報を発信する必要がないからしていないだけかもしれません」
鶴岡氏「ウクライナ以外に内乱が起きてしまうとロシアにとっては手に負えない状態に」
山下氏「軍のゲラシモフなどによるワグネル潰しではないかと。まずワグネルは傭兵で正規軍ではありません。ワグネルは弾を持っていないので軍なら2日で鎮静可能です。200m手前で停止したのは『おまえ達にも家族はいるだろ?弾は無いだろ?ここで止めたら?』と正規軍に言われて諦めたという見方もできると思います」
「内乱は前線のロシア軍に影響は?」
山下氏「無いでしょ。SNSの情報によれば前線の背後には督戦隊(とくせんたい)がいて、後退するなら撃つぞといわれている部隊ですから、内乱の影響なんて無いでしょう」
反町氏「21世紀の今に督戦隊なんて?」
山「傭兵を使う軍なので」
ロシア安全保障理事会での報告(6/22)
・ウクライナ軍の損失について(6/4~21)
破壊:欧米が供与した13両を含む計246両の戦車。595両の走行車両・歩兵戦闘車。ブラッドレー歩兵戦闘車109両のうち59両
・西側からウクライナに供与される軍事装備品
2023年納入予定:戦車レオパルト120両・エイブラムス31両
戦闘走行車両 983両、自走りゅう弾砲 155mm砲兵システム273両
山下氏「ウク軍はりゅう弾砲の砲身の交換時期だと思う。飛ばせられるが交換しないと精度にバラつきが出てくる」
磯部氏「ロシアKa52ヘリは低空飛行が可能で、ウク軍は対空システムが脆弱なので、戦車がヘリを発見する前に破壊されているのではないか?」
山下氏「ロシア軍は守っている側なので、壕を掘って地雷原をはっているので、ウク軍は地雷原を破壊し進軍する、そこへ火力で戦車隊を滞留させて後続部隊を狙い、滞留した部隊を孤立させる、この繰り返しだと思う」
磯部氏「ザポリージャにはチェチェン部隊がいて強固らしい」
鶴岡氏「時間が長引くとロシアが有利というのは我々専門家で一致しています。プーチンはNATOが支援疲れすると思っているわけで、それを打ち消すためにNATOは『複数年の支援パッケージ』という案を出してきているわけです」
磯部氏「ウクライナは近接航空支援(CAS)ができない。地上と空からの攻撃をすることですが、ウクライナには戦闘機がないから、CASができないわけです」
山下氏「私ならオデーサ港を盗って、沿ドニエストル共和国にいるロシア軍を使って、西側からヘルソン、メリトポリにいるウクライナ軍に圧力をかける」
畔蒜氏「もしオデーサが盗れたなら首都キーウに進軍する」
鶴岡氏「オデーサは昨年失敗したから、今の戦況だと思う」
磯部氏「私としてはATACMS(300km)のような長射程を早々に渡して決着した方が良いと思う。これは日本にも影響が出てきます。なぜなら今、ウクライナでは西側が供与された弾薬が毎日使われているわけですよ。西側諸国の弾不足の懸念が出てきた場合、それを中国がどう見ているか?という話です」
反町氏「(ロシア側が怒る)武器供与のレッドラインはズバリ?」
畔蒜氏「武器供与よりも攻撃対象のレッドラインはあると思います。それはクリミアです」
提言・今後ロシア軍の動きで注目することは
鶴岡氏「一貫性。反乱は重罪だと言いながら処罰しない」
畔蒜氏「ロシア国内のもう1つの前線での勝利」
磯部氏「兵士の士気。前線の士気の度合い」
山下氏「攻勢転移。今はロシア軍は陣地組織で防御、いずれ攻勢に転じると思う」
メール:なぜ若者に歓迎された?
鶴岡氏「まずロシア政府への反抗が歓迎されたわけではありません。戦争が始まってロシア国内には閉塞感があり、ロシア政府の情報がどこまで本当なのか?という疑念を持っていた人が多かったから、ワグネル部隊が歓迎されたのでは?」
畔蒜氏「バフムト戦でプリゴジン氏の人気が上昇していた。ただし歓迎ムードといっても、反プーチン運動というほどではないかも?」
メール:内乱によってロシア軍は?
磯部氏「ロシア軍は1本で統率された軍隊です。ワグネルはこれまで戦果をあげてきたので無くなると戦力は落ちるかもしれません」
山上氏「ワグネルは2万人位いたそうですが、それが陸軍配下になれば戦力上昇する可能性がある。また中央アジア諸国からきた兵士への引き締めにもなった。雨降って地固まるだと思います」
6/27
ゲスト
宮沢洋一(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 自由民主党税制調査会長
玉木雄一郎(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 国民民主党代表
片岡剛士(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) PwCコンサルティング合同会社チーフエコノミスト
抜粋
玉木氏「熊本にできるTSMCの初任給28万です」
反町氏「高いですよね」
玉「人が集まりますよね。だから周りの企業もこのままじゃダメということで(給与を)上げると思うのです」
→地方で易々と給与を上げられる企業は少ないと思いますが。TSMCは別格では
玉木氏「日本の賃金を上げないと海外から人が集まりません」「タイの部長と日本の部長だと、タイの方が高給取りです。日本企業ではなくて。それだけ日本は低賃金です」
→海外から優秀な人材が集まったら、日本人の労働場所が減るリスクもあると思う
宮沢氏「(プライマリーバランス健全化の)意思を示すだけではダメで、それなりの政策が必要。それをしないと海外の投資家は一気に日本から資金を引き揚げると思うし、それはいつ?ではなく突発的に起きる可能性があるので、そうならないように(政府は)努力する」
キャピタルフライト:国内の混乱や経済不安により、資金を他国に一気に引き揚げること。過去にはアルゼンチンペソの大暴落でその事態が起きた
提言:日本の経済成長に必要なこと
宮沢氏「好循環」
玉木氏「持続的賃上げ。4%を18年連続継続すれば倍になる」
片岡氏「インフレ・マインド」
6/28
ゲスト
東郷和彦(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元外務省欧亜局長 静岡県立大学客員教授
廣瀬陽子(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 慶應義塾大学教授
岡部芳彦(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 神戸学院大学教授 ウクライナ研究会会長
抜粋
ルカシェンコ大統領が明かした内幕
・プーチン大統領「プリゴジン氏が電話に出ない」
・しかしルカ氏が電話をするとすぐに電話に出た。ルカ氏は仲間が露軍に攻撃され亡くなったことで、我を忘れるほど興奮状態だった。
・「市民を巻き込んだ流血の事態を避けろ、安全を保証する」数時間かけて電話で説得。何回も電話をかけた。
・「プリゴジンはゲラシモフとシェイグの面会とプーチンとの電話を要求」したが、ルカ氏「それは無理だ、二人の面会どころかプーチンは電話にすら出ないと思う」と返答。
・「ロシアに帰るな。帰ると命の保証はないぞ」「ベラルーシに来れば君の命は全面的に保証するし、プーチンにもそれを説明する」
・ワグネルを収容する軍事施設を準備していることは否定するも要請があれば提供する。
岡部氏「ルカシェンコ氏はSNS好きなんですよ。それにこれだけ世界が注目する機会は他にない。思い出して下さい、ルカシェンコ氏には毒殺疑惑が数か月前あったのですが、明らかに元気じゃないですか?」
プーチン大統領がワグネル戦闘員に提示した選択肢
1退役
2ロシア軍と契約
3ベラルーシ行き
廣瀬氏「どの選択肢も微妙でワグネルがどうなったかは不明です」
岡部氏「選択肢は3つのしかない。2だったら日本の226事件の兵のように、ウクライナの激戦地に行かされる可能性。食事や背後が気になる生活になるでしょう」
Q.スロビキン氏は?
A.プリゴジンの側近であったのは事実ですが、武装蜂起したのがスロビキン氏だったとは考えづらい。
Q.ロストフ州を去るプリゴジン氏が若者に人気があったのは?
A.廣瀬氏「人気のある政治家として彼は5位に入っていた。また国民の25%は彼にポジティブ」
反町氏「政治家じゃないのにね」
岡部氏「南ロシアのこの地域は独特です。推測になりますが、映像を見てまさにカオスですよね?何で喜んでいるのかわかりませんよね。プリゴジンが去るからか?プリゴジンが好きなのかもわからない。この地域の市民はカオスを好む傾向があると思う」
反町氏「5位がプリゴジン氏、1位がプーチンで82%となると、なかなかロシアでは政変は起きませんよね?」
廣瀬氏「ロシア人は安定で、強いのが好きです。政権の転覆といったのは嫌いで、とにかく多少悪くても安定が好きなんです」
新美アナ「プーチン大統領って、上裸で馬に乗ったりしていましたが、若者に響いていますか?」
岡部氏「プーチンが若い頃は響いていましたが、今はそれよりも歴史観をアピールするようになりました。ちなみに私は馬術部なのですが、半裸で馬に乗る人を初めて見ました」
岡部氏「3000人を虐殺したスターリンですら、赤ん坊を抱いた肖像画ありました。一方プーチンでも強い映像もありmすが、おばあさんのキスマークがついた写真とか涙ぐむ写真もあります。つまり強いイメージと、国民の父というイメージ両方をロシアのトップは描きたがると思います」
反町氏「プリゴジンの反乱は?」
廣瀬氏「たしかにウクライナには利する結果だったと思う。ワグネルが想像以上に北進したので国境付近の反ロシア軍が『もう少し内陸に行けるのではないか?』と思った可能性はある」
東郷氏「短期で終息させたのでロシア人は政府を高評価」
提言:プーチン政権今後の焦点は?
東郷氏「停戦への知恵を。プーチンにも欧米にもウクにも」
広瀬氏「強さと安定。プーチンの弱さを露呈。第3国のルカシェンコ氏が解決した点、無罪放免になった点から」
岡部氏「プーチン政権後」
メール:プーチン、プリゴジン、どちらの言葉が信用できる?
反町氏「虐殺はあった?」
東郷氏「ロシア政権としてはプーチンでしょう。虐殺はあったと思う。ちなみにネオナチという言葉は第二次大戦でウクライナがドイツと一緒に戦った所が根源です」
反町氏「6~8000人と言われているワグネルがベラルーシに加入した場合」
岡部氏「2年前はワグネルの存在を否定したベラルーシですがが今は認めているので、結果、時間と共に変わっています」
反「となると」
岡「ベラルーシに移送された核をワグネルが管理するかもしれません。この反乱で一番得をしたのはルカシェンコ大統領だと思う」
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ゲスト
御厨貴 (他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 東京大学先端科学技術研究センターフェロー 東京大学名誉教授
橋本五郎(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 読売新聞特別編集委員
先﨑彰容(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 日本大学危機管理学部教授
抜粋
岸田政権の支持率・不支持率
読売 日経テレ東 FNN産経
6/23-25 6/23-25 6/17-18
支持 41%(-15pt) 39%(-8pt) 46.1%(-4.3%)
不支持 44%(+11pt) 51%(+7pt) 49.2%(+4.7pt)
()内は前回との差 5月下旬
橋本氏「岸田総理の聞く力、あったでしょ?異論が出たらすぐに方針を変えていた。これを周囲は柔軟性があると評価していたのですが、今となっては『彼自身の考えが無い』という表れではないか?」
御厨氏「安倍さんは自分が知らないことがあったら、それが嫌だから自分で調べようとしたんですよ。一方、岸田さんは知らないことがあったら、それを捨てるんですよ。だから周りも捨てるの?となっている」
→マイナ保険証に1本化し紙保険証を捨てる話に関連づけられていた
橋本氏「政治は支持率を上げるためにしているのですか?違う。安倍氏の時、安保法制で大きく下がった。回顧録を読むと、下がっても政策を堅持していた」
御厨氏「支持率にこだわると政治が小さくなる。安倍氏の10年長期政権にも問題はあったが、長期で見れば支持率なんて」
先崎氏「岸田総理の言うデジタル田園都市構想や所得倍増計画って、同じ宏池会の大平正芳元首相が打ち出した田園都市国家構想と池田勇人元首相の所得倍増政策をリバイバルさせたもので、だからこそマイナンバーカードが必要だし、新しい資本主義だと説明した方が理解が得られたと思う」
先崎氏「防衛産業の政府が後押したり、10兆円ファンドで大学を1本化して国が音頭をとっている、これらは中央集権的なタカ派だと思う。一方、田園都市構想は地方分権構想(分散型)なのでハト派だと思う。それぞれの政策がタカ派ハト派でバラバラなわけですよ。つまり、タカ派ハト派と言う表現は止めた方が良い」
橋本氏「例えば防衛費GDP2%の話。国民に理解しやすい説明をせずにいきなり『2%』と言うからタカ派と言われる」
御厨氏「宏池会の中でタカ?ハト?議論になると止まるから追従主義になる。一方タカハトと言われると宏池会というシェルターに入って安心する。だから出よ」
先崎氏「3年の任期を使い切れば良いと思う。なぜなら予算の4分の3は固定費で、残り4分の1を1年の議論でどう使うか決めるわけで結局3年後に経過を見る必要があると思う。また権力を包丁で例えるとその包丁を人ではなく刺身に使うように国民が監視すれば良い。権力は使う物」
御厨氏「立憲は10年前と同じ人が表に立っているイメージ。ただ社会党の末期に似て滅びの道」「維新は関西や九州といった地方から最後にメイン政府にぶつけようとしている」
御厨氏「野党ヒアリングなんて止めた方が良い。そんなことは与党もわかってる。政権闘争も見える」
橋本氏「立憲は意見で、もめる寸前で討論をやめる。分裂を避けたいから。憲法審査会に出る出ないでも考えが割れている。これは(党の)統率拡張なんてできるわけがない」
先崎氏「自民党の中にある穏健の地方分権主義的な人達と、中央集権的な人達がある。維新は地方分権の自由主義。立憲は右左で言えば左ですが時代としては古く、海外からMeTooやLGBTを輸入したものの、それは日本では少数意見なので」
提言:岸田政権が進むべき路線
御厨氏「宏池会をこえて(欲しい)」
先崎氏「物語を作る(ことで自分の歴史を残す)」
橋本氏「分厚い中間層の構築」
総理のレベルを上げるには?
先崎氏「若者が選挙に関心を持って欲しい」
マイナンバーより韓国問題の方が
橋本氏「やはりマイナンバー問題は大きい。融和的なので大局的な判断で」
防衛増税は反対だが赤字国債が懸念
御厨氏「与党には財政健全化の議論をして欲しい」
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ゲスト
佐藤正久(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元外務副大臣
兵頭慎治(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 防衛省防衛研究所研究幹事
佐々木孝博(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 元在ロシア防衛駐在官 元海将補 広島大学・東海大学客員教授
抜粋
兵頭氏「スロビキン氏が逮捕か監禁されて聴取されているという推測」
佐々木氏「国防省内でこの動きがあったことに驚き」
佐藤氏「スロビキンが2022年10月総司令官になって翌2月、ゲラシモフが総司令官になりスロビキン氏が降ろされNo2.になった。通常の軍組織では考えられない。金と権力の争いではないか?」
兵頭氏「ワグネルは2014年に創設されたので、その頃、スロビキン氏とプリゴジン氏と知り合った可能性。一方で、スロビキンは総司令官を2月に降ろされたことで、権力争いがあり、ショイグ・ゲラシモフらに不満があったのではないか?と思われる」
反町氏「ワグネル戦闘員が7月に軍と契約することに対し、プリゴジン氏が反乱したことは?」
兵頭氏「モスクワに進軍すればプーチンも考えを変えてくれるのではないか?プーチンがワグネルの組織をつぶすはずはない、という甘い読みがあったのでは?」
佐藤氏「プリゴジンは必殺仕事人みたいな感じで人気があったと思うが、プーチンが『プリゴジンは金の猛者だ』と言ったことで人気が急降下。一方、軍の関係者は元々人気はない」
佐々木氏「プリゴジンが以前、おじいさんと言ったでしょ。あれはどう考えてもプーチンでしょ?それでプーチンの怒りを買ったと思う。また6月にショイグが提案したワグネルの契約案にプーチンがサインしたのを知ったプリゴジンが反乱を決意したと思う」
反町氏「6/24に公開されたスロビキン氏の動画について」
兵頭氏「これはロシアで臨時ニュースで流れたものです。プリゴジン氏を説得するような内容でしたので、明らかに政府に言わされているものですし、そもそもこの時点でスロビキン氏が出ているので、おそらく彼はプリゴジンとの関係を察知されたので、彼を使っているのでしょう」
佐々木氏「明らかに覇気のない映像で、ロシア軍人らしくない。白い壁という軍らしからぬ部屋で決まった原稿を言わされているのでしょう」
佐藤氏「二人の通信を政府(軍)が傍受したのでは?」
佐藤氏「モスクワ手前200kmまで進めることができたのは、明らかに軍関係者が関与していないと絶対に無理。それをFSBか何かが把握したから阻止することができたのでは?」
兵頭氏「プリゴジン氏はプーチンに関する裏の情報を知っている可能性がある」
佐々木氏「FSB(パトルシェフ)、国防省・軍(ショイグ、ゲラシモフ)、国家親衛隊(ゾロトフ)はシロヴィキ、プリゴジン氏はオリガルヒ。で、FSB(情報機関)が国内外の情報を監視すること、異変があれば軍などを使って世論が政府に向かないようにしていると思う」
佐藤氏「侵攻自体、プーチンは一部の人にしか言っていなかったようで、いきなりショイグが戦場に行ったらしい。普通、計画を立ててから戦場に行く。それだけウクライナをなめていたし、私が知っているあのロシア軍のショイグやゲラシモフが、侵攻当初にあったブザマな進軍なんて普通はしない」
兵頭氏「プーチンが統率していたシロヴィキの中にオリガルヒのプリゴジンが入って来たことで、足並みが出てきたのかもしれないし、シロヴィキにできた割れ目をプーチンが直すとしても簡単ではない」
佐々木氏「兵頭氏が言われたように、シロヴィキの乱れが国民に見られたことで、国民の中に『あれだけシロヴィキがこわくてプーチンに逆らえないと思っていたが、ひょっとしたら反乱できるかも』と思った人達が生まれたかもしれない」
佐藤氏「(私設組織である)ワグネルに国のお金を払っていたこと(国庫からお金を出していた)を国民の前で言うなんてありえない」
兵頭氏「それを言ったのが軍関係者、国民の前で言ったことがポイントで、おそらく軍関係者の中にワグネルとつながっている軍人が他にいませんか?というメッセージもあり、国民にばれたことよりも軍関係者にそれを言うことの方がプーチンにとっては大事だった」
兵頭氏「ワグネルはサンクトペテルブルクにあるので、今後のワグネルの扱いで資料を交わす必要があったのかもしれない」
佐藤氏「身柄はベラルーシでもお金はロシアにありますから」
プリゴジン氏がサンクトペテルブルクで目撃された情報
兵頭氏「(信ぴょう性含め)それ以上はありません。ただ、ワグネルのあらゆる面をプリゴジン氏がやっていた可能性がある。で、ロシア国内での軍事活動ではさせないうえで、この行動を容認しているのでは?」
佐々木氏「ワグネルを利用している海外の国々にとってはワグネルにはいて欲しいわけです。ただ戦闘員が7/1までに1 ロシア軍に所属 2 退任 3 ベラルーシへの選択肢が迫られている状況で、ただ退任後の人生は『反乱したという事実』で辛いと思う」
反町氏「ロシア軍の統率は?」
佐藤氏「囚人がいるようなバラバラのワグネルと軍人が一緒に行動できるようになるには長期の訓練が必要。それに先日、仲間がワグネルの攻撃で落とされ死んでいるわけなので『ハイ今日から仲間です』と言われても仲間にはなれないと思う」
ウクライナがドネツク人民共和国の一部に侵攻した可能性
兵頭氏「2014年以後ロシアに盗られた領土に入ったことになります。ただ、ここを守っていたのはドネツク人民共和国軍とチェチェンの一部だったので、それほど強固な守りではなかった可能性がある」
米国のATACMSやクラスターの供与について
兵頭氏「反転攻勢開始1か月。ウクライナが思った程進軍できていないので長射程の武器を検討した可能性」
佐藤氏「米議会が早々の終結を期待しているので供与の可能性あり。ただクラスターは不発が多いのでウクライナが求めるのか疑問。不発弾の処理は戦後復興に悪影響が出る」
提言:プーチン大統領の動向、今後の着目点は?
佐藤氏「戦況←→動員するのか、原発(楽天市場で探す)を使うのか」
兵頭氏「政治。今回の反乱で軍事より政治にモードを切り替えるのかも」
佐々木氏「プーチン支持の世論。世論を見るべき」
ワグネルが抜けたことでウクライナ侵攻(楽天市場で探す)への影響
佐々木氏「今ロシア軍は防戦です。ワグネルは攻勢部隊だったので短期で見れば影響はない。ロシア軍が反撃として攻勢する時なら必要な部隊かもしれませんが」
ワグネルがキーウを狙う可能性は?
兵頭氏「まずベラルーシに移動するのは1000人程度ではないかという噂です。それに持っていた戦車や武器はロシア軍に接収され、お金もない。ですので、キーウに侵攻する可能性は低い」
ロシア軍は粛清される?
佐藤氏「プーチンが追い詰められたらザポリージャ原発を使うかもしれないが、今この状況でロシア軍を粛清・再編成することはしない。」
反町氏「今回の乱で一番得したのではルカシェンコ大統領では?」
兵頭氏「ハイ。ロシアの裏情報を知っているプリゴジンや、戦力としてのワグネルを手に入れたわけですから、ロシアに対しカードが増えたことになります。ただ、ベラルーシに移送した核兵器まで使うとルカ氏は言っているがそんなことはできないはずなので、少々、気持ちが大きくなっている可能性はある」