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平林博(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 日印協会理事長 元駐インド大使
宮家邦彦(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) キヤノングローバル戦略研究所研究主幹 内閣官房参与
ピーター・ランダース(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) ウォール・ストリート・ジャーナル東京支局長
抜粋
バイデン大統領の訪日の総評
宮家氏「米国はウクライナを優先するかと思ったが、訪日されたこと、そして韓国と豪で政変があったが日本でクァッドができたのは成功」
ランダース氏「岸田総理の支持率が上昇はなぜ?米国国内向けの内容ではないのでバイデン氏の中間選挙は厳しい」
平林氏「岸田総理は成功だから支持率上昇。バイデン氏は、トランプ(楽天市場で探す ・ amazonで探す)氏が掲げきた孤立主義(アメリカ第一主義)を緩和できたと思う」
・宮家氏「インドで起業した日本企業のレポートを見ると、色々と大変なのがわかる。官僚主義、水と電気が不安定なうえに、ブルーカラー(肉体労働者)が必要。だから、単純に中国からインドに工場を移せば良い、という話ではない」
・平林氏「インドが、ロシアからの武器購入する時はルピー払い。冷戦時代から。地政学、13.5億人という人口等、ロシアにとってインドはメリットの国のあると思っている。また、インドの原発(楽天市場で探す)は既存および開発中含めロシアの協力によるもの。それにインドの原油は輸入に頼っている。中東戦争で入手できなくなった1991年、のちに首相になった人が橋本大蔵大臣の所まできて融資を受けて、原油危機を乗り切った。それに『インド太平洋経済枠組み(IPEF、Indo-Pacific Economic Framework)』という呼称は、インドを取り込むために安倍元総理が考えた言い方。本当は太平洋インドにするつもりだったが、インドを先にした方がインドを取り込みやすいだろうという、当時の判断」
「アジアの国でカンボジア、ラオス、ミャンマーの3つがIPEFに入っていない。2つは中国に依存しているから、ミャンマーは軍事国家だからこちらからお断り。10-3=7の国がIPEFに加盟」
・宮家氏「ロシアと親しいインドが向こう側(ロシア側)に行かなければ、クァッドという枠組みはひとまず成功」「日本にとってはシーレーンを確保するためにインドの協力が必須」
平林氏「IPEFは日米の接着剤」
宮家氏「欧州、中東、インド太平洋を注視。近い将来中東で何かが起こる」
ランダース氏「ウクライナの長期戦に備える」
メール:日本もNATOは無理ですが日英といった条約を
宮家氏「たしかにNATOは無理ですが、地位協定とは軍事同盟の前段階のことでその方向に進むと思う」
メール:インドが覇権国家になることは?
平林氏「インドの有権者は8億人で世界最大の民主国家で、選挙制度がしっかりしている。待遇改善の声が高まることはあっても、インドが覇権主義国家になることは100%ありえません」
その他
・ロシアだけでなく中国も常任理事国。そんな彼らが覇権主義で、お金を使って戦略的に、ミサイルを使って暴力的に影響力を拡大させている。 「それでも常任理事国?」
・クァッド、日米関係を見て、在日米軍基地を減らす方向にはならないだろう。 むしろ反撃能力を日本各地に配備する可能性がある。イージスだけではコスト・人員かかりすぎ
・昨日今日同じ「台湾が侵略をされたら米国は介入するのか?」と質問されて「約束だ、変わっていない」と応えたバイデン大統領。 あいまいにしてきたホワイトハウスは慌てていたが、彼は信念を持った人だと思ったし、今日も同様の返答だったので失言ではないと思う
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折木良一(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 元統合幕僚長 元陸将
岩﨑茂(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 元統合幕僚長 元空将
河野克俊(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 前統合幕僚長 元海将
抜粋
反町氏「日本の場合は?」
折木氏「戦車や小部隊(30人)は近距離戦です。そこへ火器でさらに遠くへ攻撃する、といった地形にあわせた組み合わせが大事なのです。だから、対戦車武器の性能や数よりも、組み合わせが大事」
河野氏「ロシアはオデーサを抑えて、ウクライナを経済的に孤立化しようとしたが、旗艦がやられてロシアは失敗したと思う。そもそも旗艦の防衛システムは働いていなかったのでは?また戦い方を見て指揮系統がダメ」
岩崎氏「ソ連が崩壊した後、燃料弾薬が足りなくなって、その結果、訓練不足で(以前からの)熟練兵士もいれば未熟な兵士もいるような部隊が多かったのでは?だからキーウに向かう戦車が大量に破壊されたのでは?そもそもクリミア半島や東部の奪取がロシアの主目的では?」
折木氏「戦術核の1発目について使うか使わないか政治判断が求められる」
河野氏「核を持っても使わなくていいんです。持っているだけで(相手国の)抑止力になる。ただ、この抑止力は『国民の命を守るため』なので日本全国民に同意をとる必要がある」
→河野氏に同感
岩崎氏「米英の経験のある部隊と演習をしています」
折木氏「情報火力兵站(へいたん、後方支援)が重要ですが、自衛隊は70年かけて組織力現場力は築き上げてきたので、それらは自信があります。ただし、命を懸けた戦争は未経験ではあります」
河野氏「自衛隊は祖国防衛で、その点はウクライナと同じです。大丈夫です」
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兵頭慎治(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 防衛研究所 政策研究部長
畔蒜泰助(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]楽天市場で探す) 笹川平和財団 主任研究員
抜粋
・ロシアを追い込み過ぎると中国に接近する可能性。
・ロシアを追い込み過ぎると核を使う可能性。
・ロシアを容認すると中国も暴れる可能性。
これらをキッシンジャー氏は見据えたうえで、この侵攻は米露という大国観があり、2か月以内に停戦をと言った可能性。
兵頭氏「クレバ外相はクリミア半島の奪還まで提案する人が出て、ウクライナ政権内でも意見が分かれている模様。またロシアに占領された(東部やクリミア)地域をウクが侵攻すれば、全面戦争に発展する危険性がある」
ゼレンスキー大統領「キッシンジャー氏(99)が言うように、欧米の一部に、ウクライナ側が妥協して領土を提供すべきという意見が出ている」
私見→他国に領土のことを言われたくない気持ちはわかるが、ウクライナ側は武器供与が止まった場合も想定しておくべき。
反町氏「プーチン(楽天市場で探す ・ amazonで探す)が食料の高騰を利用しているとしたら、侵攻の時から考えていた?」
畔蒜氏「彼は、最初はそこまで考えていなかったと思うが。ロシアが追い込まれたから、食料やエネルギーがカードになると気づいたのでは?」
兵頭氏「対ロシア制裁解除を言い始めたのは、欧米諸国への揺さぶり、プーチンお得意のデカップリングではないかと」
畔蒜氏「国連で西側から提案が出たということで、あくまでも推論ですが、ロシアやベラルーシのカリウム(肥料用)の輸出を許してくれれば、ウクライナの小麦の輸出を緩和する、というロシアの交換条件ではなかろうかと」
参考記事
https://www.sakigake.jp/news/article/20220421CO0101/
もし日本で北海道や沖縄を占領されたら、盗られても良いのでしょうか?妥協すべきではない
畔蒜氏「おっしゃる通りです。ただフィンランドのように、領土の一部をロシアに盗られながら、独立国を保ったという歴史もあります」