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ゲスト
森本敏元防衛大臣
小泉悠東京大学先端科学技術研究センター専任講師
抜粋
4/3 ロイター
侵攻支持ブロガー爆殺、ロシアはウクライナ非難 26歳の女逮捕
この事件について
露ペスコフ報道官「ウクライナが関与だ」
ウクライナ側「ロシアの政治闘争だ」
4/4 反プーチン(楽天市場で探す ・ amazonで探す)組織が犯行声明を出し「他国は無関係」
小泉氏「昨年のドゥーギン氏の娘の爆殺にも同じ組織、国民共和軍(NRA)が声明を出したものの、『その組織は何?』といった状況だった」
森本氏「ロシアの情報網は優れているのに、それをかいくぐってこの犯罪を実行できているのが不思議で、まず、その組織が存在していなければならない。つまり、しっかりした情報網があれば組織の存在は認識できているはず、ほとんど認識されていない組織ということは、実体しない可能性もある」
4/3 ニューズウィーク
放送禁止用語「戦争」も使用──ロシア国営メディアが「不満の声」の特集で政府批判
ロシアの国営通信RIAノーボスチが3月28日、「こんなはずではなかった」と題した記事で兵士らの不満の声を特集し、同国メディアとしては異例の政府批判を繰り広げ、死傷者が増加するなか、昨年5月には補償の条件を厳格化。取材に応じた兵士らは、当局がさまざまな理由を付けて補償を拒んでいると訴えた。
小泉氏「このテレビ局は国営なのですがリベラル派で15年前なら多少政権批判をしていたのですが、その後、政権に目をつけられてトップを交代させられて政権寄りの内容になっている。だから、今回のこの記事は珍しいと感じたし、アメリカの一部メディアも取り上げた」
ロシアが外交指針を改定した件
小泉氏「ロシアは欧米とアジアという文明とは別に、自分達にはロシア独自のユーラシア文明があると言っている。我々はロシアを1つの文明としてカウントしませんが」
ロシアの外交政策概念
森本氏「ロシアはヨーロッパとは対話と協力の用意がある。ただ武力を持ち出してきたのはアメリカで、我々ロシアはそれに応じただけと言っていると思う」
「1300km接しているフィンランドにアメリカが駐留するならロシアは武力で対抗すると言っているものの、その戦力が乏しくなっているから、ロシアは対話を持ち出したのでは?」
森本氏「ウクライナを支援しようとしているのはカナダが筆頭。なぜならウクライナ人の移民が多く、重要なポストに位置している。その次にイギリス。フランスは戦略的自立性があり、他国の意見に耳を貸さないし、フランスはロシアとの関係を断ちたくないから、軽戦車しか供与していない。イタリアは供与しない」
小泉氏「2022年に30万人をロシア軍は投入した割には占領が進んでいないし、1日に1万発撃っているらしいので兵器不足になっている。ちなみにウクライナはその3分の1の弾数を撃っている。ただロシアは多少進軍して都市1つが落ちる可能性はあるが、予想していたより遅く、現状、足は遅い」
今後のロシア
森本氏「サイバー、宇宙を含めたクロスドメインと軍需産業の能力」
小泉氏「ロシアが改定した外交の次の基本原則は軍事だと思う。NATOは2022年6月ロシアを脅威と明記したので、ロも明記するのでは?」
メールに対し
小泉氏「ロシアがクレムリンを占領されて敗北することは考えられないが、戦争を継続できないロシアは想像できる」
森本氏「民主主義と非民主主義の国の数でいえばほぼ同数だが人口で言えば3:7。『民主主義は良い』と言っているだけではダメだし、民主主義が多数派になる可能性は低い。まさに日本はその分岐点にいる」
小泉氏「ロシアのいう世界をグローバルサウスで展開したとしても、その後の展開が読めない。ましてや中国がそれに同調するとも思えない」