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マリウポリ攻防戦詳報 プーチン(楽天市場で探す ・ amazonで探す)の執念と戦略 小泉&東野が徹底分析
ゲスト
東野篤子 筑波大学教授
小泉悠 東京大学先端科学技術研究センター専任講師
抜粋
反町氏「敵基地攻撃能力を日本は持つべき?」
小泉氏「仮に中国に対し、猛反撃できる戦力はありませんが、せめてアメリカの支援が到着するまで持ちこたえられる程度の軍事力を日本は持つ必要があると思います」
私見→今の日本の戦力では無理だと個人的に思う
反町氏「日本がロシアに対し警戒すべき点は?」
小泉氏「元々ロシアの北東兵力は8万人の小規模です。それに先日のロシア潜水艦からの巡航ミサイルカリブルの発射は通常の戦力アップなので、日本もアップデートすれば良い。北東地域では核兵器を使うまでには至らないと思う」
反町氏「日本はロシアに対し制裁をしましたが、日本が失ったものは?」
小泉氏「無いと思う。北方領土の元島民の皆様の墓参が困難になったのは心苦しいが、安倍さんの2島返還案に対しロシアからの返答はなかった。さらに2020年のロシアが制定した領土割譲の禁止条約によって返還はないと思ったし、多くのロシア人がそう言っている。すでに2年前(2020年)に日本は失っている」
反町氏「もしロシアが戦争と言い出した場合?」
小泉氏「ロシアは旧ソ連の一部と軍事同盟をしていてカザフスタン、ベラルーシ、アルメニアが該当。『戦争』となるとロシアから支援要請が出る可能性がある。ただ、どの国も関わりたくない。仮にロシアの要請に断った国は、ロシアとの関係が悪化する代わりに下手をすると中国や欧米寄りになる可能性がある」
反町氏「フィンランドとスウェーデンのNATO加盟が決まってしまうと、ロシアにとっては?」
東野氏「まさにオウンゴールです。ロシアはそこまで読み切れていなかった可能性があります」
東野氏「NATOへの加盟はフィンランドとスウェーデンは以前から加盟は2国セットでという話でしたし、元々軍事大国です。とくにスウェーデンは武器を輸出している国です。加盟はスムーズに決まると思われます」
反町氏「ロシアは特別軍事作戦を戦争に変えるかもしれないが、その場合、欧米は?」
小泉氏「欧米はロシアを恐れているかもしれないが、ロシアも欧米を恐れていると思う。なぜならウクライナ侵攻(楽天市場で探す)でも成功していない。ソ連が崩壊して30年でロシアは弱くなったと思う」
小泉氏「西欧諸国からの武器はリビウ方向からの鉄道を利用としていると思われるが、ロシアの外務省は『欧米からの武器を運ぶトラックも攻撃対象になり得る』と発言しています」
東野氏「避難先から戻ろうとしているウクライナ人に対しキーウの市長は帰国は待ってと言っているのに対し、大統領は、キーウに戻った人はミサイルが落ちてくるかもしれない状況だがウクライナの経済を回して欲しいと言い、市長と大統領とで意見が異なる。ただ東部の人に戻ってとは言っていない」
反町氏「ミサイルが落ちてくるかもしれない状況なのに経済を回せ、ですか」
東野氏「ロシアがウクライナの東部を占領して終わりとは誰も思っていない。そもそも侵攻当初はロシアは主要都市を攻撃しようとして失敗した。ゼレンスキー大統領は年内は戦争が続くと思う、と言っています」
メール「ウクライナがロシアに侵攻するのは?」
小泉氏「この戦争はロシアが侵攻してきたので、ウクライナがロシア側に侵攻できないことはないですが、ウクにそれができるだけの戦力がない。ただ、小規模の反撃はしています。
ただし総合力ではロシアが上ですし、ロシアは国内で兵器も造っていますし、ルーブルの価値は下がっても国内なら問題がないので兵士の調達は可能。今のロシアならさらに半年程度の戦争ならまだ可能です」