2/24・BSフジ・プライムニュース・ロシアの軍事侵攻1年
テーマ
ロシアの軍事侵攻1年 高橋×東野が徹底解説 現状分析と停戦の行方
ゲスト
高橋杉雄 防衛省防衛研究所防衛政策研究室長
東野篤子 筑波大学教授 ウクライナ研究会副会長
抜粋
軍事的転機
高橋氏「2022年3月10日 ブロバルイの戦い」
キーウの東の都市、キーウまであと20kmの場所。りゅう弾砲を使って、ロシア軍戦車を撃退。映像としては「道路に縦列していた戦車が立ち往生し、混乱している時にウクライナ軍から攻撃を受け、その模様がドローンで撮影されていた。
反町氏「キーウまであと20kmのウクライナ自前の兵器で反撃できたのはスゴイ?」
高橋氏「ロシアの第一戦車軍が相当ダメージを受けたと聞いたので精神的ダメージがあったと思います。世界では『キーウ陥落が近い』と言われていたのに反撃できたのは驚いた」
東野氏「ブロバルイの戦いの頃、ウクライナの幹部は周辺国に土下座をして助けを求めていた。先日、王毅氏が訪問した4カ国の中には、土下座をしたのに『祈ります』という返事だけの国があったり、そもそも訪問すらしなかった国も含まれます。唯一、イギリスだけが前のめりではありませんが、助けてくれた。当時のジョンソン首相は内政で大変だったのに、それでも助けてくれたのは大きいと思います」
反町氏「イギリスはファーストペンギンですね。逆に日本はラストペンギンですね」
高橋氏「2022年6月1日 ハイマース80kmの供与決定」
ハイマース供与
高橋氏「ウクライナに80kmのハイマースが供与されたことによって、2022年7月から8月にかけてロシア軍の進軍が止まった。その結果ウクライナ軍が休息できた」
「さらに150kmのGLSDBが供与されたことによって戦車で進軍できなくなり、ロシア軍は人海戦術に」
東野氏「欧米諸国は『早く終戦を期待』しているのです。これまでの西欧諸国は、ウクライナが生き残るための兵器供与でしたが、攻撃するための兵器を供与すべきか?という声が一部の国で出始めています。そもそもウク軍は自前のドローンでロシア領内を攻撃しましたよね」
政治的転機
東野氏「2022年2月25日 ゼレンスキー大統領自撮り演説」
東野氏「欧米はゼレンスキー大統領を生きたまま脱出させるために、斬首作戦があるという情報を提供した。しかし、彼は脱出の提案を拒否し自撮り演説を行った。肝が据わっているわけです」
高橋氏「たしかに亡命政権を欧米は考えていた模様です」
反町氏「これは自国向け?海外向け?」
東野氏「自国向けです。ただ海外諸国で『元タレントの大統領がここまでするのか!』と思わせたのは、副次的効果だったと思います」
ブチャ虐殺
東野氏「ブチャはちょっとおしゃれな住宅地だったわけです。ガルージン元駐日大使が以前、この番組で私と対談した時に彼は『あの遺体はウクライナ人が置いた』と言ったわけです。そんなおしゃれな住宅地にネオナチがいたのか?ウクライナ人が置いたとも思えない。あの対談は大変でしたが」
人道危機
東野氏「ロシアは民間人を殺しそれを埋めて、新しい建物を造っているわけです。ロシアの戦争犯罪を後世で問うには、情報衛星や情報戦から得られた物を残すことです」
高橋氏「ウクライナが証拠を誠実に正確に記録し、メディアが第3者的に精査すれば良いわけです」
高橋氏「林外相が『領土を奪取した後に停戦し平和を呼び掛けたとしましょう。私は不当な平和と言いたい』と言ったわけです。ロシアが(2割)占領している今の状態でウクに停戦を呼び掛けても、それは不当な平和ですと外相は言ったわけです」
私の提言「西側諸国に求められる姿勢は?」
高橋氏「早い決断。戦車の訓練には2カ月は必要です」
東野氏「(戦争の)長期化は誰の為にもならない。これはロシアにとってもです」
私見
BSフジ さんに言いたい。 プライムニュース でウクライナを取り上げた時ぐらいは地上波のフジでも流したらいかがでしょうか? 東野さんも「当初はウクにも非があるような報道でしたが、ロシアによる侵略戦争であることを広めてくれたのはプライムニュースを初めとしたメディアのおかげです」と。
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