2/22・BSフジ・プライムニュース・プーチンが国民へ演説
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プーチンが国民へ演説 中国外交トップが訪露 兵頭×小泉が深層解説
ゲスト
兵頭慎治 防衛省防衛研究所政策研究部長
小泉悠 東京大学先端科学技術研究センター専任講師
抜粋
小泉氏「プーチンが領土奪取が目的なら2割でも満足できるかもしれないが、本来の目的はゼレンスキー政権を倒すことと開戦時に言っていた以上、今の占領地だけでは満足していないと思います。もとよりゼレンスキー政権は元気ですし」
小泉氏「中国はウクライナ侵攻に巻き込まれたくないでしょうし、ロシアは台湾侵攻に巻き込まれたくないはずです」
兵頭氏「習近平氏がプーチンに会うというのはロシアに加担するのではなく、プーチンに会って、その後アメリカと会うことで、中国が仲介役を担うつもりではないか?これは王毅氏が先に欧州4カ国(フランス、イタリア、ドイツ、ハンガリー)を歴訪した後にロシアを訪問したという順番が大事なのです。欧州に行く必要がなければ直接ロシアに向かったと思います」
小泉氏「ロシアは中国とアメリカと二正面作戦は避けたいし、中国はロシアとアメリカとの二正面は避けたいはずです」
兵頭氏「ベラルーシは自国が攻撃されない限りは、参戦はしたくない模様。ただ、プーチンからの圧力があるはずなので『参戦以外のことは何でもします』という意思だと思います」
小泉氏「ロシアは以前のINF条約(中距離核戦力全廃条約)の時も『脱退はしないが履行を停止する』と言っていて、その後アメリカが脱退した時点で『アメリカから脱退した』と言っていた。ですから新START条約(新戦略兵器削減条約)でも同様に言ったのだと思う」
兵頭氏「プーチンはこれまではNATOを相手に批判していたのですが、年次教書演説ではアメリカを批判するように変わっていた。ただそれゆえに、バイデン大統領に反論されてしまった」
提言「プーチン大統領の動き」
兵頭氏「政治モードが始まった。その中で演説で発言した勝利が実現できるのかどうか?」
小泉氏「2024年。来年の選挙、2023年中は終わらないだろう、(2024年の)政治と戦争が注目点」
メール「クリミア半島の奪還がウクライナの戦争終結の着地点では?」
兵頭氏「クリミア半島の奪還がウクライナの着地点かどうか?つまりNATOとウクがそう思っているのかどうかは不明。ただ射程150kmのミサイルしか供与していないので、クリミア半島の奥までは届かないのでは?」
メール「欧米の制裁はロシアに効いていないのでは?」
小泉氏「制裁下でも国民の生活はそれほど変わっていない。マクロ経済でも影響は少なかったのは事実です。これはロシアの金融政策が成功したからでしょう。ただ、ロシアの産業は衰退しつつありますし、長期化すれば影響が出るかもしれません」
私見
バイデン大統領「プーチンが戦争を終わらせられるのです」→これをロシア人が聞いて、それを理解して欲しいのだが。
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