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ウクライナ支援で混乱 欧米各国の思惑を探る 高橋杉雄×東野篤子ほか
ゲスト
高橋杉雄(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 防衛省防衛研究所防衛政策室長
東野篤子(他のご出演記事・著書など[無い場合あり]amazon・楽天市場) 筑波大学教授
抜粋
東野氏「シュピーゲルという雑誌によれば元々、ドイツは(昨年の)5月にレオパルト2を出すつもりだったと書かれていたんですよ。台数の検討の段階まで進んだが、周りの国が『我が国が出しますよ』という声が高まったことで、今の状況(出す出さない)になっている」
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各国が保有するレオパルト2の両数(イギリス・国際戦略研究所のデータを基に作成)
レオパルト2には複数の型式がありA7が最新型でA4が最も古い旧式。
PLはポーランド仕様。Eはエスパールつまりスペイン系で砲身が異なる。
Q.仮に300両をウクライナに供与するとした場合?
A.
高橋氏「ポーランドの105両は備蓄状態なのですぐに使える状態ではないはずなので、半年ほどリストアに時間がかかる。トルコはロシアとの関係を悪くしたくないので供与はしない。供与というのは必ず生産国の許可が必要で、日本だってアメリカから買ったものを許可なく供与はできません」
反町氏「古いレオパルト2をウクライナに供与して、その分、新しいレオパルト2例えばA7を(生産国である)ドイツにくれ、という話になるのかもしれませんが」
今後のロシアの展開は? 高橋氏「線路系を空爆するかもしれません。今、ベラルーシで合同演習をしていますし」
高橋氏「これまでのロシアは軍管区単位だったのですが、その上にゲラシモフ参謀総長を置いたということから、空軍陸軍の連携を図る可能性があります。自分がロシア人なら(そう考える)。鉄道網を狙うでしょうね」
高橋氏「反撃戦力。これがウクライナに求められると思う。今、アメリカ軍で訓練を受けているウク兵士に必要な期間として、1年で3個旅団(2000名x3)らしいので、彼らを戦地に投入するでしょう」
東野氏「ドイツのメルケル首相がどこまで本気かはわかりませんが、はっきりとした声明を出した。それに対しショルツ首相はレオパルト2の供与について、明言を避けている。この首相の対応の差は大きい」
メール「ロシアの核兵器使用の懸念」に対し
高橋氏「ロシアが核兵器を使うこと(懸念)よりも、持っていることでロシア本土への攻撃を回避できている」
反町氏「核兵器保有が効いているということですね?」
高「そうです」