オバマ元大統領の回顧録の鳩山元総理の部分

最終更新日 2024年8月30日

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2020.11.19 オバマ氏は鳩山氏を「感じ良いが厄介な同僚」と思ってた? 回顧録報道の和訳に疑問 翻訳家の女性

https://news.yahoo.co.jp/byline/konosuyukiko/20201119-00208650/


抜粋

A pleasant if awkward fellow, Hatoyama was Japan’s fourth prime minister in less than three years and the second since I’d taken office ー a symptom of the sclerotic, aimless politics that had plagued Japan for much of the decade. He’d be gone seven months later.

鳩山氏はやりにくい面はあるものの感じの良いおかただが、当時の日本は三年のうちに首相が何度も交替し、鳩山氏で四人目、わたしが就任してからも二人目という状況だった――それまでの十年間、硬直し迷走してきた日本の政治が、その状況にはよく顕れていた。

*Obama, Barack. A Promised Land (p.477). Crown. Kindle 版.

 さて、共同通信と時事通信の「感じは良いが、やりにくい」と「感じは良いが厄介な同僚だった」の部分を考える。

 原文該当箇所はA pleasant if awkward fellow,だ。わたしが訳す際には、先行するメディアの翻訳となるべく同じ語を使うようにした。その方が違いがわかりやすいからだ。

 「感じは良いがやりにくい」または「感じは良いが厄介な同僚」(同僚は誤訳。「人」という意味)とするか、わたしの訳文のように「やりにくい面はあるものの感じの良い」とするかで、印象はまったく変わってくるだろう。文章の重点がどこにあるかの違いだ。

 ポイントは、「形容詞A+if+形容詞B」という英語の定型的フレーズを正確につかめるかどうか。このifは「もし~なら」ではなく、「~であっても」という譲歩の意味を表す。学校のどこかで習いましたよね、「譲歩のif」。あれです。

私見

 

要するに「A pleasant if awkward fellow,」の部分で騒いでいただけの話でした。

pleasant:愉快、楽しい

awkward:不器用な、気の利かない、扱いにくい、厄介な

fellow:仲間、同僚、相棒

「元大統領が回顧録に、人の悪口を書くとは思えない」という前提で

ifの意味を無視し、他の単語だけで語句を考えると

「不器用だが愉快な同僚」

といった意味合いと考えるのが普通だと思います。

ただ、「苦手な人だった」という意味を込めるなら

「扱いにくい人だったが愉快な人でもあった」

といった意味合いになるかもしれません。

結局は「書いた本人が、相手をどう思っていたか?」がわかると、より正確な訳になると思います。



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投稿日 2020年11月20日
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